11月22日(月)
06時碧南新川港を66歳でヨット暦36年のベテランセーラーの三好さんと2人で出航、
北西の風20〜25ノット右舷受け2ポンリーフにて順調に神島(伊良湖水道)を艇速10ノットで8時半に通過。
10時40分大王崎通過、風は30ノット弱で艇速12〜3ノットで快調にセーリング。
しかし12時頃風が10ノット前後に落ちた為5ノット前後の艇速。嗚呼〜!
16時47分日没、真夏より2時間近く早く暗くなる季節です。
22時真っ暗闇で多くのイカ釣り?漁船の間を縫う様に潮岬を通過、GPSのログ記録を見ると碧南〜潮岬は118マイルと出ている。

23日(火)
潮岬まではスターボードタックにて一度もタック無し。しかし以後は北西へ行くのに北北西の風にてタック、タック又タックでクッタクタ?!
遂に徳島県の伊島と和歌山県の日ノ御碕を結んだ線上にて機帆走に切り替え、ノボリ一杯で徳島県小松島新港を目指し一直線。
途中、NPO法人「港まちつくりファンタジーハーバーこまつしま」のハーバーマスターで、阿波クルージングクラブのメンバーで
41フィートのヨット「CORAL SYMPHNY」オーナーでも有る森野氏から港の入り口まで迎えに来て呉れると電話が入る有難い事です。
ボヘミアン広場で投稿して頂いてお知り合いになった方です。
12時半コーラルシンフォニーに先導されボヘミアンは無事NPO小松島の桟橋に舫いました。
碧南〜小松島(徳島県)間195マイルが30時間半もかかりました、潮岬までは順調だったのですがネ、
到着後直ぐ目の前のNPO小松島の事務所で、桟橋係留料500円を支払い手続きは簡単に終了。
又目の前の一膳飯屋「まつざき」へ行き焼酎に徳島名産「すだち」を絞って入れて呑む。
この近辺のヨット乗りの皆さんは大抵、ここへ来られるそうです。名物は「茹でじゃこ」これは美味かった!!
船に帰って来ると7〜8人の漁師風の方々が船の前にいる、森野氏の知り合いか?船内を見たいと言われるので
見て貰ったり話し込んだりで、諸々の雑用処理時間が段々減る。
森野氏は船をケンチョピアに係留してから、夜の宴会場所の寿司屋を紹介してくれる為2時間後に船に来てくれるそうで、
それまで三好さんは昼寝、私はパソコンで航海日誌?をワードで打ち込んでいます。
18時森野氏が来船、小鳴門海峡の通行アドバイスをして頂きGPSに危険マークをプロット。
その後、昼寝中の三好さんを起こして3人で歩いて数分の寿司屋「味楽」*08853(2)3306*へ行きスダチ酎に又半分に切った
スダチを入れて呑む。少々しか徳島に滞在しなかったが、感じとしてはこの辺の人々は何にでもスダチを使っているみたいに感じた。
森野氏は明日香港へ出張で朝5時に家を出るそうで、睡眠時間を削ってのお付き合いに本当に感謝しています。
04瀬戸内(安芸の宮島)クルーズ

安芸の宮島帰り、凄い迫力の19ノットの帆走、動画は此処を

鳴門大橋
24日(水)
4時半真っ暗闇の中を予島に向け出港。但し舫いロープ等の作業は隣に海上保安庁の巡視船「くわの」が、
一晩中こうこうと電気を付けて停泊しているので、良く見えて楽でした。鳴門海峡の本日の潮の状態
北流最強7.4ノットが4時41分、潮止まりが7時57分で以後南流が始まるので眠いのを我慢しての早朝出港でした。
因みに南流は10時57分には最強7.4ノットですから、これではヨットは前に進みません。
まだ薄暗い6時過ぎ小鳴門海峡入り口の青ブイに到着、紅葉の期待に胸を膨らませゆっくりゆっくり船を進めます、
残念でした!未だ時期が早かった様で駄目でした。しかし両岸に紅葉が見れたら凄く綺麗な場所だと思いました、
谷底から左右の山肌を見る感じでしょう。7時過ぎ通過、いよいよ播磨灘へ入りました。風は西北西15ノットのマノボリ、
暫くはタック&タックでやっていましたがスピードは出ても行き先が西なのでしかも17時には暗くなります、
ついに機帆走に切り替えすたこらすたこら。11時小豆島の地蔵埼(釈迦ヶ鼻)の沖、備讃瀬戸東航路に入りました。
12時保安庁の巡視船「みうら」の乗務員達が手を振って後ろから追い越して行きました。最近は公務員も愛想が宜しい!
