4月5日
宗教間の和解
最近の新聞やテレビ等の報道では、イスラエル軍とパレスチナ自治区の住民との間で、
連日のように、「自爆」とそれに対する「報復戦」が報じられています。まことにいつ果
てるとも予想されぬ事態であるように感じられます。日本に居てはとても理解出来ぬ深刻
なことのようです。その争いの根源には宗教の違いによるものがあるようです。「ユダヤ
教」と「イスラム」の違いのようです。
平成14年4月4日の『讀賣新聞』朝刊14版P13には、解説部の記事が載せられて
いますが、その一部分を紹介すると「パレスチナ自治区へのイスラエル軍の大規模攻撃が、
アラブ大衆の怒りを燃え上がらせている。」との見出し文が書いてあります。
そして本文の中には「さる一日には、エジプトのイスラム教最高権威アハメド・アツタ
イブ師が“ユダヤ人入植地に対する自爆攻撃は、最高の殉教”との見解を発表し、パレス
チナ人との一体感を表明した。」と書いてあります。
私はこれらの記事を読んで、宗教が違うとどうしてこんな酷い争いが起こるのかと不思
議に思い心を痛めています。宗教というものは、人の心をやわらげ、人が皆仲良く暮らす
ように教えるのが本当ではないかと思うからです。
私が最近読みました『中央公論社』発行の「イスラム理解のための必読書」と銘打った
『ハデイ−ス』(イスラムの第二の聖典と考えられる書・牧野信也訳)の中に次ぎのよう
な文章がありました。
−−−−−
アイ−シャは言った。私が神の使徒に「本当に、私は貴方と一緒に遠征にでも聖戦にでも
参ります」と言ったとき、彼(マホメット)は「最も美わしい聖戦は敬虔な心で行う巡礼
なのだ」と応えました。これを神の使徒から聞いて以来、私は巡礼を欠かしません、と。
(ハデイ−ス、予言者達46)
−−−−−
長い長い歴史と文化の違いがあるにしても、「人間」として、お互いに、相手を理解し
合いながら生きて行けない筈はないがなあ、と思うこの頃です。
この点につきましては平成13年10月21日の谷口雅宣先生HP「3つの一神教」と
いう御解説は素晴らしいものであると思います。つまり、ユダヤ教とキリスト教とイスラ
ムは3つの兄弟宗教ではないか、というものです。
