第11回のアマチュアCGAコンテストの入選作品の感想です。 まぁ、私のページ全体をご覧になった方なら、ある程度予想は つくと思いますが、結構、内容は辛口だと思います。 あくまでも、私が思っている感想でして、これを読んで、 制作者は作品をこうすべきだったと主張しているわけではありません。 以下、作者名は敬称略。
11回のオープニング看板を出したシーンで東京会場では笑いを取っていた。 多分、応募時の作品にはそういうオチはなかったと思う。 やっぱ、単に悪と善が延々と戦っているだけではなく、なにかオチを いれるとか考えてみた方がよかったと思う。
ただ延々と戦っているシーンだけの作品は、 DoGAのコンテストの応募作品として、 あまりにも多く作られすぎているのだ。 それをおびただしいほどの数観て、審査する側のことを考えてみて 欲しいと思う。 そのことを考えたら、もう少し、もうちょっと工夫してみようという 気持ちが起きてくるはずだ。
それとタイトルの"FIGHT IN THE NIGHT"の両端がうちのテレビでは 切れてた。家庭用テレビでは両端はしばしば切れてしまうので、 それを考えて画面を作って欲しいと思う。 (私も同じミスをやってしまった経験があるけど)
ううむ、感想が難しいけど、音楽がいい感じということもあって、 ほっとする感じが出てて、いいと思うのだが。なぜ選外だったのかな。 3DCGの部分がやや固い印象は受けたけど。
絵的には私はOK。カメラマンが撮影するシーンとか、 脇役なのにも関らず、モデリングとかが結構しっかりしてあると思う。
あとは面白さの問題だけである。オチが弱いというより、ほとんど オチがないという感じがする。最悪オチなしで終わらせるのも 悪くはないと思うが、それなら前半もっと盛り上げる必要があったと思う。 4コマ漫画にしてみて、ちょっとギャフン(死語)と思わせるような オチやひねりを考えてから、 作品制作にとりかかるべきだったと思う(…ってオチが弱い作品 作っている私がいうのもなんだが…)
博士がなぜタイムトラベル実験に成功したとわかるかも謎だなぁ。
中林氏の作品は毎度思うのだが、 大きな字幕画面がひっきりなしに入るのが 私には見づらい。
確かに映画が活動写真と呼ばれた時代には、 ああいうやり方が行われていて、その方法を今使うの自体 悪いとも思わないが、こんなにめまぐるしく、 字幕を入れていなかったはずだ。
それから絵が見づらいと思う。 メカ、特に金属部分が、どんな形をしているのかわかりにくい。 背景にもまぎれてしまうことがある。それでモーションも 早いものだから、何が起きているのかわかりにくいのである。 高速なアニメーションを観るのに慣れている人には、 大丈夫なのかもしれないけど。
特に、埃がついていることを姑が指摘するシーン。 もう少し、カット割りを工夫して、 絵を観やすくできなかっただろうか。 何がおきているのかわかりにくいことが、 笑いをちょっと弱めてはいないだろうか。 あのネタ自体は私は非常にいいと思うのだ。
あと、物語の内容で言うと、姑がビールを買ってと嫁に頼むぐらい、 頭にくることではないだろうと思う。 その後、お茶にしてと訂正するのも、そんなに激怒することでも ないと思う。もっと頭にくることを姑にやらせるべきだったと思う。 私の良く知っているおばあさまなどはもっと…(以下略)。
姑のアクセルとギヤワークは絵的にとても面白かった。
う〜ん、感想が難しい。解説書によれば、 予告編のような感じに仕上げたためもあってか、 カット、カットのつながりに 必ずしも脈略がないので、観てて印象に残りにくい。 もう少し物語的流れをいれた方が良かったのではなかったかと思う。 その方が絵や動きが観やすい。 モデリングはしっかりできてると思うし、人物のモーションも とても自然とまでは言わないけど、私は十分いいと思う。
DoGA L1/L2システムの機能制約のこともあって難しいのだろうが、 こういうファンタジー系作品にしては、鋭角なオブジェクトが 多いのが問題かもしれない。草など、ポリゴンを増やして、 もっとやわらかい感じにした方がよかったのかもしれない。
女の子のモデリング。顔がもう少しかわいいといいかも(いや、 少ないポリゴン数にしてはよく出来てると思うけど)。 足はうまくできているなぁと感心した。
他としては、女の子がちゃんと飛んでるという感じがしなかった。 女の子をあまり動かさないで、背景を動かして上昇を表現している 部分があるけど、その辺りが特に。
