MTV2000の購入と設置 (2002/07/29)


§MTV2000を購入する

 2002/04/13にMTV2000を購入しました。カノープスのビデオキャプチャです。その筋では大変有名な製品なので、パソコンによるTV録画に興味のある方なら名前くらいはご存じかと思います。なんでこの製品を選んだかというと、コンシューマ向けのビデオキャプチャとしては、当時おそらく最も高性能であったであろうからです。(笑)
 実を言いますとこれより以前にもビデオキャプチャを購入したことがあります。この時は1万円程度の安いものを購入してました。これはMPEG1にしか対応せず、解像度も320x240で、しかも画質が悪いという代物でした。この時にも一度ハードディスク録画の実験をしたんですが、結果が悪くて諦めていたんですよね。(^^;
 今回は最高峰のモデルですし、取り付けるマシンの方もAthlonXP 1700+と高速なので、十分な成果が期待できます。


§MTV2000を設置する

 これはさくっといきました。
 私のマシンは端から組み立てDOS/Vですので、蓋を開けて、空いているPCIスロットに差し込むだけです。ちなみに、OSはWindowsXPです。ドライバーのインストールや付属ソフトのインストールもすんなりいき、まずはマシンとMTV2000が合体完了です。
 これにより、私のマシンは以下の構成となりました。

CPU : AthlonXP 1700+ (1.47GHz)
RAM : DDR SDRAM 512MB
Mother Board : MSI K7T266 Pro2 (KT266A chipset)
GA RADEON 8500LE
HDD : IDE 80GB (IBM Deskstar 120GXP)
SOUND : Sound Blaster Live
Video Capture : MTV2000
OS : WindowsXP Professional


§とりあえず試用

 さて、めでたくMTV2000が使用可能になったところで、さっそく試用してみます。SkyPerfecTVのチューナーとMTV2000をS端子ケーブルと音声ケーブルで接続し、チューナーの電源を入れます。
 でもって、いよいよパソコンのディスプレイ上から動画を拝みます。MTV2000に付属しているMediaCruseなるソフトウェアを起動して、入力にS端子を指定すればOKです。
 表示はOKでした。で、肝心の画質なんですが……正直言って、初めて見たときは「なんだこりゃ?」というのが感想でした。画質については非常に期待していたんですが、その期待に相反して、モニターに映ったのは、いまいちキレの悪い映像でした。なんというか、非常にソフトな感じの画質で、色の再現性もいまいちで、アニメを見たりすると、キャラの輪郭線がシャープに出ません。さらにイヤなことに、画像にゴーストのような残像が出ているのを発見しました。

 とまあ、試用の結果はそんなところでした。


§とりあえず録画

 画質に関してはいささか難のある状態となってしまいましたが、次は録画に移ります。
 録画はもちろんMPEG2で、解像度は720*480、CBR 6Mbpsです。
 録画はOKでした。何の問題もなく、すぱっと録画されて、キャプチャファイルが作成されます。
 このキャプチャファイルはMediaCruseでも再生できるんですが、PowerDVD XPで再生してみました。
 画質なんですが、リアルタイムキャプチャだろうが録画だろうがほとんど違いはないです。ただ、PowerDVD XPは画質がソフトなようで、もともとソフトな画像がさらにソフト目になってしまっていますが。(^^; MediaCruseでプログレッシブ再生なら、これはもう録画なのかリアルタイムなのか区別することは不可能かと思います。(笑)
 あと、PowerDVD XPで再生すると、再生そのものは正常なんですが、タイムインデックスの表示がおかしくなります。他にも、長時間録画してあるファイルだと、後ろの方にスライダを移動できないとか、VBRで録画したファイルを再生すると再生そのものがおかしくなるとかいった不具合があります。


