作ろう「愛棒」!!〜ロッドクラフト編〜

色々なメーカーから覚え切れないほどラインナップされているロッド
長さ、硬さ、曲がり方等まったく同じ物はひとつもない・・・   
が、あえて「自作」にこだわる・・・ そんなあなたの為に作成例を
紹介しましょう!!                      

まずそろえた材料                       
   ・ブランク(これが無いと始まらない・・・)       
   ・グリップ(リールシートセットの物を選びました)    
   ・ガイド(長さに合わせて数を揃えます)         
   ・ガイドを固定するイト(多数の色が存在します)     
   ・凧イト(ブランクをグリップに接続する時使います)   
   ・バランサー(お好みです)               
   ・カーボンパイプ(これもブランクのジョイントに使う)  

必要だった道具                        
   ・エポキシ接着剤(接着に使います)           
   ・ヤスリ色々(#400ペーパーと棒ヤスリが必要)    
   ・メジャー(カイドの位置出しに使う)          
   ・ノコギリ(切断に使用)                
   ・マスキングテープ(ガイドの仮付けに使用)       

ブランクは5千円以下のものから数万のものまで多種多彩!! お好
みのものを買ってください。 私の場合は8ft ライトアクション
レギュラーテーパー 2ピースで7千円のお手軽ブランクにしました

グリップは完全ばらばらの物と、フジリールシートとグリップがセッ
トになった物があります。 私の場合面倒だったのでインスパイアタ
イプのスピニンググリップセットをチョイスしてみました。セットの
物は5千円前後で売られています。               



ガイドについてはフジガイドのホームページを参照してください。 
私は9個セットのチタンフレームSICを購入しました。こいつが一
番高く8千円ぐらいでした。 ちなみにステンフレームなら半値で買
えます。ガイドの必要数ですが、これもフジガイドのホームページに
載っていますので参考にしてください。 ちなにニューガイドは7f
t〜7,6ftで9個 8〜8,6ftで10個となっております。
しっかり読んでくださった方ならもうお気付きかと・・・ 1個足り
ません・・・ まぁ1個ぐらいいいか〜 と先3割はニューガイドレ
イアウト残り7割はノーマルガイド・・・ 結構自然です ハイ  

では早速組み立てに行ってみましょう!!            



まず グリップにカーボンパイプをセットします。 これはグリップ
の強度をあげる為に深々と刺してしまいましょう。 特にセミ、ダブ
ルグリップの場合グリップエンド付近まで刺さないと強度的に不安に
なりますので・・・ グリップには直径10mmほどの穴しか空いて
いないのでこいつを倍ぐらいまで広げます。 ここはかなり慎重に作
業してください。 広げ過ぎるとスカスカになって強度も握りごこち
も悪くなります。 カーボンパイプをなんとか押し込めるぐらいの広
さが理想です。 反則技としてカーボンパイプの切り口を使って穴を
空ける方法もありますが真直ぐ空けるのが非常に難しいのでお勧めで
きません。 棒ヤスリを使って地道に作業するのが一番かと思います

次にカーボンパイプをグリップに接着します。 通常グリップは3ピ
ース(上からフォアグリップ、リールシート、グリップとなる)です
が一気に全部接着する訳ではありません。 とりあえずカーボンパイ
プとグリップを接着します。 そして良く硬化させてからリールシー
トを接着します。フォアグリップは後からにした方が作業性が良いで
す。 ちなみにカーボンパイプをフォアから出すかどうかはお好みで
行ってください。 私の場合パイプ内径とブランク外径の差が結構大
きかったのでグリップ内に収納しました。 デストロイヤーなんかは
外まで出てますので参考にしてください。            

