ロシア航海記(5、ウラジオストク〜小樽)

8月12日(日、20日目)
朝、最後のホテルのレストランでの朝食、バイキングスタイルなので、目一杯、腹いっぱい食べる。
寺さんは食欲が無いらしく、朝飯は抜き、大丈夫かな?9時バスに乗りハーバーへ行く。9時半から予定通り給油開始、
お金が貰える時はだけは時間が正確?
予定時間を1時間過ぎても通関手続きに係員が来ないので、今の内に昼食を食べ様と、
ボヘミアン船上で全艇の皆さんが素麺&冷麦を食べる。13時ロシア国の出国手続きの予定が、1時間半遅れで係員がやって来て
一艇ずつ手続き。
一番最初に手続きが終わった「能楽者」の離岸作業を手伝おうとして、船に乗ると「駄目っ!降りろ」
日頃、能天気に見えるロシア人も出入国に関しては凄く厳格?共産主義時代の名残か?ボヘミアンは手続き後15時
(日本時間13時)離岸したが、自分の使った捨てアンカーロープはクリアーしたが、
左舷側の捨てアンカーロープが
左舷プロペラ絡み、離岸後10メートル進んで狭い港の中で立ち往生。
すかさず、成さんが潜り外す。
皆が「さようなら」と見送ってくれている最中の事、少々体裁が悪かった。

この捨てアンカーはロシア風、日本なら浮きだけ浮いていてロープは普通沈むのを使うのが常識だが。

調理中の動画は此処を

トローリングをやりながらの動画は此処を

15日(水、23日目)
午前中に小樽入港予定。
積丹半島の沖、北緯43度24分、東経140度27分付近にて真っ暗闇の3時頃一旦全艇集結し、
石狩湾に入る。
9時半に検疫官が来ると言う事と札幌から出迎えの船の都合か?到着時間調整の為に2〜3ノットで
超ゆっくり進む。9時前ハーバー沖で「リサ」オーナーの大滝氏達の出迎えを受ける。北海道ヨットクラブの皆さんの出迎えを受け、
9時マリンウエーブ小樽のゲストポンツーンに、舫い終わる。
ウラジオストック〜小樽433マイルを2日間と20時間。
行きより距離も短く時間も大幅短縮でした。
9時半検疫官が2人船に乗り込んで来て、約10分で終了。
10時に税関が3人で船に乗り込んで来て、約30分で終了。全ての入国手続きが終了する迄、マリーナの外に出ない様に
税関職員より指示が有りました。
入管手続きは、「リサ」諏訪氏が全員のパスポートを持って行き、昼前全ての入国手続きが終了。

8月14日(火、22日目)
朝、茹で卵、ワカメの味噌汁、ご飯に納豆。快晴の波静かな海面、9時半フルセールで帆走開始、南の風14〜5ノット、
艇速6〜6,5ノットで快走。
ご機嫌に付き、皆で缶ビールを朝から飲む。CDは松田聖子さんからビギンと耳も快適。
これで、ケンケンにマグロでもヒットすれば云う事無しの最高っ!昼食は朝が遅かったしビールを呑んでいたんで無し。
霧も無く天気は良いし、風も良い緊張感全く無し、ビール飲みたい放題、完璧にダラケ切っています。
但し鯨や、牛肉の缶詰等を肴にして食べました。帰りは風向が良く帆走時間が長かったので、軽油の消費量は相当少ない筈です。
「リサ」よりVHFで、検疫、税関、入管とも午前中に予約をしたと連絡が有る。夜食はビーフカレー。
シャワーを浴びて、寝る前に又ビールっ!

