4月28日

Tohm Hartmann(トム・ハ−トマン)氏著
谷口雅宣先生(生長の家副総裁)訳
The Greatest Spiritual Secret of the Century
(『叡知の学校』)を拝読して
合掌 ありがとうございます。
 平成14年5月1日・2日・3日の3日間に亘って、日本武道館にて開催される生長の家の各組織の全国大会のテキストのひとつにも指定されている表記『叡知の学校』という世にも稀なる翻訳御本を拝読させていただきました。
 この本は普及誌『理想世界』に連載中も感銘深く拝読していましたが、こうして単行本になって、まとめて一気に拝読いたしまして一層、内容の深さを感じ取ることが出来ました。
 この本の内容は主役のポ−ル・アブラ−という29才の青年の生活と信仰と悟りが、現実であったり、夢であったり、聖なるキリストの教えであったりして、読んでいて多少の戸惑いがありましたが、その都度、最も適切な所で、翻訳者の「訳者から一言」という解説が19カ所に亘って記載してありますのでそれを読んで、成る程、と納得理解することが出来ました。
 この本の内容は生長の家の万教帰一の御教えと相通ずるところがあり、興味深く拝読させていただきました。
 P46ではポ−ルが霊的世界とでも言うべき世界へ導かれて、其処でノアと名乗る霊的先輩の教えの中に「組織化された宗教の中では、実権を握る管理機構が、そのメッセ−ジの上に馬鹿げた教えをたくさん積み上げて、中身を見えなくしてしまいます」とありました。
 私は其処のところを読んで、思わずぎくりとしてしまいました。これは私も長年の間、生長の家で教化部長をさせていただいていますが、気を付けなければならないところであると身の引き締まる思いでありました。
 そのような気持ちで、興奮気味で、この本を読み終わろうとしていましたところ「訳者あとがき」の最末尾P329に次のように書いてありました。

−−−著者の「組織的な宗教」に対する批判的文章は、生長の家を含めた宗教運動一般に対する“警告”として読むことができる。そういう様々な“栄養”を汲み取りながら、そして時には“カラシ”も味わいながら、楽しんで読んでいただければ幸いである。世界中には、“知られざる同志”がまだ数多くいるに違いない。−−−

と結んであるのを拝読いたしまして、今年もまた全国大会は素晴らしいことになるだろうなあと、私はひとり感慨に耽りました。
合掌再拝 ありがとうございます。
               平成14年4月28日  良本峯夫拝