登録件数:5件
病因
化膿 新生児期~3ヶ月には 大腸菌、B群連鎖球菌。 成人では肺炎連鎖球菌、髄膜炎菌。 それ以降の小児では インフルエンザ菌、肺炎連鎖球菌。 無菌 ほとんどウイルス性 エンテロウイルスのコクサッキー、エコーウイルスが50~70%。ムンプス、HSV2、EBなど
臨床症状
化膿でも無菌でも発熱、頭痛、嘔吐、髄膜刺激症状(項部硬直とKerning徴候)などだが、無菌性の方がはるかに軽症。 痙攣や意識障害もウイルス性ではめったに見られない。 新生児、乳児では、髄膜刺激症状がみられない例が多く、大泉門の膨隆が診断の手がかりになる。
検査所見
化膿 髄液が肉眼的に混濁、好中球優位、糖は低下。塗抹標本で判定、培養で確認。 無菌 髄液が透明、リンパ球優位(病初期には好中球優位のこともある)、糖は正常。細菌検出されず。
予後
化膿性は死亡率1割(放置した場合半分以上)、後遺症出現率約三割。治療は一刻を争う。 ウイルス性は予後良好。
治療
年齢による起炎菌の違いから抗生物質を投与。B群、肺炎球菌、髄膜炎菌はペニシリンG(PRSPにはカルバペネム)、インフルエンザ菌、大腸菌には第3セフェム。特に小児ではサイトカインによる炎症を抑えるため、ステロイド(デキサメサゾン)も直前または同時に投与。ウイルス性は対症療法。
|
[トップに戻る]