このツールを使って、NetBSD ブート用のフロッピーディスクや ZIP メディアを作ることができます。 「ファイルシステムイメージ」というファイル (ふつうは、ファイル名の末尾が ".fs" です) またはそれを圧縮したもの (".fs.gz") を用意すると、リムーバブルメディアに書き込んでくれます。 これは、 「システムファイルを転送する」オプションを選択してディスクをフォーマットする場合に似ています。
Rawrite32 プログラムのホームページは http://www.netbsd.org/~martin/rawrite32/ です。 ここには ライセンス条項の全文と ソースコードがあります。 ライセンスの概略は、後に記してあります。
Rawrite32 の起動方法の詳細とコマンドラインオプションは、以下で説明します。
ふつうに Rawrite32 を使って作業中の画面はこんなかんじです。 画面中の各部品をクリックすると、その部品の説明に飛びます。 なお、メインメニューは通常操作中は隠れており ALT または F10 キーを押すと表示されます。
たいていの場合、作業の流れは以下のとおりです。 古いバージョンである Win9x/Millennium を使っている場合は、 フロッピーディスクへの書き込みしかできません。 |
メインメニュー (F10 または ALT キーを押したときのみ表示されます) からしか使えない隠し機能などはありません。 すべての機能は、メインメニュー以外の GUI から使うことができます。 とくに、設定アイコンと ヘルプアイコンを確認してください。
ハッシュ値オプションでは、 イメージファイルを開く際に、どのハッシュアルゴリズムでハッシュ値を計算するかを選択するダイアログを表示します。
書き込み開始セクタ番号では、 メディアのどのセクターから書き込みを始めるか (いいかえれば、最初にいくつのセクターを飛ばすか) を選択するダイアログを表示します。
このメニューでは、書き込み先デバイスのモードを選択することができます。
Windows NT ベースではない古いバージョンの Windows には、 USB メモリーへの汎用的なアクセス方法がありませんんので、 論理ボリュームモードを使ってフロッピーディスクに書き込むことしかできません。
ヘルプメニューからは、このヘルプ、公式 web サイト、 そして、もっとも重要な「Rawrite32 について」ダイアログを見ることができます。
ハッシュ値は、ダウンロードしたファイルが本物で壊れていないことを確認するために使うものです。 ハッシュ値は、基本的には、入力ファイル全体に対して強力な暗号方式によるチェックサムを求めたものです。 Rawrite32 が計算した値 (を Windows のクリップボードにコピーしたもの) と、 ディスクイメージのダウンロード元が公表している値とを比較すると、 (ネットワークの問題やミラーでの人為的な改竄によって) ファイルが改変されている場合にはそのことがわかるはずです。 普及しているハッシュアルゴリズムにはいくつかありますが、 そのひとつである MD5 は歴史的な理由で使われているものであり、昨今では「さほど安全でない」と考えられています。 対象のイメージファイルのハッシュ値が公表されているハッシュアルゴリズムを、このメニューから選択する必要があります。 対象が NetBSD の場合は、標準状態のままで、必要な値が計算できるようになっています。 強力なアルゴリズム (SHA512 など) でハッシュ値が合致した場合、 これより弱いアルゴリズムによる比較をあわせておこなう必要はありません。 ハッシュオプションは、標準状態では、お使いのコンピューターの能力に合わせた設定になります。 すなわち、遅いシングル CPU のマシンでは必要最小限のアルゴリズムを使うようになり、 マルチコアのマシン (ハッシュ値を余計に計算しても、気になるほど遅くはならないようなマシン) ではすべてのハッシュアルゴリズムを計算するようになります。 |
通常は指定しません。 以下の説明をもとに、特定の値を入力する必要がある場合のみ使ってください。
インストールメディアによっては、準備の過程において、 複数のイメージをメディアにコピーする必要があったり、 何らかの理由で (たとえば、パーティションテーブルを置くために) メディアの冒頭部分を空けておく必要があったりします。 2 個目 (またはそれ以後) の書き込みの際、 このダイアログで、デバイスの冒頭で空けておくセクターの数 (512 バイト単位) を入力すれば、 このような状況に対応することができます。
書き込み先にしたいデバイスが一覧に現れない場合は、 書き込み先デバイスのモードを設定メニューで確認してください。 Rawrite32 の起動後に USB デバイスを追加した場合も、そのデバイスは一覧に現れませんので、 Rawrite32 をいったん終了し、 USB デバイスが使用可能になったことを Windows が通知した後に起動しなおしてください。
圧縮されたファイルの伸長および書き込み先デバイスへの書き込みの進捗は、 入力および出力の部分に分かれて表示されます。 伸長やデバイスの書き込みの速度によっては、 両者はうまく同期しないかもしれません。 事前にわかるのは入力サイズだけなので、 プログレスバーは入力の処理だけを表示します。 |
出力が成功して終了すると、 出力データ全体に対するハッシュ値 (単一、早いの) が表示されます。 これは Rawrite32 のデバッグ用の追加機能です。 入力ハッシュ値が検証できてさえいれば、第三者がデータに手を加えたりすることはできません (訳註: 出力のハッシュ値をもとに検証をする必要はないということ)。 なお、出力のハッシュは、メディアに転送されたデータに対するものではなく、 メディアに転送する前のデータに対するものです。 メディアに転送されたデータを再度読んだりはしていません。 |
書き込みたいファイルを windows explorer で選択して、 Rawrite32 プログラムにドラッグ & ドロップすることもできます。
このほか、コマンドラインから、書き込みたいファイルを引数として起動する方法もあります。
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