6月1日−2

見れども見えず」とは。
 5月29日、プロ野球、中日・広島戦、9−9の接戦で、9回裏まで来て、広島の新井選手に1発ホ−ムランが出て、中日は今期2度目のさよなら負けを食ってしまいました。
 その晩、ホテル宿泊の中日・山田監督、どうしても眠れず、翌朝の記者会見で「自分は昨夜は残念でどうしても眠れず、仕方がないので、気晴らしのつもりで、テレビドラマを観たが、少しも見えなかったよ」と語ったということです。
 私はこの話しを聞いて、ふと昔のことを思い出しました。昭和18年、大日本帝国海軍・鹿児島海軍航空隊に入隊した始めの頃、飛行機操縦の教官の分隊士がこう言いました。

 「貴様達は飛行機の操縦をするにあたり、何が一番大切かというと、“見張り”という
ことである。“一にも見張り、二にも見張り”である。これは“心此処にあらざれば、観
れども見えず”ということもある。心を集中して見張れ。そうでないと思わぬ事故を起こ
したり、敵機に撃墜されたりすることになるぞ」と。

 目では見ていても、心があらぬ方に行っていると、見ていないのと同じであるのですね。
「心ここにあらざれば、見れども見えず、聞けども聞こえず、
食らえどもその味を知らず」ということですね。
中日ドラゴンズ頑張れ!!