8月15日(昭和天皇陛下の大御心を拝し奉る)

                     大東亜戦争、終戦の日を偲びてー6

 今日は8月15日、運命の日である。嘗つて亜細亜大学教授の夜久正雄先生が『歌人今上天皇』(日本教文社刊)(今上天皇とは御在世中の昭和天皇様のこと)の中に今上天皇の御製を拝誦すると、戦争の責任を己一身に背負われての深い大御心の御苦衷が偲ばれて、私など個人の人生の苦悩などというものはものの数ではないと思えて、心が救われる思いがして元気が湧いてくるという意味のことを書いておられた。まことにまことに感謝感激に魂が震える思いがする。

終戦を御決意あそばされての御製

      爆撃にたふれゆく民の上を思ひ
             戦とめけり身はいかならんとも
      身はいかになるとも戦とどめけり
             ただたふれよく民を思ひて

           
               昭和21年のお歌会はじめの御製「松上の雪」

                  降り積もるみ雪にたへて色かへぬ
                          松ぞををしき人もかくあれ

嗚呼、天皇陛下さま、ありがとうございます。ありがとうございます。
不肖私良本峯夫は、戦時中、天皇陛下の御為にいのちを投げ出して日本国に殉じようと考えて行動して参りましたが、考えてみますと、そのような行為は必ずしも天皇陛下様の大御心に沿い奉るものではなかったように思えてなりません。
天皇陛下様には常に世界の安寧と平和を希求され、また私たち臣民の幸福を願われての御日常にてあらせられたことを戦後になって知らされました。
戦後伝え聞き及ぶところによりますと、日本におきましても戦時中に原子爆弾の製造も可能なりとの奏上をお聞き遊ばされました折り、天皇陛下には、そのような大量殺人の兵器をつくって人を殺戮しては相ならぬと厳しく仰せられまして、「殺すなかれ」「死ぬ勿れ」との御戒めを賜ったと聞きおよんでおります。
天皇陛下の御慈愛の程、唯々有り難く感謝礼拝申し上げます。
ありがとうございます。ありがとうございます。