帰りは、来る時と違い、金角湾を左に見て通る大幅なショートカットのコースを取る。
丁度レースをやっていた様で、多くの船が手を振ってくれている。

ボヘミアンがウラジオストック港の詳細な海図を持っているので、日本海へ出る迄各艇を先導する。
ウラジオストックの港境(北緯43度01分東経131度56分)を出て、コンパスコース125度OSTROV島の南へ向かう。
19時OSTROV島(19時だが灯台の灯が消えている)の南(北緯42度42分東経132度ん20分)からコンパス115度で
ナホトカ港沖へ向かう。24時ナホトカ港沖(北緯42度30分東経132度51分)から積丹半島沖に、コンパスコース80度に変針。
東へ東へ一本で、帰りはナビゲーションは非常に楽です。風も良し天気も良し、当然トローリングも開始です。

8月13日(月、21日目)
1時、霧が濃くなりレーダーのスイッチを入れる。ディスプレイからは各艇がボヘミアンの後方3,5マイルに、
扇方に綺麗に並んで航行中が見てとれる。
当然、濃霧の為視認は出来ない。夕べから風は凪ぎに近く、波も穏やかで
機帆走でエンジンは2000回転しか
回してないが対地速度7ノットをキープ。この調子なら2500回転回せば、
明後日14日午後には小樽に着けそうだが。団体行動に付き、抜け駆け禁止だヨン。
今日は新月の為霧が無ければ夜空の星が綺麗に、しかも沢山見えたでしょうに、残念。
オールナイト日本等、ラジオから懐かしい?歌謡曲が流れてくる、私は深夜のワッチにラジオは放せない。
朝飯は私だけ冷ご飯に、お茶漬け。寺さん「手抜き主婦でごめんニ〜ィ〜」と言って寝床へ行ってしまった。
2人共食欲が無いんだろうか?しかし若い人は一食位抜いても、昼に2倍食べれば大丈夫でしょう。
朝方霧が晴れるが、風は凪ぎに近いので2000回転モーターを回す。対地速度約7ノット。11時南の風14〜5ノット、
エンジンストップで完全帆走、対地速度7ノット。
エンジンオイルチェック、右舷良し、左舷0.5g追加補充。
昼食は、スパゲッティ&寺さん特製トマト、エビ、タマネギスープ。13時嗚呼〜あっ、又風が無くなる、
右舷エンジンのみ2000回転で機帆走、7ノット。
13時半、「リサ」からVHFが入り、「今から海水浴をするんで、
遅くなっても心配しない様に」
プロペラに何か絡んだか?本当に暇つぶしで泳ぐのか?判らない。
いずれにしても、口調からセーリングを楽しんでいる様子が伺われる。ボヘミアンも明日日中に3400メートルのところを
航行するんで、深さ新記録の所で船を止めて泳ぐか?
と話し合っています。本当に泳ぐかも。
埼玉は今日37度だったとラジオで聞く、こちらは25度湿度70%快適。

夜食、ロシア産牛肉ニンニクたっぷりの野菜炒め、納豆。一日中霧無し、朝からケンケン(トローリング)しているも、
ヒット無し。
今日一日で出合った船は漁船1、コンテナ船1。

昼は全員で食べようと云う事で、中華料理「好」(рO134−32−0680)へ行く。ランチメニューBは1050円で安くて美味く
ボリュームも有り超お勧めです。但し、生ビール中ジョッキが720円と、超高い?!呑み過ぎにご注意。

午後は寺さん成さんは洗濯をして昼寝をすると言うので、私は「海星」の堀川さんに」朝里川温泉「宏楽園
(рO134−54−8221)へ連れて行って貰う。オジサンは天然温泉が大好きなのだ。シャワーで洗って綺麗だけでは物足りない、
やはりどっぷりのお湯に浸からないと満足しない。庭園が素晴らしい温泉旅館でした。

夕方寝ている2人を起こし、ご苦労様の気持ちで何が食べたいか?
聞くと寿司だと言うので、地元の堀川氏に聞くと「魚真 うおまさ」(рO134−29−0259)に良く行かれるとの事でご一緒する。

色々食べて飲んで、帰ろうとしたらもう帰るのと言う顔を2人がしているので、君達の好きな店にもう一軒付き合うよと言ったら
「クレセント」と言う、カラオケバーでした。私と堀川氏は、適当な時間を見計らって会計を処理し23時過ぎに退散。

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