ロシア航海記(6、小樽〜函館)

8月16日(木、24日目)
一人で朝昼兼用の夕べのお土産の、「福寿司」の「特製散らし寿司」を食べる。二人とも昼過ぎ迄起きてこないので、
少々心配でしたが、事故も無く帰って来た様で、
船内は呑み散らかした跡が有り、複数の人間を船に連れて来て又呑んでいた様子、
お二人共お元気です。
今日は夕方から札幌で解散式?と言うか飲み会が18時から予定されています。
どうせ札幌へ行くんなら早めに行こうと、堀川氏に札幌駅まで車で送ってもらい、遅い昼飯にラーメンを付き合いました。
後は大通り公園やら道庁やら色々と、散歩をしてぶらぶらと時間を潰しました。

駅、道路や公園等公共の場所は何所も条例で禁煙。疲れましたあ〜!
当然先ほどのラーメン屋も禁煙でした。
彼達は2人ともタバコを吸わないので、私だけ苦しい思いでした。

「かざぐるま」から電話が有り、「ボヘミアンのホームページが開けない」との事。
こちらは出先なので不自由に付き早速、「杉作」先生に連絡、調べてもらうと、昨日19日17時半から、リムネット自体にトラブルが
発生、現在復旧作業中との事でホット一安心。私は明日早朝出港予定なので、相変わらず飽きもせず寿司を食べに行く、
腹いっぱい食べたらもう酒を呑みたく無くなるので丁度良い。寺さんはバーの方がお好きらしいので、陸上では放し飼い状態にする。

8月19日(日、27日目)
寺さんが珍しく朝早起き。(当たり前か?10時間以上寝てたんだから)
今航海中始めての出来事に吃驚っ!曇り予報の外れで天気はピーカンで完璧に秋空で又吃驚!夕べ、
青野氏の呑み相手を私に任せ、さっさと早寝、しかも酒を飲まずに!彼も連日の暴飲&夜更かしの
弊害にやっと
目覚めたのでしょう、良い事です。乗船中は色々注意しますが、子供じゃあるまいし、
自由時間の下船中の陸の上の事まで
色々と注文はつけれません。良いシーマンですが出港前の
暴飲&夜更かしだけが心配でしたから。
この文章を見たら「アンタにだけは、言われたく無い」と、寺さんは言うのは分かり切っていますが
デイセーリングや、陸の上が主体の生活の時は若さに任せてOKですが、連日のオーバーナイトが続くクルージングでは
前夜であっても呑み過ぎや、睡眠不足は不慮の事故の元です、分かってもらえたかな?すっきりしたのか元気いっぱいの笑顔で、
納豆ご飯、味噌汁、目玉焼きを作ってくれました。
食後に寺さんは又、寝だめ?をするつもりか夜遊の為か?寝床に潜り込む。本当に良く寝る男。私は、航海日誌をパソコンに
打ち込むのに余念がない。「マーボー」の青野氏がやって来て、風呂や食堂等の案内を親切にして下さる。が、
寺さんがまだ寝ていたいと言うので丁重にお断りをする。
午後「谷地頭温泉」へ行く、市営の温泉で市電200円で市場前から4区目の終点駅、谷地頭温泉で降り徒歩2〜3分です。
入湯料金は390円とお値打ち、しかしシャンプーや石鹸は付いていません。(シャンプー、リンス、石鹸セットは80円で売っています)
手拭が茶色に染まるので、適当なタオルを持って行かないと、後で困ります

22時20分の札幌発の電車で、小樽に帰り船に直行し明日の出港に備えます。(船頭は辛いヨ?)2人は0時過ぎの
小樽の繁華街「花園町」へ元気に、何処とも無く消えて行きました。
8月17日(金、25日目)
朝、9時サロンのソファーで服を着たままの成さんが起きてくる。寺さんは自分のベットで寝ているらしい。
聞いたら2人とも今朝4時過ぎに帰ってきたらしい、最後の小樽の夜とはいえ超元気っ!
私は、出港25日目にして始めての洗濯。30分かかるのでついでに身体の洗濯もと同じ部屋に有る、
シャワーをお湯の量を気にせずにたっぷり。10時にはマリーナの軽食喫茶が開くのでそれを待って寺さんを起こし
3人で朝飯。私と成さんはホタテカレー、寺さんは酒が残っているのか?コーヒーのみ。
本日、寺さんと函館向け出港予定だが、成さんは札幌(千歳)から飛行機で神戸へ帰宅予定なので時間を少し考えなくては、
時間によっては一人で小樽のホテルに泊まらなければならない。
で、12時の出港に決めマリーナ前のスーパーマーケットへ
一日分の食料の買出し、水と軽油の補給、
マリーナの支払い等をさっさと済ませ、定刻に皆さんの見送りを受け寺さんと二人で
函館港へ向け出港。
岬や山を見ながらの目視による沿岸航法。石狩湾内高島岬の北約3マイル位までホタテ?の養殖設備が在ったのには驚いた。
夜間航行では完全に見えないし、こんなに沖までは在ると普通は考えないから。
14時半、こちら20。9度ですが、
岐阜県の多治見は40.8度との事、まさに灼熱地獄でしょうネ。
積丹半島では変わった虹みたいな現象を見ました。
積丹岬16時、コンパスコース270度で神威岬へ。航海灯を付けたら尾灯が点かない、
点検したら何故か?物が当たって配線が瞑れた様になりそこが焦げていて、シヨートしたらしい。
応急処置で、早速懐中電灯を尾灯の上に縛り付ける。17時半神威岬から220度で変針し茂津多岬1時。