§画質について検証する

 キャプチャの画質が納得いかないという点については、いろいろ検証を行いました。
 で、最終的な結論は、「チューナーから出力されている元の画質が悪い」というものでした。というのも、MTV2000のTVチューナーを使って地上波をキャプチャすると、非常に高い画質が出ます。(ただし、画質のいい地上波を選択する必要がありますが) S端子経由でのキャプチャを他にも試してみたかったんですが、手元に手頃なものがなかったので、これはやっていません。
 他にも分かったことなんですが、SkyPerfecTVはチャンネルによっても画質が違います。画質の高いチャンネルをキャプチャすれば、かなりいいところまで行きます。さらには、番組によっても画質が違うので、これでもやっぱり違ってきます。(^^; ついでに、チューナーのメニュー画面(チューナー内部で画像が作られている)をキャプチャしましたが、これでもノイズが載っていやがります。
 基本的に、パソコンのモニター(ブラウン管)で見ると、細かい部分まで見えてしまうので、TVのブラウン管で見たのでは気づかないような画質の悪さに気づいてしまうようですね。(^^;
 あと、ゴーストのようなものが出る現象なんですが、これもどうやらチューナーに原因があるようです。ただ、断定できるほどではないので、チューナーの買い換えまでするのは予算的に気が退けます。


§画質向上を狙う

 とりあえず画質が悪いのはチューナーのせいであるという結論は出しましたが、少しでも画質を改善したいです。そういうわけで、いくつかの対策を実地しました。
 まず、MTV2000へのノイズを極力さけるため、MTV2000の基板全体にシールドを施しました。これは、基板をビニールで覆った後、さらにアルミホイルで覆い、この上からまたビニールで覆うというものです。(注1) これにより、MTV2000に対する外部からのノイズを大幅に低減することができます。なお、MTV2000の基板は結構発熱するので、熱がこもりやすくなるという欠点があります。
 次に、チューナーとMTV2000を接続するSケーブルを高級なものにします。高級なものはノイズ対策がしっかりしています。私はさらに、ケーブルの両端にフェライトコアを装着しました。
 さらに、チューナーやパソコンなどのAC100Vの電源コードにもフェライトコアを入れ、ノイズを極力排除します。
 こういった対策の結果、画像がいくらかシャープになったような気がし(笑)、画像のノイズも低減されました。対策を行う前と対策を行った後では、キャプチャした動画ファイルを比較してみると、ノイズの出方が明らかに改善されています。

注1
 もしやってみようという方は、全て自己責任でお願いします。うっかりアルミホイルをどこかに短絡させたりすると、ハードが故障する可能性があります。(アルミホイルはGNDに接続させるのがGood) そうなったとしても、私は一切責任を取りません。あと当然ですが、基板をいきなりアルミホイルで巻くなんていうマネは絶対不可です。ビニールできっちり絶縁してから、アルミホイルで覆います。このアルミホイルの上からさらにビニールで覆うのは、アルミホイルの保護と、PCIスロットの隣の基板と短絡するのを防ぐためです。
 また、MTV2000の基板は結構発熱するので、覆ってしまうことで基板の温度が上昇し、熱暴走や寿命の短縮などの悪影響が出ることが考えられます。
 ちなみに、MTV2000の基板には音声ケーブルを繋ぐ場合がありますが、この場合はあらかじめ音声ケーブルを繋いでおいて、ケーブルの先をPCIスロット端子の部分から外に出すのがいいです。


§画質のパラメータ設定

 画質のパラメータ設定によっても、見た目の印象は変わります。特に今回は色の再現性に問題があるので、これをいかにして改善するかが重要です。パラメータ設定は人によって好みもあるので、何とも言えないです。とりあえず、色は濃いめにしましょうといったところですか。(笑)
 このへんは今現在も課題として残っています。将来的にはVideoGate1000を使うことで、TVに映してみたいと考えています。基本的にはTVのブラウン管の方が色ののりがいいようです。
 TVでの視聴の実験は、GAのTV出力機能を使ってすでに行ってはいます。これですと、なんというか、ちょっとにじんだ感じの映像になります。さらにはフリッカーが出るという問題もありまして、いささか実用レベルではなかったです。



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