前回に書いた長嶋さんが退院された様ですね。お元気になって何よりです。
僕がこうしてHPを作ったり、エッセイもどきを書いたりしているThinkPadも、かれこれ3台目。初めて買ったサブノートの230は、僅か1年後に560に乗り換えた為に現役引退となり、560も流石に購入4年後にはマザーボードがダウンした様で速攻で現在のi-1157を購入する運びとなり、現在に至ってる。キーボードがヘタって一時は入力する気が失せ、外付けのキーボードで入力をしてたりしたものの、オークションで入手した中古のキーボードに換装したお陰で、再び「書く楽しさ」が蘇ってはいる。
でも最近、ふと思うと「自分って何の為にパソコンやってるんだろう?」って思わされる事がある。
自分が初めてPCを「買ってみようかな?」と思い始めた94年頃。正直言ってパソコンの認知度って決して高くは無かったと思う。きっかけはある写真週刊誌の記事。パソコン通信サービス「Nifty」の会員が、約10年かかって100万人を超えたと報じられ、「1億人の1万人ならまだしも、100万人ともなりますと、世の中そうはオタクはいませんよねぇ」という広報担当の声に、思わず「そうだよねぇ」と思わされてしまった。実はそれより遡る6年程前。あの「Dynabookショック」の時にも心が動いたのだが、でも買った所で何をしたらいいんだろう?と使い道が浮かばなかった。ワープロなんて打ってもどないすんじゃい?だったし、表計算で何を計算すんねん?の世界だった。
94年に改めて購入を考えたのは、91年から始めたMIDIで、それなりに一生懸命に「打ち込み」で作ってきた曲を「譜面にしたい」という欲求が高まってきた為。「それならMacでしょう」という楽器屋さんのお勧めをご丁寧に無視して(苦笑)黒いボディのThinkPadに惹かれて購入してしまったのが運のツキ。今思うとこんな大きな手でよくあんな小さなキーボードを動かしていたもんだ(笑)
多分僕がもっと素直に人の言う事を聞く人間に生まれていて、Macで音楽を始めていたら、もっと心を迷わす事なく音楽作りにもっと専念していたでしょうね(爆笑)
世の中の「掲示板」と言われる所に「狂ってる」としか言い様の無い書き込みの多い事。Niftyに1分10円で接続してた頃は、今思うと言葉も「手紙並み」に丁寧に扱われていたから(笑)、誰とでも仲良くなれる気がして、オフ会だけの為に東京や、遠くは仙台とかに何度も足を運んだ。
正直言うと、このネットを通じて、僕は今、一体どれだけの人と心を通わせているのだろう?と思う。僕の曲を、何時も同じ曲を聴きにこのサイトを尋ねて来てくれる人がいる。それはそれで物凄く有難い事であって、そういう人が例え一人でも居てくれるから、「次も頑張らなきゃ」という気にさせてくれる。
僕自身、忘れてはいなかっただろうか。パソコンはあくまで道具であって、全てではないという事を。何かを書くにも、絵を書くにしても、音楽を作るにしても、読んでくれる、観てくれる、そして聴いてくれる人がいるからやるんであって、あくまで主役は使う「自分自身」であり、そして誰かに何かを「感じて」貰う為にあるのだという事。伝えたい事が上手く伝えられなくて気持ちが沈んでも、元々がそういう人間だったという事を。
「タイピスト」が女子の花形職業だった遠い昔、「パソコンできないと就職できないんですか?」というコピーに煽られた時代を経て、それが当たり前になって今再び「自分に何が出来るのか」が問われている時代に完全に突入している。自分の頭を使って考え、演出し、そして行動する・・・
最後に、最近読んだ本の中からお気に入りの言葉を一つ。
「出会い系に興じるのではなく、目の前に居る、心を奪われた人に、自分の言葉で気持ちを伝える事こそが人として大切な事である。」 |