岐阜県飛騨地方の水害


 ここにある写真は、1999年9月15日に岐阜県飛騨地方の大雨の数日後に撮ったものです。国道156線沿いのお気に入りのツーリングコースが。。。(涙)一早い復旧を!!

 この大水による災害の原因は、異常気象による未曾有の大雨、東海北陸自動車道の工事による森林の雨水保水力の低下、植林地の未手入れための森林全体の木の不健康化などがいわれましたが、どれをとっても人災と言えるのではないでしょうか。なんとかせねば。

 行程は堤防が決壊して通行不能となった国道156号線の長滝周辺を県道316号線を通って迂回して北側に回り込み、長良川鉄道ほくのう駅周辺の長良川周辺の撮影をした後、北上して心配だった白川郷周辺を見て、帰りは当時未開通だった東海北陸自動車道の高鷲〜白鳥を通って国道156号線の通行不能個所のこちら側にもどってきて、その決壊現場の写真を撮りました。

ほくのう駅周辺

 この写真は長良川鉄道のほくのう駅周辺の長良川の様子です。堤防を川側から支えている文字どおりくの字型の支えが押し流されています。僕の記憶が間違っていなければ、大水の前まではこの支えの殆どの部分が土中にあったはずなので、川底がかなりえぐられていることがわかります。どれぐらいえぐられているかと言うと、写真中央部付近の道に人が立っていますが、併せて、建物の高さからいって堤防の高さは5メートルぐらい、川底のえぐられた部分は3〜4メートルにもなると思います。

流された圃場

 この写真は国道156線沿いの前谷〜神道近辺の圃場です。奥が長良川、手前が国道になります。一見、グラウンドに見えますが、実は大水前は田圃でした。しかも、収穫前だったはずです。農家の方の痛みを思うと、言葉もありません。

決壊その1(鮎立)

 この写真は国道156線沿いの鮎立付近だと思います。写真を撮った周辺の国道は無傷だったので、特に生活に特に支障があるようではありませんでした(現に決壊後、数ヶ月立っても復旧作業は行われていませんでした)。よく見ると崖の茶色の部分は崩れた後のようです。。。

崖崩れ

 ここはどこだったか(汗)。国道156号線の荘川までは数十回通っているので、大抵は写真を見ると場所が分かるのですが、数箇所、記憶が薄いところがあって。。。ここはそのエアポケットにすっぽりとはまってしまっています。スキー場のダイナランド近辺だったと思うのですが。。。

 見たまま、崖崩れの現場です。高さは20〜30メートル程。丁度、表土が50〜100センチほどきれいにえぐられています。特に、木がなかった訳でもないのですが、写真では植林された木の生えている間隔が密になりすぎているようにも見受けられます。人手不足で間伐されていないのが原因か?

白川郷

 白川郷、萩町です。高鷲辺りが雨のピークだったらしく、白川周辺はざっと見た感じ、無傷でした。ただ、御母衣湖の湖水が土砂でスカイブルーから茶色になっていた影響で、萩町を流れる荘川も茶色の水が流れてていて、異様な景色でした。その風景の写真もあるのですが、こちらの写真の方が上手く山の高さが撮れていたので、こちらの写真を載せました。

鳩谷ダム

 荘川の萩町から少し上流にある鳩谷ダムの放水です。年代を感じさせる落ち着いた雰囲気のダム壁と周りの緑の中を流れ落ちる茶色の水。こちらも異様といえば異様な景色でした。

保木脇周辺

 この写真も正確な地名は分かりませんが、保木脇周辺です。写真に写っている崩れている所すべてが、この大雨で起こった地滑りではないのですが(以前から多少崩れていた記憶が。。。)派手に崩れています。写真中央の崩れているところで、200〜300メートルほど崩れていると思われます。これほど大規模に崩れている所はこの周辺には無いはずです。

ダム放水路

 この写真は、右側から流れてきている綺麗な水なのが荘川、手前から流れている茶色の水が発電に使われた水の様です、看板からいって。水量からいくと御母衣ダムの物だと思います。写真を撮りに行ったのは雨が降ってから3日程経っているので、川の水は通常の色に戻っていますが、ダムの水は濁ったままなのでこのようなことになっていたようでした。

イチコロ決壊現場

 この写真が国道156号線の決壊現場です。ここ一個所が通行不能となったために、高鷲〜白鳥間の通行が極端に困難になり、特に大型車の通行は不可能でバスが通れないことから大水後の観光に大きな影響が出たようです。決壊して10日程してから山側に仮設の道が作られ、何とか片側通行は出来る(バスも。多分)状態に復旧するも、1999年中に完全復旧したとの情報が無いので、未だに(これを書いているのは2000年1月7日)片側通行の様です。スキーシーズンなのに渋滞は必至。スキーで高鷲方面には東海北陸自動車道を通行することをお勧めします。

長良川鉄道

 写真の中央部を右から左に長良川鉄道の線路が写っています(写真左下を斜めに走っているものでは無いです)。実はここも圃場だったようで、左端で作業されてる人はなんとか残った稲を刈っているところです。刈られた稲が線路の上にならべられています。この辺りは、川が湾曲している所の外側に当たり、線路の上50センチぐらいは水に浸かったようで、左端に写っている電柱を斜めに引張っているワイヤーに草が絡まっています。線路の枕木は完全に浮いていて、敷石は流れてしまっています。作業されている人がこちらをむいていたら、とても撮れなかったと思います。

通行許可証

 で、帰りに東海北陸自動車道の当時未開通だった高鷲〜白鳥間を通るために高鷲役場で発行していただいた通行許可証です。新聞などの報道では地元の方のみの発行だったと記憶していますが、僕を含め、この区間を通ろうとした人には発行されていたようです。これにより、開通前の高速道路を通る事が出来ました。


写真館

TOP-PAGE

Web-Page制作者e-mailアドレス