南太平洋クルーズ(5、トラック諸島~ポンペイ島)

4月1日(火)
6時半に抜錨。7時にウエノ港岸壁に舫い税関を待つ、国内移動なのにカスタムとポートオーソリティの「クリアランス」が必要との事。
8時に空港の税関貰いに行ったが、結局4時間待たされ「ポート・クリアランス」を貰う。流石南国!随分といい加減な官憲。
世界最大の環礁のトラック諸島には大小無数(幾つか?忘れた)こんな珊瑚礁の島が沢山有ります。私の顔が無ければ素敵な写真。
12時、約400マイル東、マイクロネシア連邦の首都が有るポンペイ島(ポナペ)へ向け出港。環礁内の綺麗な景色を見ながら、
赤、青標識を頼りにノースイーストチャネルから外洋へ出る。海図には有る筈のノースイーストチャネルの青灯台が影も形も無い、
灯台が(点灯するか?疑問)有ったから良いが、再び流石!南国、随分といい加減。この国は自己責任感が必要、甘えは無し。

4月2日(水)
晴れ、8時、31℃、湿度70%で天気は快適。北東の風20ノット、波高2・5m、コース100度、速度6ノット、
位置、北緯7度22分、東経153度40分。ほぼ向かい風なので、機帆走。貿易風なので最後まで向かい風でしょう。

4月3日(木)
順調に距離を伸ばしてセーリング、しかし向かい風の為に追い変わらず機帆走で、ピッチングが激しく乗り心地は良くない。
出港してから寺さん、食欲全く無し、少々心配。時計をローカルタイムにする為、日本時間より2時間進める。

4月4日(金)     ( トラック諸島~ポンペイ島、390マイル、2日と20時間半)
4時、パキンAtoll(環礁)の南側を通過。6時、10マイル先からポンペイ島が見えてきた。8時島北の入り口珊瑚礁の切れ目の、
Jokaj パッセージ赤杭を左に見て(ご注意下さい、日本とは、青が逆です)内海に入り、目視出来る岸壁を目指す。
両脇は乗り上げれば座礁は確実の浅い珊瑚礁に波が当たり、白い飛沫の帯が連なっている。
ポナペ名物のソケース・ロックの向かい側の、コロニア港の岸壁に8時半着岸。
流石に首都の有る島、税関員、検疫官、移民局員はテキパキと素早い事務処理。生物の野菜は全部没収された。

16日、梅津氏より、彼のヨット「さくら亭」(旧名リンクス)で「パキンかアンツ環礁に行こう」と招待され元気良く出航。
途中凄いヒール、反対側のデッキを海水が流れて行きます。写真のオーナーはご機嫌、私は内心ビクビク、
何年ぶりでしょうあんなヒールは。私にはヒールよりビールの方が格段に良いです。途中珊瑚礁で遊ぶのに良いからと
梅津氏のヨットで引っ張って貰っていた、ボヘミアンの足船のロープが解けアット云うまに遥か後方へ、帆走中にボートを拾いに
戻って貰い、大変迷惑をかけてしまいました。 何故か?又、私が不手際を詫びる羽目に。

海から見た「サウス・パーク・ホテル」マングローブの中をカヌーで入って行き、ホテルの下まで行ける、マンローブとソケースロック。

4月4日(金)~30日(水)までポンペイ島滞在
ファーストマリン」関口社長の紹介で知り合った、「サウス・パーク・ホテル」のオーナー梅津氏が14日歓迎パーティーを開いて呉れた。
お気の毒に寺さんは、相変わらず体調が悪く不参加。初対面なので梅津氏に、ご好意に対してのご無礼を詫びる。
友人の紹介や、マングローブ蟹、有名なポンペイ産ブラックペッパーを使った、ペッパーステーキ等のご馳走になる。

18日、マングローブ蟹を5匹買いました。量り売りですが、平均1匹2ドル50セント。携帯電話も買いました。本体69ドル、シム?
カード25ドル、プリペイドカード20ドルと安くて非常に便利でした。特に、堀江氏(三河ヨット社長)伊藤氏(刈谷セーリングクラブ会長)
から携帯から携帯に電話が有った時は何故か?声が懐かしかった。寺さんにも勧めましたが、興味が無い様でした。

22日、在島17年の市原氏に島内一周60キロコースの観光案内に、彼のジープで連れてって貰いました。
約7時間の島巡り、雨季なので雨で濡れたり乾いたり、又濡れ乾くの繰り返し。勿論誰も傘なんかさしません。
(現地の人で傘をさしているのを見たのは4週間弱で一回だけ)しかも随分と山道やら、海辺を歩きました。
簡単に言うとジャングルツアーみたい。夜は久し振り温水シャワーを浴びマグロの刺身で「アサヒスーパードライ」を飲んで
疲れをとる為早く寝ました。市原さんが一番お疲れだったと思います、ず~と運転をして下さいましたから、有難うございました。
途中有った、TVコマーシャルに出てくる、「あの木何の木、気になる木」の木でした、ハワイのものより大きく感じました。
ケピロヒの滝は、高さ20M幅30Mのゴツゴツとした玄武岩が異様な水量の多い滝。滝つぼには大うなぎが沢山いるので有名、
弁当の喰い残しを投げるとウジャウジャ寄ってくるらしい。うなぎは神聖な生き物でポンペイの人は食べないと聞いた。
泳ごうと思ってシュノーケルセットを持って行ったんですが、生憎の豪雨が来て濡れては困る物が有ったので
(防水では無いカメラ等)泳がずに直ぐに車に逃げ帰りましたから、巨大ウナギは写せませんでした。残念っ!。