この備讃瀬戸航路は船が多く、又種類も多いですから2人共退屈はしません。
13時20分宇高東航路ブイ通過中高松発宇野行きの「四国フェリー」が南から来て出会い船になりましたが
大きく右に進路変更して呉れました、勿論こちらが優先で進路保持船ですが、船の多い海域ならではの素早い対応です。
余島の桟橋を管理している余島港湾事務所に係留予約の電話(0877−43−0838)するもピーポ!ピーポ?
多分ファクシミリか?繋がらない、市役所へ架けもう一つの違う港湾事務所の電話番号を聞き桟橋の使用許可を頼むと、
「今日は誰もいないけど停泊して結構です停泊料は次回来た時に支払って下さい」との事、最近の役人は公僕と言う事を
十分に理解し融通が利き話が分かる、偉い!!15時余島(香川県)着小松島から61マイル、10時間半でした。
ここ余島は頑丈で立派なポンツーンが2本有り、マリーナ等で使っている軽い浮き桟橋とは段違い、
普通の船舶が使用出来る様な本格的な桟橋です。目の前にはフィシャマンズワーフが有り、特産品のお土産屋等
色んな店が数多く出店しています。島巡りの観光船咸臨丸や阪急航空の遊覧ヘリコプターまで営業しています。
瀬戸大橋が開通して暫くは大賑わいだったらしいですが、今は少々寂しい感じでした。
しかし瀬戸内のセーラーにとって安全でガラ空きのこの泊地は他に無い位の、別天地ではないでしょうか?
夜寝る前に酒を飲んでしまえば、頭上の瀬戸大橋を通過する列車の音も気になりませんよネ!
11月25日(木)
朝6時出港、備讃瀬戸北航路へ入って直ぐ6時半、ボヘミアンの左舷を追い越し通過中の「第一日吉丸」が突然急流に振り回され、
ボヘミアンの数メートル先で右へ回頭し直ぐ又左へ回頭!日吉丸の船長はマストがブリッジ近くに見え衝突したか?
っとビックリした事でしょう!勿論、私も三好さんもビックリ!物凄い激流でした。
途中他のブイは青灯が点滅しているのに「ビサン3青色航路標識」だけが点灯していません、国際VHF16チャンネルで「ビサンマーチス」
を呼び出し通報、各船舶とも誰かが通報するだろうと思い?結局は誰も保安庁に連絡はしてない様でした。
備讃瀬戸北航路を7時20分出る、いよいよ備後灘海域へ入ります。本日の来島海峡の潮止まり(転流時)は10時44分北流最強は
13時45分で5.7ノットです。来島海峡入り口の電光掲示板「↑・N・3」を確認し、中水道7番ブイを11時40分通過
12時に橋の真下を12ノットの艇速通過し来島海峡を12時半に出、安芸灘海域へ入る。倉橋海の駅の予約を忘れていたので、
倉橋町役場産業経済課(0823−53−1113)の広段氏に電話をしポンツーンを確保する、海から見て左側に着けてくれとの事。
又軽油は「きど石油*0823−53−0911」ポンツーンまで軽タンク車で来て、ホースで船に給油&免税切符OK.だそうです。
15時半倉橋島(広島県)の
町営?倉島海の駅桟橋に到着。予島から77マイルを9時間半。到着時漁師の方が2人、もやいロープを親切に取ってくれました。
桟橋の先端に漁船が係留して有り非常に留め難かったので大変助かりました。その方達いわく、船溜まりを指で指しながら
「この船はあそこに係留している船だが、今は海に駅の桟橋に変わったんだから、邪魔だしここに係留してはいけないんだがな」
明日朝3時に出るから、君達が出港する時には邪魔にならないよ!と教えてくれた。早速今航海初めての温泉に行く、
歩いて3〜4分の天然温泉「桂浜温泉館」*0823−53−2575*
600円でシャンプーリンス、ボディソープが付いているし、サウナも露天風呂も有る。
驚いた&嬉しかった事に露天風呂内にタバコの灰皿が置いて有る、漁師か誰か持ち込んだかな?と思っていたら、
係員が灰皿の掃除に来た、これは正規の備品なんだあ〜!
