第参次第3新東京市建設予定地調査隊参加レポート
その1
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と、いうわけで
7月13、14日に編成された、第参次第3新東京市建設予定地調査隊に参加してきました。
そもそもの発端は、
5月のゴールデンウィークに今回の調査隊の隊長である西村氏と会った時にさかのぼる。西村氏のページの「第3新東京市建設予定地調査隊」ページに第参次調査隊編成予定と書いたところ、参加申し込みのメールが飛び込んできたという話から、HPの作者で調査隊を編成して座談会でもやらんかね、という冗談が飛び出した。
それからいつのまにやら本当に実施の運びとなってしまった。私はただ言いたいことを言っていただけだが、実際に現地で準備にあたった西村氏を始めとする現地スタッフの皆さんには感謝の言葉もない。
とりあえず、
「すべてのスタッフに、ありがとう」
と言っておきたい。(^_^)
7月13日、さあ、出発だ!(いま、日が昇るぅ〜 って、おい!^_^;;)
正午に箱根湯本駅集合、ということなので選択の余地なしで新幹線である。前の夜に時刻表を買ってきて時間を調べるという毎度おなじみの計画のけの字もないような旅行である。普段バイクで自由気ままに動きまわっていると、列車やバスの時間を待つという行為に耐えられなくなってしまうのはしかたのないことなのだろう。(協調性がないとも言う)
8時ちょい過ぎのこだまに乗って小田原へ、そこから箱根登山鉄道で目標の箱根湯本駅へという予定で行動を開始する。会社へ行くためにはぜんぜん朝起きられないのだが、イベントに参加するときはなぜか目覚しよりも早く起きることができる。なぜだろう。
行きのこだまの中ではさっそくThinkPadが活躍する。せっかく時間があるのでAnotherWorld.の続きをせこせこ書く。しかし原稿用紙2枚くらい書いたところでバッテリーがダウン。きちんと充電してこなかったからなあ。しかしバッテリーがダウンしてすぐに小田原着。たった2枚書くのに何時間かかっているのやら。
箱根には昔バイクで来たことがあったが、鉄道を使うのは初めてである。(それ以前に鉄道なんて名古屋〜東京の新幹線くらいしかろくに使ったことがない)日本で唯一の登山鉄道、ということで期待するが、箱根湯本までは普通の鉄道だった。
11時ごろ箱根湯本に到着。集合時間まで間があるので駅周辺を歩き回る。河原で実相時カットで釣り人の写真をとったりして時間をつぶす。
集合場所では恥ずかしい目印を用意する、ということなので、LD付録の綾波のポスターでも広げているのだろうか、とおもったらNERVのエンブレムが染め抜かれた旗が立っていた。うーむ、凝ってる。
三々五々で参加者が集まってくる。全部でなんと16名。私の記憶力のキャパを超えた人数である。挨拶大会が終了すると、NERV公用車の後ろで記念写真。看板の文字は気にしてはいけない。
さて、行動開始だ!
強羅までは箱根登山鉄道で。箱根湯本までとはうってかわって山岳鉄道らしい風景が広がる。スイッチバックがいい味をだしている。
強羅から早雲山まではロープウェイ。単線なのに、途中にすれ違い区間を設けて2台が運行している。すれ違い点でのワイヤーの取り回し構造にちょっと感激する。
早雲山からは一応夕方まで自由行動ということになっていたのだが、おとなしく宿に向かって、温泉で世俗の垢を洗い流す…などという人間は一人もいない。考えてみればそんな人はそもそもこんな不健康な企画に参加しない。(温泉でコンベンションといったら完徹が前提である)
と、いうわけで2台のロープウェイに分乗して大涌谷へ。
「うーむ、けっこう高いな」
「エヴァの視界ってこんなものでしょーかね?」
「でもエヴァの全高って公開されてないでしょ?」
「いや、周囲のビルの高さから見てこんなもんでしょ」
「芦ノ湖は見えないかな」
「ここじゃまだムリですね」
「そーいえばここが強羅絶対防衛線なわけですね」
「銃座が無いぞ」
「開発中でしょ」
「でも機銃じゃ反動が大きいのでは?」
「無反動砲を採用すべきだな」
「いやいや、反対方向にも同時に発射すれば反動は相殺されてだな」
「そんな危険な物が使えるか!!」
と、アレな話題が爆発する。
同乗していたカップルには深く同情いたします。
大涌谷にて
さて、シンジ君が家出してさまよっていたのがこの大涌谷周辺である。とりあえず押さえておかないとね(何をだ?)、ということでロープウェイを降りる。
そこで後続の面々を待つことにする。
数分もたたないうちに次の集団がゲートから出てくる。
「??」
そして次の集団が。
「??」
「一つ後ろの箱(注:ロープウェイのことである)に乗ったはずだよね」
「そのはずだけどな…」
さらにいくつかの集団が出てくるが、残りの調査隊メンバーは現れない。
「どこに行ったんだ?」
「いや、出口はここしか無いはずだ」
「箱ごと落ちたとか」
「別の世界にとばされたとか」
「使徒に食われた」
「集合するなら早くしろ!でなければ帰れ!!」
「やめろ!帰られたら困る!!」
冷静に考えればここで降りずに芦ノ湖まで直行したことは明白なんだけどね。
気を取り直して調査を開始。さすがに観光地らしく人が多い。こんな所をシンジ君はさまよっていたのだろーか?それとも2015年には観光地としては廃れているのだろーか。
ロープウェイの駅からは芦ノ湖を見ることはできない。そこで登れるところまで行こうということになる。
周囲には特徴ある硫黄の異臭が漂う。歩道脇を流れる温泉は湯気をたて、水路の周囲には白黄色に凝結した硫黄が重なる。観光客に覆われているが、ここは地獄に違いない。
などとボトムズしながらげしげし登る。
途中に注意の看板を発見。硫化水素ガスに対する注意である。
「xxppm:異臭がする:なるべく立ち止まらないようにしましょう」
ふむふむ。
「xxppm:目や鼻に刺激を感じる:速やかにその場をはなれてください」
うーむ。
「xxppm:頭痛、吐き気がする:医師の診断を受けましょう」
おいおい。
「xxppm:(空白)」
「…この空白ってなんだ?」
「生きては帰れんということでは?」
「それならばはっきりと50%が死亡に至るまでの時間くらい書いておいてほしいぞ」
「だからそういうヤバイ言動はやめろって!」
ちなみに看板の文は私の記憶で書いているので正確ではないが、そんなに違ってはいないだろう。
さて、いちばん上では温泉卵が売っていた。しかしその隣には、
「この場所での飲食は禁止」とある。
「独占禁止法に違反している!」と西村氏。
…そーゆー問題なのか?