ブランクをジョイントする・・・ ここが一番悩みました。 なぜか
と言うと、俗に感度を左右するのはブランクのジョイント!と言われ
ているからです。 最近の主流はブランクをガチガチに固定するので
は無く、ある程度余裕を持たせて振動を共鳴、増幅させている らし
いです・・・ グラコンなんかは有名ですよね。 このある程度が曲
者でして、余裕を持たせすぎるとブランクすっぽ抜け。余裕がないと
感度が鈍る と言うわけです。 この辺は長年の蓄積が必要だと思い
ますが、一般人には蓄積不可能ですよね・・・ ってなわけで行き当
たりばったり一本勝負!!(笑) 参考までに私の方法を・・・  



通常ブランクとパイプのジョイントは、フォアグリップ付近とリール
シート下付近でブランクにアバー(もしくは凧糸)を付けてジョイン
トします。私はちょっぴり改良(良いかどうかは不明)して、フォア
グリップ付近とパイプの一番エンド付近(グリップエンドから2cm
ぐらいのところかな?)にアバーを付けました。 フォアの方はコル
クアバーを。そしてエンドの方を超高密度発泡ウレタンでジョイント
しました。このウレタンゆっくりの衝撃には変形して吸収。早い衝撃
には変形しない。という変な材質。でもなんか「よさげ」な感じだけ
はするでしょう?(笑) 車の内装材として結構使ってるみたいです
が普通に売ってるかどうかは不明です。ごめんなさい。 アバーの位
置が決まったら、ブランクに剥離防止の為に#400のペーパーで傷
を付けておきます。 私の買ったブランクは塗装してあったので、そ
の塗装のみに傷つけます。 まぁ根元なんで多少の傷なら問題ないと
おもうけどね・・・                      



あ その前にブランクの背出しをしなくちゃいけません。 これ重要
です。 通常ブランクは1枚のカーボンシートを丸めて作ってますの
で、必ず巻きムラができます。 他のところよりちょっぴり厚く巻い
てある箇所が必ずあります。 見分け方は簡単♪ ブランクの根元を
持って、先っちょを床に付け真中へんを空いた手で軽く押しつけなが
ら転がします。 すると1箇所だけ一気に転がってしまう箇所がある
はずです。(もしくは曲がり方が緩い)そこが背になります。 ちな
みに背を下向けると(ベイトならガイドの反対、スピニングならガイ
ド側)張りの強い強竿(?)になりますが、折れやすい欠点を持って
います。 背を上向けると(ベイトならガイド、スピニングならガイ
ドの反対側)トルクある普通の竿になります。背を横向きにすると(
ガイドから左右どちらかに90度)横ブレの少ないコントロール重視
のロッドになります。 私の場合シェイキングロッドにしたかったの
で90度横に背があります。 しかも左に90度ずらしたので左で合
わせて右でジャークなんて使い方も確立しています。 言ってみれば
左利き専用ロッドかな?? この辺色々考えてみてください。   



さて話しが前後しましたがブランクにアバーを接着します。 接着は
エポキシを使いました。 こいつは気温が低いとほとんど流動しない
ので冬には使いやすい。が 夏はちょっと使いずらいかもしれないで
す。 先ほどのグリップとおなじで完全に硬化するまで待ちます。 
エポキシには硬化時間が明記されていますのでそれを見て買ってくだ
さい。 30分前後が無難です。 早いやつは(5分とか15分とか
)接着剤を塗ってる途中で硬化が始まってしまうので避けましょう。
まぁ30分硬化タイプで1時間放置して次の作業を行います。   

アバーが完全に硬化したらいよいよクリップに装着します。 あ も
しブランクを塗装するなら接着前に行ってください。 ブランク塗装
はウレタン系の塗料を使ってください。他のラッカーやアクリルだと
結構簡単にはがれてしまうようです。 ウレタンでも上塗り(クリア
ー仕上げ)が薄いと簡単にはがれますけど・・・(ラインカッターを
落としたら見事に剥がれた・・・) ウレタン塗料は板金屋さんに青
れっちゃの修理をした時のやつが残っていたので貰って来ました。 
これをエアブラシでマスキングして吹きつけました。       
んで接着です。 アバーにしっかり接着剤を塗ってゆっくり回しなが
らグリップに挿入します。 定位置まで来たらブランクが中心を通っ
ているか確認して問題なければ硬化するまでブランクをぐるぐる回し
で偏りを防ぎます。時より中心かどうか確認して必要なら修正してく
ださい。 完全硬化前なら結構動きますので修正可能です。    