観光見物の目玉にも行って来ました。サウテロウル王朝の遺跡?西暦500年~1500年らしい?多くの謎が残されたままの
遺跡だそうで、興味のある方は色々お調べ下さい。ジャングル中足元の悪いところを歩くこと往復1時間余、結構運動不足の
解消に役立ちました。しかし 巨石文化って多いですが、何処もかしこも大きな石を加工して運ぶんですね。ご苦労な事です。
クレーン等重機が無い時代!そんな労力が有ったら、違う方に使ったら?って感じもしますが。

港の入り口の一番高台に、旧日本軍の大砲陣地跡がまだ残っています。日本の製鉄技術は相当な高度なものでしょうか?
いまだに原型を留めています。しかし、こんな高いところまで運ばされた下っ端の兵隊は、たまった者じゃないでしょうね。
もう一枚は、街中に有った旧日本軍の戦車。一人乗り?玩具のタンクって感じ。敵は空から飛行機で来ると云うのに、
内地は竹槍だったそうですが、いずれにしても勝ち目は限りなく無い。精神や根性では飛行機は落とせないもんネ!

皆さんに聞くと船が錨泊しているこの近所は、魚の粗を入れて一晩置くと蟹がゴロゴロと入るそうです。
そりゃそうでしょう、市場で買っても1匹2ドル前後(目方で秤売り)ですから。日本では考えられない安さ、沖縄でも
1匹2~3千円はするでしょう。椰子の実でも1個50セント位です。6月と12月がマンゴのシーズンですが、午前中は1山10ドルで
売っていても沢山何処にでも生りますから売れません、午後は半値の5ドル、夕方には持って帰るのが面倒なので、
無料の書置きを置いて売り子は家に帰ってしまうそうです。(たまに、観光客が馬鹿の様な値段でも喜んで買う事が有るそうで、
売れなくて当たり前、売れたら丸儲けで、宝くじに当った様なものだそうです、外国人相手はタマラナク美味しいそうです)
ジャングルに入らなくても道を歩いていると道の両側に、果物の木が幾らでも生えています。果樹園では有りませんから、
耕したり肥料をやる訳では有りません、ガンガン照りの熱帯の太陽と土砂降りの豊富な雨、肥沃な土地のなせるワザです、
労働の対価では有りません、大自然からの無料の恵みです)椰子、バナナ、パパイア、パン、マンゴ等含め知らない名前の果物も
沢山実ります。又、島ですから四方海です、魚は豊富です。地元の人達は日本の様に根こそぎ大漁を狙って大量には獲りませんから。
その日の分しかネ!流石に市街地はトラック諸島と違って停電は少ないですが少し離れた庶民の住むところは電気の着ていない
ところもありますから、その日の食べる分以外は無駄になります、無駄の無い事で必然的に自然との共生、調和が取れています。

タバコは免税品「マイルドセブン」です。

マンゴー

パンの木

19日、サウス・パーク・ホテルのオーナーの梅津氏が、歓迎のポンペイの伝統ダンスを開いて下さいました。
小学生から中学生位の、可愛いお嬢さん5人のダンスでした。ホテルの芝生の上で踊ります、後ろにはソーケスロックが浮かぶ
ポンペイハーバーが有り最高の舞台です。あまり楽しかったんで、マグロの刺身で日本酒を7合も呑んでしまいました。
おまけにトロピカルドリンクスまで。又、一緒に見ていた五洋建設のミクロネシア所長M氏が挨拶に見え「ボヘミアン航海記」を
ヤフーのオークションで買ったヨ。古本なのに定価より高かったそうです、プレミアム付きかな?これには驚きました、しかも
サイン入りで「・・・・・さんへ」と書いてあったそうです。一人でも多くの人に読んで貰おう!との気持ちで転売嬉しかったです。

その折は失礼しました 名前: 五洋建設 ミクロネシア M [2008/04/21,08:59:51] No.14889
五洋建設の道下です。いつもはフィリピンに駐在しており、南太平洋地域には必要に応じて出張しています。今回はグアムへの移動のフライトが5時間遅れましたため、いつも投宿しているSPHでダンスを見ながらの夕食で、時間を調整していました。
隣のテーブルにボヘミアン船長さんが来ておられるとは知らず、ご挨拶申し上げました。
実は私も定年後は南太平洋巡航、世界1周を夢見るセーラーの端くれです。
皆様の今後の安全航海を祈念しています。

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投錨している湾内は、多くの廃船の捨て場の様になっています、勿体無いなあ~!素敵なマングローブ林等の景観が台無し?!

10時少し前、南へ1マイル強の絶好のアンカレッジへ投錨。底質は泥で水深8mで非常に静かなエリア。
しかも、100メートル位のテンダーで行ける所に、水上レストラン風「RUMOS BAR&GRILL」が有り、
その上には「Ocean view Hotel」も有り非常に便利が良い。ホテル内には床屋もレストランも有ります。

青を右に見て環礁内の港に進入

赤く点灯するライト部分が無い?