1月17日−3(峯夫の日記 震災の翌日 藤棚の家の無事を確認す)

峯夫の日記(平成7年1月18日 水 晴 阪神淡路大震災の翌日 「藤棚の家」無事を確認)

朝六時、まだ夜は明けてゐなかったが、幹子が、電気がついてゐるやうだから家に帰ろうと言ふので、十五夜の満月に照らされ護られて、リュックを背負って帰宅した。家には電灯がつくので、早速お湯をわかしたり、電気掃除器をかけたりした。特に吾が家にてゆったりと、便所ウンコをした時の気分の良さは忘れられない。最高のものである。水は風呂の残り水があったので、それで流した。あヽ気分さっぱり。御飯を炊いて食事、お茶漬けの味は最高。

大掃除をする。僕はPFでメ−ルを送ろうと挑戦するのだが、つながらないのである。ワ−プロにだけ「箸は折れなかった」との題名で三本の地震報告を書いた。後日、つながったら、おくればせながらと、送信しよう。

午前中、本田副教化部長からも電話あり。教化部に詰めて頑張ってゐてくれてゐる。本部からも救援隊が来てくれるらしい。御愛念感謝します。

幹子と二人で「藤棚の家」を見に行く。松の木の枝が差し出でてゐる。無事である。板塀と庭石が少しゆがんでゐるだけ。「衆生劫尽きて、大火に焼かるると見る時も、我が此土は安穏にして、天人常に充満せりーーーー」である。

光明・光世・典代・兄貴から電話あり。東京から信久君からも電話あり。みんな気付かってくれてゐる。有り難いことである。今夜はもう避難所へは行かず、我が家に残ろうといふことになった。何処に行っても同じこと。吾が居るところ、其処がそのまヽ実相の浄土である。神様に護られてゐるのである。神、吾れと吾が家族及び吾れと倶にマンションに残るという隣近所の人を護り給う。ありがとうございます。合掌。