映画感想

 感想はあくまで私の個人的なものです。また、記憶で書いているものもあるので、ストーリー解説が不正確かもしれません。ご了承下さい。

ガタカ (2002/07/30) 戻る

 近未来。全ての赤ん坊は遺伝子の優生学的管理の元に出産されるようになった世界。主人公は優生学的管理を施されずに出産され、劣等遺伝子により先天的な虚弱体質を煩うことになる……。主人公の夢は宇宙飛行士になること。けれど、この世界では優生学的管理を受けずに生まれた人は差別され、就職さえままならない始末……。そこで主人公が取った行動は……。
 主人公が取った行動は、優秀な遺伝子を持った人間に成り代わるというもの。遺伝子の提供者は、半身不随ながらも抜群の成績を持つ遺伝子の持ち主。

 ええと、この作品はストーリーの解説がしづらいので、詳しいストーリーが知りたい方は映画専門のHP等で調べて下さい。もしくは実際に観て下さい。記憶に残る一本になるかと思います。
 とにかく世界観の描き方が完璧と言う他なく、本来なら異様に感じられる世界観がすんなり飲み込めます。また、SFでありながら、CGや特殊効果を一切使わずに世界観を描写しているのも特記すべき事項です。ストーリー的にも非常によく出来ていて、登場人物の出来も秀逸です。登場人物の情熱や苦悩は、その世界観の完璧さも相まって、非常によく伝わってきます。


キスト (Kissed) (2002/07/30) 戻る

 ぶっちゃけて言ってしまえば、死姦が好きな女性のお話です。
 主人公のサンドラは、幼少の頃から死体に興味を持ち、死体の持つ神秘性に魅せられます。その傾向は年を重ねるごとにエスカレートしていき、その性癖を知った友人に逃げられちゃったりもしますが、それでもやっぱり死体が好きです。小動物の死骸を持ち帰っては葬式のまねごとをし、死骸を自分の首やほおにすりつけたりします。
 その後、大学を卒業して葬儀屋に就職したサンドラは、自分の好みの死体を見つけると、死姦するようになります。サンドラは言います。「死体にもそれぞれ個性がある」と。彼女のボーイフレンドはそんな彼女に嫉妬して、彼女に気に入って貰えるようにある決意をするのでした。

 ……とまあ、ざっくり書いちゃうと変なストーリーですね。(^^; この作品の見所は、主人公の死体への興味です。特に思春期の頃のシーンは、この時期独特の精神的な不安定さと相まって、小動物の死骸の感触を味わう様子は何とも言えないものがあります。
 個人的には、思春期の頃の様子が一番好きなんですが、メインのシーンは彼女が葬儀屋をやっている部分になります。こちらでは、好みの死体を見つけては死姦する様子が観られます。まあ、死姦と言ってもかなりソフトな部類に入りますがね。成人してからの彼女は死姦大好き娘になってしまうので、ちと興ざめな感はあります。というか、性的な嗜好が固定してしまって、深みにはまっていく背徳さがないといいましょうか。

 とにかく、思春期前後のシーンでは、その背徳や耽美が実に美味なので、よく味わいましょう。映像的にも、透明感のある美しい映像で、いわゆるグロテスクさはありません。


少林サッカー (2002/07/30) 戻る

 バカ映画の頂点を極めたと言えそうな作品。
 とにかくバカスピリットに溢れ、支離滅裂な展開をハチャメチャなパワーで押し切り、有無を言わせず観客を笑わせるそのパワーには脱帽。
 とにかくこんな笑える映画はないといった感じです。しかし難点を挙げると、前半の暴力シーンですね。観ていて気分が悪くなるような暴力シーンでして、なんでこんなシーンがあるのかよく分かりません。人によってはここで拒絶反応を起こしてしまって、後半の大スペクタクルバカ展開が楽しめないのではないでしょうか。
 従来にアニメや漫画でしかできなかった表現を実写でやったというのが重要な点ですね。しかも律儀に。(笑) CGを多用しているのに、香港映画っぽい垢抜けなさが残っているのもポイント高しです。(笑)


The Cell (ザ・セル) (2002/07/30) 戻る

 連続殺人犯と、その精神の中に入り、彼の心を覗く女性。
 特筆すべきは、その映像美です。芸術性の高さといい美しさといい、これほど高度な映像美はそう見られるものではないです。この映像美を観るだけでも価値ありです。とにかく美しく、耽美的で、グロテスクな描写でも美しさに心奪われます。
 ストーリーの方は基本的には、殺人犯がいて、その精神の中に女性が入って、彼の心の中を覗く話ですね。まあ、実際にはもっといろいろありますが。ストーリー的にはややオーソドックスな感がぬぐえず、圧倒的な映像に引きずられてしまって、観終わった時にストーリーをあまり覚えていないかもしれないです。(^^; キャラの感情もいまいち飲み込めないという難があります。
 というか、この作品、圧倒的な映像美を取ってしまったら、特筆すべき点が特にないかも。(^^; とりあえず、映像を観て下さい。CGやコミックをやっておられる方なら、影響を受けるのではないでしょうか。