そういえば、音楽、よくNHK地方ニュースで良く聴く曲だった。 使用料フリーのCDのものかな。ビデオ雑誌で広告を観たことがあるが、 結構、値段は高かったと思う。 でも、曲の出来はしっかりしているので、 アマチュアでも、そういうCDを利用するのはいいアイディアかもしれない。
モデリングとか、シーンとかまずまずしっかり出来ているので、 何がなんだかわからないのが惜しい。もう少し、 わかりやすくすればもっといいのでは? あ、わからない方がむしろカッコイイのかなぁ。 私にはわからないや…。
二次元キャラが唐突に入っているのが不自然。 もっと、ストーリー性を入れて、カット割りを工夫すれば、 もう少し自然になると思う。まぁ、やっぱ、三次元で全部作っちゃった 方がいいような気もするが。
子供の声を無理して使ったのがよいと思う。無理して入れている 感じがいい。あれが自然だとむしろ良くない(笑)。
どうして、サンマなのかが、とても謎でいい。 何も文句のつけようのない作品だと思う。
あ、そうかそういうことか。再び観て、この作品の本質がわかった。 なるほど確かに面白い。上映会ではなんだかわからなかった。
もう少し、捕らえられているキャラが苦しんでいるシーンとか わかりやすくしたりするとよかったのかもしれない。 思い切って、EVAdamに声を与えた方が、もっとわかりやすく なったとも思う。最後の人間っぽい体が内部から出てくるシーンは あまり効果的ではなかったかもしれない。
人間たちが守る研究所に突如EVAdamが襲ってくるシーン、逃げ惑ったり 護衛ロボで応戦する人間達をドラマチックに描写して、 最後に、実は本当に悪いのは、EVAdamを捕らえていた 人間たちの方だったというわかりやすい 話にした方がいいかもなんてこともふと考えた。
テンポが良くていい感じ…ってあまりそれ以外に言える感想がないけど。
女の子の髪の毛のモデリングをもう少し…と思った。 馬鹿馬鹿しいオチが結構いい感じ。 ニヤって笑うカットとかうまいと思う。
ただ飛行機が飛んでいるだけのムービーになっている。 メリハリがないのが問題だと思う。 特に複雑なストーリーを付けないにしても もう少し、クライマックス的なシーンがないと物足りないと思う。
作品が長すぎる。セリフ等による言葉の使用なしの状態で、 これだけの規模の作品を表現するのは、セリフありの場合よりも、難しいと思う。 音楽の場合と違い、映像作品は、視聴者はそれを楽しむには、 他の作業をせずに見続けなければならないので、、 基本的には、一切、飽きが許されないと思うのだ。 セリフ等なしで飽きずに観せるのは、技術的に難易度が高いし、 そもそも視聴者自身、そういう作品にさほど慣れていない。
だから、基本的には、セリフなしなら、もっとテンポを良くして、短くまとめるべき。 長くするなら、セリフ等(声優等、なんともならないなら、テロップという手段も やむを得ないと思う)を入れて、飽きさせないべきだと私は考える。
さらにこの作品は何を言いたいのかが明確にわからないのも問題だと思う。 登場する女博士にもっと個性を入れるべきじゃないかなぁと私は思う。
それから、女博士、手が大きすぎる。私も過去の作品で、手を 大きくモデリングしてしまっているので人のこと言えない気がするが…。
ロボットの巨大感とか質感とか、良く出来ていると思う。
非常に多くの人が歩くシーンとか、うまく表現できてるなぁと感心。 どうして、突然、歩いている人達が、笑顔になったのか(…というか取り戻したと 言うべきか)、そのきっかけが、今一つ明解でない気はする。 まぁ、明解にすべきかどうか、私はわからない。 でも、私はもう少しはっきりさせた方が、観る側にわかりやすくていいと思う。
女の子のモデリングが非常にしっかりしている。それにしてはその女の子を 十分活躍させてなくて惜しい気がする。 女の子をモデリングし、アニメーションさせるところまでで制作時間を 使い切ってしまい、こういう形にしたのではと推測する。
ああいう表現については、さして面白くはないなぁと私は思ったが、 悪くはないと思う。映像的にはわりと面白い(私は映像的面白さにやや鈍感なんだと思う)。 もう少しハラ立つ女子生徒を描写しといてから、 あのシーンを挿入すれば、視聴者のカタルシスの解放に役立つかもしれない(笑)。
私にはわからない〜。なんでこんなになんだかわかりにくいものを長く作れるのか…。 もっと字幕とか使って、メリハリをつけてもいいのではないか。もし言葉を使いたく ないのなら、もっと何をしてるかわかるように相当に工夫すべきだと思う。