今時非常に珍しい事です。勿論レストランも有り広島名産?牡蠣鍋や酢牡蠣で晩酌を楽しむ。
11月26日「金」
真っ暗闇の6時今回の目的港である宮島(厳島港)向け倉橋海の駅を出航。黒島水道から柱水道経由で9時宮島フェリー桟橋
(陸に向かって右側しか駄目)に舫う。宮島まで22マイル3時間でした。
県が作って町が管理しているそうで、フェリーの切符売り場で桟橋代50円!安〜い!を支払う。
早速日本三景・世界文化遺産の島探検?です。厳島神社は流石!日本三景の一つ&世界遺産登録済み、
しかし所々先回の台風で壊れた後の修理中や手付かずの場所が有りました。又、紅葉は少々早かった様で残念でした。
「野生の鹿ですから餌を与えないで下さい」の看板の隣で鹿の餌を売っているんだから滑稽!後は驚くばかりのお土産屋!
記念品は最初の内はまあまあ〜ですが、後ゴミにならないよう買い過ぎに注意しましょう。オジサンは歩き疲れ11時に出港。
12時半30〜35ノットの南の風まのぼりが吹き出し、ほうほうの体で13時45分予約済みの倉橋駅の海へ逃げ込むも、
桟橋に漁船が係留して有り駄目!予備計画に有った沖野島マリーナの電話番号がパソコンの中に有り、荒れた海の上では
大変なので104の番号案内で聞くがその名前では無いと言う。「フライング」の水野氏に電話をかけ番号を教えて貰いマリーナへ
掛けたら、ゲストポンツーンはこの間の台風で壊れて未だ修理が完了してなく、使用出来ないとの事。
じゃあ一昨年行った豊島の豊海の駅へ行こう!!今からだと日没後の真っ暗闇ですが、一度行った事が有る港だから安全に
入港出来るから今晩の停泊地は豊島のポンツーンに決定、14時倉橋漁港前を出航。
風は益々上がり時々40ノットを越す、ベアポール状態でジブだけを3分の1出し艇速は10ノットキープ時々16ノットオーバーの
カッ飛び状態に三好氏は超ご機嫌!!あの邪魔した漁船の漁師に感謝じゃあ〜!!て喜んでいる始末。
流石66歳のベテランセーラーは凄い根性をしています。これではションベンを途中で止めろと言うのに等しいし、
セーリングを楽しんで貰うにはこのまま夜通しで帆走し小豆島の土庄東港へ行こうと予定変更。「フライング」水野氏に電話をし
港内のポンツーンの場所を詳しく聞く、だってこのまま行くと夜中の2〜3時頃入港予定ですから狭い?暗い港内でうろうろは
出来ませんから、ましてや強風ですし。17時半国際VHFで来島海峡海上交通センター(国際VHF16チャンネルの呼び出しは、
来島マーチス)から17時半左側通行開始と伝えて来る、航行可能な南流の開始です。ここは非常に珍しいルールが有ります、
他に例を私は知りませんが、潮流が北流時は普通り右側航行で潮流が南流時は左側航行と言う特殊な海峡です。
18時それいけヤレイケで風速40ノット、艇速13ノットで来島海峡に突入です。小雨交じりで折角の満月も台無し闇夜の暴走も
中々スリル満点でしたが、まあ〜無事で良かった!!だって狭い中水道の来島大橋の下ですれすれに、
大きな貨物船らしいのが追い越していくんですから、VHFで来島マーチスが一船ずつ順序良く通過する様に
注意を呼びかけているのに。23時に備讃瀬戸北航路に入る。
11月27日(土)
0時半瀬戸大橋下を10ノットで通過、1時半宇高航路通過、ここまで来たら序に一晩で瀬戸内三大大橋を通過しちゃおう!
