8月3日(蝉の鳴き声と車の音)

合掌 ありがとうございます。
 事務所の南館は鬱蒼と樹木に囲まれています。蝉が大声でしきりに鳴いています。窓を開けていますので蝉の声はそのまま聞こえてきます。この蝉の声、こんなに大きくても少しも気になりません。あたかもやさしい音楽のように聞こえてくるのです。
 ところが近くの道路を走る車の警笛が聞こえてきますと、何とも言えない嫌な気分になります。何故でしょうか。同じような大きな音なのに。
 音を聞く人間にとっては、自分の心にやさしい蝉のすがたを思い浮かべ、その蝉から聞こえてくる鳴き声はこの夏、一夏で終わる蝉の命の声、なつかしい可愛い鳴き声として聞こえて来ます。いのちの響きです。
 他方、車の音は、石油を使い、CO2を排出し、危険な運転をし、嫌な騒音を出しているというように聞こえてきます。しかし車の音も自分たちが運転して、何処か楽しい所へ遊びに行く途中ということになりますと、音もさわやかな音声として聞こえてくることもあるでしょう。
 蝉の声と自動車の音、その場その場で聞く人の心によって、さわやかな音にも聞こえるし、うるさくも聞こえてくるのですね。
 昼休みの時間、こんなことを考えながら過ごした一時間でした。