ブランクが固定できたら、フォアグリップを接着します。     



次はいよいよガイドです!! 結構簡単ですので気軽にいきましょう
まずガイドを付ける位置をメジャーで出し、マーキングしていきます
次にマーキングに合わせてガイドを当てて(マークの位置にリングが
来るようにします。)マスキングテープで仮止めします。 全てのガ
イドを付けてバランスを確認します。 ここのバランスとは重量バラ
ンスではなく、ガイドバランスです。 重量は参考になりません。な
ぜならガイド固定に使うエポキシがガイドの倍ぐらいの重さがあるか
らです。                           

問題無ければガイドにステッチ(装飾糸)を巻きます。 巻き方もフ
ジガイドのホームページに載っていますので参考にしてください。 
全てのガイドを固定したら、いよいよ本固定します。 完全に固定す
る前に、ちゃんとカイドが一列になっているか確認してください。 
私は3番ガイドがちょっぴり歪んでしまいました・・・      
完全固定にはエポキシ接着材かエポキシ塗料を使います。 接着材は
一回塗るだけでいいですがムラになりやすいです。 塗料は2,3回
塗り分けしますが仕上がりは綺麗です。 一度に全てのガイドを固定
するのではなく2,3個ずつ分けて固定して行きます。 もちろん塗
り終わったらぐるぐる回し続けてください!!          



ガイドが固定できたら 最後にトップガイドを固定します。 こいつ
だけ特殊なので気をつけてください。 まずトップガイドを竿先に仮
止めします。 この時ガイドがキツイ様なら竿先を削って0.1〜0
.2mmのクリアランスを作ります。 ガバガバなら下巻きして調整
します。 接着には ヒートなんたらとか言う専用のモノを使うんで
すが、売ってなかったので私はエポキシで行っちゃいました・・・ 
ヒートクレーだったと思いますがそれを使ったほうがいいです。 使
い方はお馴染みになりましたフジガイドのHPをみてください。  

最後にバランサーを付けます。 もちろん付けなくても良いですが、
グリップエンドはついている方がいいと思います。 私は1ozのバ
ランサーを装着してリールシートに重心が来るようにセットしました
が、可変タイプも売ってますのでお好みで付けてください。    

ネームとはまだ決まってないので入れてないけど そのうちいれます

ってなわけで とりあえず完成!!!!!            








今回作成に踏み切ったのは、 @グリップの短いシーバスロッドが欲
しかった。(8ft以上のシーバスロッドはみなグリップが長い! 
だからバスロッドに慣れている私には使いにくい!) A対海津用の
ワームロッド(ジグヘッドとノーシンカーセンコーを使いこなせるロ
ッド)が欲しかった。 最初はトラウトロッドにしようかと思ってい
たが、柔らか過ぎなので自作しました。             
このロッドは、「ウルトラライトアクションシーバスロッド左利きス
ペシャル!!感度が良ければ海津スペシャル!」だったのですが、実
際私の使い方に合わせて左横アワセ、ロッドを立ててのシェイキング
右横にジャークキングetc.により使いやすいようこセッティング
してあります。                        
スペックは 8ft2ピース ライトアクション レギュラーテーパ
ースピニング なんちゃってニューガイドコンセプト仕様。 ライン
4〜8lb. ルアー1/16〜3/8oz 自重 不明     

ないだ早速長浜で使ったんだけど、結構感度いいです。 でも肝心の
お魚が当たってくれないとわかんないよね・・・        
ジャマイカ人にも好評でした!!!(爆)          

フジガイドのホームページ

釣り工房マタギのホームページ