この温泉卵売場からロープウェイの駅周辺のみやげ物屋までは専用の小さな温泉卵専用ロープウェイが敷設されていた。
「人間一人くらいなら…」
「乗るなら早くしろ、でなければ帰れ!」
「僕はもう乗りたくありません。ここにもいたくありません」
「では帰れ」
「はい、歩いて駅へ帰ります」
…一事が万事この調子である。硫化水素ガスで脳をやられたか。
そうそう、芦ノ湖はちょっとだけ見えました。
駅へ向かうまでの間、西村氏のHPの新企画の話が出る。
「ナツメグはもうやらないんですか?」
「今度はサボテンなんかどーでしょね」
「たしか本場では乾燥させて使うんでしたっけ」
「カフェインなんかもお手軽なんですが」
いろいろやばそうな薬品名が飛び交うが、一応非合法に踏み込んではいなかったと思う。
調査隊、西へ
時間が押してきたので一気に芦ノ湖へ。姥子の駅は素通りとなる。
「ここはAnother World.で登場させたんですけど…夕日は見えますね」
と安心する私に現地に詳しい西村氏がすかざず突っ込む。
「でも第3新東京市の建設でこの峠はなくなりますよ」
「え…」
「ほら、あそこが双子山でしょ。あっちの峰を削って、姥子も半分くらい削らないととても建設は不可能ですよ」
「…聞かなかったことにしよう」
その時、ロープウェイの中に観光案内のテープが流れていることに気づく。
「これの第3新東京市版なんかどうでしょう?」
「右手をごらんください。あそこに見えますのが、ヤシマ作戦の布陣位置、双子山でございます」
「そうそう、そんな感じでさ」
「録音機材だれか持ってないか?」
「しまった!車にMD置いてきてしまった!」
「しかし著作権の問題は!(笑)」
「なに、雰囲気がそれらしく出ていれば十分、丸写しの必要はない」
「じゃあ、お前が全部記憶しろ」
「そんなことができるか!」
「そーいえば他のみんなは先に桃源台に行ったんでしょうか?」
すれ違うロープウェイを指差し、
「あれに乗っていたら笑うよね」
しばし沈黙する面々。その指さしたゴンドラの中には見覚えのある顔が…。
「乗ってるな」
「そうみたいだね」
…ま、そういうこともあるだろう。
「をを!このロープウェイの車体(?)番号!」
指さす先を見ると「108」とのマーキングが。
「うーむ、どうりで煩悩が満載されているわけだ」
異様なのりの我々をよそに、座席の端には終始黙ったままのカップルが一組。
同情はするが、すべては車体番号のせいだ。あきらめてくれい。
第1芦ノ湖・桃源台にて
「金太郎ですか」
「金太郎ですね」
「金太郎ねえ…」
大の大人が金太郎の銅像の前でぼけなすっとしているのには訳がある。
あまりに暑いのでちょっと休憩したところ、葛城嬢が、
「私はソフトクリームが食べたい!」
と叫んで検索モードに突入したためである。
結局、販売している店は発見したものの売り切れだったそーな。
駅からちょっと離れ、小さな展望台(?)へ。
解体中の第5使徒を発見(笑)。
市立第壱中学校のモデルと言われる町立仙石原小学校へ行くという案もあったが、時間の関係で没。
時間切れで本日の宿のある早雲山へ向かう。行きは民間人と同席して迷惑をかけたのでは、という配慮から、帰りはまるまる1両のロープウエイを接収する。
早雲山まで約30分、ひたすら馬鹿話が繰り広げられる。
ああ、酒もないのにほとんど酔っぱらい、調査隊の明日はどっちだ!!
次回予告
強羅絶対防衛線に夕日が沈む。
宿の人の目を盗み、運び込まれる大量の器材とエビチュ。
この静かな温泉宿で、なにが始まろうとしているのか。
次回「第参次第3新東京市建設予定地調査隊参加レポート・その2」
(って、内容そのままじゃねーか)
写真提供:西村 紀氏(1,2枚目)
林 隆博 (3,4枚目)
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Sunday, 09-Sep-2007 18:42:59 JST