TVによると岐阜県の多治見では昨日40,9度と74年ぶりに日本記録を更新したそうですネ。札幌は25度と快適そのものです。
すすきのの「十方夷第」(рO11−522−0310)へ10分前に到着。
ヨット乗りは?飲み会の時間はキチンと守る人種でしょうか?賑やかに楽しく過ごしました。

2次会は有志で歩いて直ぐ、「すすきの交番」向かいの「は〜もに〜」(рO11−251−6311)で行われました。
ここのマダムは、北海道でNHKの喉自慢大会が有る時は、必ずピアノを弾いている有名人と聞きました。
お見受けしたところ、確かに上品な方に見えました。又気が利きます、ボヘミアンの唄を若いお嬢さんが歌ってくれました。

8月18日(土、26日目)
北海道保安から濃霧警報がVHFで放送される。又レーダーか?と思ったが霧は出る様子無し。
茂津多岬を200度に変針し奥尻島(稲穂岬)東に4時、ここから奥尻海峡を175度で下り松前小島と松前漁港の間に12時半、
ここから95度に変針し白神岬を13時に通過、80度で矢越岬へ向かうが
白神岬東南付近は相変わらず波が悪い。
寺さんが夕べの尾灯の修理をする、幸い電球は切れていなかったので、配線を繋いだだけでOK。またまた私は運の良い男。
14時半矢越岬沖東よりコンパスコース35度で函館港へアプローチの最終コースを取る。結局霧は出ずラッキーっ!
17時55分波止場食堂横の金森倉庫前に舫い終わる。
小樽〜函館208マイルを30時間でした。奥に「うまそう」手前に「スカイ、・シー」が停泊していました。
観光人力車の若い車夫?が舫ロープを取ってくれ、2艇の間に蟹の横歩き見たいな感じで留めましたが、ヨットに関係ない、
この若者が手伝ってくれなければ、風の向きから言って手こずるところでした。
又、この人力車の車夫達は偉い、
早朝道路のホウキとゴミ取りを持って黙々と掃除をしています。
こう云う若い人達がいる限り、日本の明日は明るいネ

帰りに電停を見て居たら何故か?五稜郭公園に行く事に。市電はここは10分間隔ですが、繁華街と言うか中心部は
「待たずに乗れる」を売り物に、5分間隔で運行していますから利用客も多い様です。
五稜郭は外郭に特徴が在る城らしいが、
流石観光地の商魂パワー、五稜郭タワーが在って上から見下ろせる。
但し五稜郭タワーは全館禁煙です、
入場料金840円払ってまで我慢を強いられる事はないのでパス。
五稜郭内に博物館の分館が有り、「血戦!最後の戊辰戦争展」て
ポスターが張ってあり、見に行きました。
何か榎本さんは要領が良いな〜の感?帰りは散歩がてら船まで約一時間らぶら、
本日も良い運動をしました。
寺さんは買い物をし若者風のバーへ寄って、夜帰ってきたのでいつもの事ですが、
2人でTVを見ながらビール。
0時前に目が疲れてきたので、お先に失礼してお寝んネ。

8月20日(月、28日目)
睡眠時間たっぷりの余裕で起きてきたら、寺さんがもう起きている。珍しいっ!碧南まで燃料補給無しのノンストップ用に
軽油を満タンにすべく、
道南石油(рO138−23−4211)へ電話をし、免税軽油を頼む、直ぐ来てくれ10時には終了。
寺さんは、尾灯の配線が駄目になったんだから、航海灯もチェックすると言って外して点検、配線を変えるとの事。
偉いっ!関連を推測し点検とは、段々と長距離航海者らしく、逞しくなって来た様だ。
函館のヨット「JAZZ」の井口さんが尋ねて来てくれ、2年ぶりの懐かしい再会でした。色々お心使い有難う御座いました。

勧進丸

」の井口氏が訊ねて来られ色々と親切にして頂く。

小樽でお世話になった北海道ヨットクラブの方々や、その他の方々に函館到着の電話を、それぞれ済ます。
早速、歩いて3〜4分の来る時に行った「まるかつ水産」へ寿司を食べに行く。
相変わらず、旬の秋刀魚鮨は最高!イカ、マグロも美味い。酒も美味いが何故か?寺さんが飲まない。しかし、
マグロの目玉なんか頼んで喰っている、私は食べた事がないので分からないが、相当美味いらしい。船に戻るとマーボーの
青野氏が来られビールを呑みながら四方山話。21時に寺さんはベットへ行き寝る。一昨日までの30代に朝まで付き合っていた
付けが、溜まっているんでしょう。

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