11月6日(谷口雅春先生の卒寿のお祝いの日のお言葉)

今月21日・22日には総本山の秋季大祭に参ります。私は以前から毎日、日記をつけていますが、昭和五十七年十一月二十二日・谷口雅春先生の「卒寿のお祝い」の時のお言葉です。(日記原文のままです)

昭和五十七年十一月二十二日・月曜・晴
 谷口雅春先生卆寿祝賀・生長の家秋季記念式典。多勢の信徒達参加せり。谷口雅春先生は昨年の時よりも一段と非常にお元気に、車椅子にてお出でになった。みんなの前でお元気にお話し下さった。

 「人間の生命は永遠である。私の生命も永遠である。皆さんの生命も永遠である。総裁邸に“はぜもみじ”の木があるが、秋は美しい紅葉をするが、やがてそれは枯れて落ちてしまふが、決して死んだのではなく、来年には更に年輪を増して春には青葉をしげらせるのである。

 総裁邸に“しぶ柿”の木があって、赤い實をたくさんつけてゐたが、誰かが或る日、皆ちぎって、一つも無くなってゐた。現象は絶へずうつりかはるものであるが、来年の春にはまた若葉を茂らせて、秋にはまた實を結ぶのである。

 私の肉体もいつかは皆さんの前から姿を消すこともあるが、決して死ぬのではない。二代目、三代目、四代目の子孫がちゃんと出来て、私の後を継いでくれてゐるのである。生まれかはったら、また皆さんとお合ひすることが出来るのである。それは前世の記憶は失はれてゐるが、然しまた何度でも皆さんと会ふことが出来るのである。

 私は決して死なない。永遠の生命であります。皆さんもまた決して死なない。永遠の生命であります。今日は私の誕生日のお祝ひに多勢来ていただきまして、誠に有難うございます。卆寿といふのは、卆業の卆といふ字から来てゐるのであります。いつかは人生を卒業する時が来るのでありますが、決して死ぬのではないのであります。永遠生き通しが人間であります。」

 右のようなお話しをして下さった。皆、感激して泣いた。