臨時きまぐれ企画 - 比べてみようプレイステーション -

updated in Mar.09 1997


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はじめに

 SONYの家庭用ゲームマシン"PlayStation"。 ちょっと前に発売されたソフト『RAY STORM』を完璧にプレイするために 現行モデルを買ってしまった。
 そこで、初代機SCPH-1000と97年3月現在現行モデルSCPH-5500をちょっと 比較してみる。

 思い起こせば1994年12月3日発売当日に定価¥39,800で買った初代PS であるが、現在の状況は予想もしていなかったものである。ほぼ同時 (たしかPSの前日)に発売されたSUPER-32Xとのこの差は何?(^^;
#当時はS32Xが一番遊べる次世代機(死語)だったのになぁ(苦笑)。



外観

SCPH-1000 背面
 一番目立つ外観上の違い、背面端子群である。

 初代機は豪華絢爛に汎用端子が並んでいる、 DC出力なんてものまで(^^;。
 アナログRGB以外は一般的なケーブルが使用可能なので結構嬉しい仕様 であった。


SCPH-5500 背面
 きれいさっぱり映像端子が排除された5500。映像信号は全て マルチ端子から出力される。

 マルチ端子の形状は1000と同じ形である。考えてみれば当たり前 のことであるが。
 とりあえず、アナログRGBのケーブルは1000で使っていたものがそのまま 使えるということで無駄な出費をしなくてすんだ。…ということは、1000の マルチ端子にSのケーブルを繋げればSの出力が同時に2系統得られるという ことであるがそんなことはどうでもいいことである。

 端子名を1000では日本語で印刷表記してあったが、5500では英語で 金型成型で表記してある。コストダウンと海外モデルとの共通化の為で あろう。
 しかし、「外部拡張」「通信」端子がそれぞれ"PARALLEL I/O"と "SERIAL I/O"かい、身も蓋も無いな(^^;。


SCPH-1000 裏面
 とりあえず、ひっくり返してみる。


SCPH-5500 裏面
 排熱用スリットの配置が違う。中身も全然違うのであろうなぁ、 と思うが恐いので開けてない。
 本体滑り止めのゴムが後継モデルで4つから2つになってる (奥の2つのでっぱりはプラスチック成型)のはメガドライブと同様 であるが、 ゴムの大きさまで小さくなってる所がなかなか苦しい所か。

 写真ではわからないが、ラベルには"S KISARAZU"の文字がある。 これは、ソニーの木更津工場で生産してることを示しているのであろうが、 こればっかりは1000と同じである。
 これだけコストダウンしつつも、あくまで "MADE IN JAPAN"でやってる所にソニーの心意気を感じる。


SCPH-1000 CDトレイ
 CDの蓋を開けたところ。
 取り扱い注意事項をシール2枚も使って説明してるところが お金かけてるなぁ、と感じる(^^;。


SCPH-5500 CDトレイ
 当然注意書のシールなんて無いのだが、シーク機構の配置そのものが 違うのはちょっと予想外であった。
 やはり内部配置は全くの別物なのであろう。




ソフト実行

SCPH-1000『TOMB RAIDERS』
 SCPH-5500の購入は『RAY STORM』の処理速度向上が目的だったのだが、 それ以外にもソフト実行状況に差が出た。
 とりあえず、違いが顕著に現れる『TOMB RAIDERS』である。


SCPH-5500『TOMB RAIDERS』
 上と全く同じシーンを全く同じアングルから撮影。

 光源計算してポリゴン表面に陰影をつける処理がかなり滑らかに なっているのがわかる。他のソフトでもこの機能を使ってる部分では 差が出るのだが、今の所このソフトで一番分かりやすく差が出る。
 画面全体の色調が微妙に違うのは、DS-7の白補正機能が勝手に調整した ためである(はず)。

 いわゆる予告なき仕様変更、って奴であろうが、同一機種上で 機能向上していくに従って画面表示結果が変わるというのは今までの マシンでは無かったことである。
 プログラムがハードウェアを直接叩くのではなく、ライブラリを使って 書かれてるからこんなことが実現できるのであろうが、 家庭用ゲーム機もそーゆう世界になったのか、と、ちょっと感心。

 パースペクティブ補正機能なんかもそのうち こっそり実装されないかなぁ。



まとめ

 さすがに、現行モデルでは定価を初代機の半額まで下げただけのことは あって徹底したコストダウンの嵐である。

 それとともに内部のチップの設計もどんどん最適化高速化 されて処理が速くなっている、とは聞いていたが、速度以外の部分でも 性能アップが図られている、というのは好感が持てる。…し、 そーゆうことができる設計である、というのがなかなか素晴らしいと 思う。
 PSの次世代機では今までのマシンでは成し得なかった上位互換、 なんてのが実現できて現行PSのソフトがより高画質で実行可、とかいう ことになると楽しいだろうなぁ、と思う今日この頃。