何ちゃって!イケ行けGOGOゴウおじさん2人は乗っています。小豆島を左舷に感じながら通過。
3時備讃瀬戸東航路を出る。しかし鳴門海峡の潮が悪い本日の潮止まり(転流時)9時53分
南流最強12時51分で7.7ノット何せ満月大潮だもんね!ベアポールで145度55度ヒーブツー等、鳴門大橋を目の前にしながらの、
約5時間播磨灘で潮待ちでした。他にも数隻の数百トンクラスの貨物船が時間調整をしていました。
10時丁度鳴門大橋下を万歳ばんざあ〜いで通過、何故か?海峡の海面は穏やかでした。
「かざぐるま」横地氏によると名古屋でも爆裂前線が通過し大荒れだったとか?お蔭様?でエアコンの室外機のカバーが吹っ飛ぶ。
12時小松島NPOの桟橋に着ける、広島の安芸の宮島から25時間160マイルでした。
夕方の18時の食事?まで、お互い自由時間を取ろうっ!で三好氏は自転車ですたこら、私は航海日誌をパソコンに&昼寝。
夜は森野氏に紹介して頂いた、寿司、一品料理「紫乃」*08853-2-8392*へ2人で出かけ今クルーズの最後の晩餐?ガブ呑み!
船に帰ってからも、明日は今航海で初めてのゆっくり出港だって云うんで又、男同士2人で盛り上がる。結局は飲み過ぎ!!
11月28日(日)
どうせ200マイル近い碧南までの長丁場、ホームポートは夜間入港もへっちゃら!初めて朝ゆっくりする。
朝7時に起きて歩いて1分、NPOの向かいに有る「まつざき」へ朝定食500円也を食べに行く。7時半満腹にて舫いを解き出航!
北西の風30ノット、和歌山県の日ノ御埼南西10マイル10時45分追っ手の風でサーフィング状態中
新ボヘミアン最高スピード「18.6ノット」(*時速34キロ*)を記録!!11時危ないのでジャイブのついでに2ポンリーフ。
以後北西の風が続き碧南まで左舷開きの航海。15時イルカの大群と出会うが残念!写真がうまく撮れない。
日没前から風が落ちて10ノット前後、スピードも当然5ノット前後、我慢!我慢!で潮岬を17時40分に通過。
以後は北東へ転進するのでアビーム近くになる。
11月29日(月)
6時40分綺麗な日の出を見ながら、大王崎西1マイルを7時に通過、伊良湖水道を9時に通過し、母港碧南新川港に12時着。
徳島県小松島新港から190マイル、28時間半でした。1日で瀬戸内海の3大大橋(鳴門、瀬戸、来島)を潜り抜けました、
良い天気と良い風に恵まれ感謝&感激です!
「かざぐるま」の横地船頭が迎えに来て呉れ一緒に寿司屋     の「魚河岸」へ行き、早速生ビールをグビ〜!!
メンバーが8日間も待っていたので、帰宅して直ぐ麻雀開始!
夜は、横地御夫妻によるお帰り会?で女房と一緒にご馳走になる、多分明日は完璧に得意技の二日酔いでしょう!!
小鳴門海峡
イルカ
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