シンプルでテンポが良くて面白い。じいさんが大仏なのはわかるが、 何故に、ばあさんはスフィンクスなんだぁ?…ってツッコミいれたく面白さがよかった。
ばあさんの口元とかとってもいい感じ。この辺とってもよく出来てるので、 もう少し、争いの原因になったたくわんを、もう少し、 リアルにモデリングできなかったかなぁと思う。 それと、じいちゃんが障子突き破ってるとこの破れた障子の部分、 あんなギザギザにしないで、もっとリアルにしては?と思った。
なんだかよくわからない。女の子のアニメとかとてもいい感じだが、 あれだけの作画力があるにも関らず、なぜ、ろくな意味付けもせず、 脈絡なくつなぐのか、私には理解できない。 メガデモ的なものを目指してるのかな。そういう感じがした。
ビデオ効果については、それ自体は面白いが、なんか、もっと、 画像の乱れに意味付けがあった方がいいのじゃないかなぁと思う。 あるカットだけに限定的に使うとか。
単なる戦闘モノにせず物語を入れているとこは好感がもてると思う。 作品規模もちょうどいいのではと思う。ただ、どういう物語なのか、 いまひとつ整理しきれてないという気はする。
まずテロップで、「除隊前日」とやるのは疑問。観る側は、この先どうなるのかを わくわくして観てるのだから、除隊するということを先に教えてはダメだと思う。 あと、最後のシーン、やっぱ、モデリングの出来はともかく、 ゴーグルぐらい取るべきでしょう。その方が爽快感が出る。
結構面白い感じの作品が多い。ダイジェストになっているので、これだと飽きずに楽しめる。 で、これはDoGA側の問題だけど、音楽があまり良くないのが気になる (音楽に苦労されているのは私も良く知ってるんで強く言えないんだけど)。 視聴者は思ったほど気づいていないものなのだが、音楽が映像に与える影響は かなり大きい。
洗濯機や乾燥機を蹴っ飛ばすという映像、モーションの良さが、笑いを増強していて見事。 テロップの使い方もうまい。ただ、やっぱ、オチが弱い(…というかオチてないかも)。 いや、私もいいオチ思いつかないんだけど…。
やっぱ、バンドとかやってる人は強いよなぁ。 なんか、サウナのおっさんは結構いい感じ。女の子かわいいというのも重要。 表情も豊かなんでいい感じ。 ただ、女の子の動き等、繰り返しが多く、変化が乏しいかも。
むしろ海外の人の作ったもののが、わかりやすい作品多いんだよなぁと妙に納得。 単なる戦いだけの映像にせず、ちゃんとネタを織り込んでて、とっても好感が持てるなぁ。
この作品には疑問思ったことがいっぱいあるなぁ。ということで箇条書き。
歌が聞かせたいなら、もっとセリフは聞かせないようにすべきだと思う。 ボリュームを絞っているとこからすると、 セリフは聞こえなくてもいいというつもりなのだろうが、 努力したら聞き取れそうな程度に、中途半端にセリフを入れると、 それを聴きとろうと視聴者は努力したくなるので、 こういう表現はとても視聴者に不親切だと思う。
いや、今思ったんだけど、Vol.1というタイトルは問題だよな。 だって、vol.2出せるかわからないんだよね。
ネタは内輪ウケっぽいが、そもそも、対象視聴者が誰かを考えた時、今回のようなネタは、 DoGAのアマチュアコンテストビデオを観る人の大半に向けたネタであるわけであって、 それはそれで、とてもいいんじゃないかと思う。
今までの渡辺作品はどうもあまりにもベタすぎるものが多かっただけに、 この変化球的な作品は私はとてもいいと思う。テロップの使い方もうまいし、かっこいい。
ただ、よく考えると、ネタが文字等に頼りすぎている気がする。
あとネタ的な問題だけど、シェーダーは、 業界にたてつこうと思ってるのにも関らず、 拳にAURAというNewTek社製品のロゴが浮き上がってくるとこは、 むしろ、シェイダー自身が業界依存的じゃないかという気がしないでもない。
敵がそのあたりにツッコミ、
「そう言ってるくせにおまえ自身、業界依存的な製品ロゴを使っているではないか」
とかを入れたら、笑えたかもしれない。
ただ、そういうツッコミは演出的に くどくて、さらに一般視聴者はついていけなくて、実際入れると、 テンポを乱すかもしれないが。
テクスチャーとか、モーションとか、とてもいい感じなんで、 もう少し、物語を整理しわかりやすくしたら、非常に良くなったのではないかと思う。 物語を整理する努力は、あれだけ凝った映像を作るのに比べて、 そんなに大変な作業なのだろうか。
それとも、独裁政治とかの問題に対して、 明確な意見とか主張を持っているわけでないから、あまりはっきりとした物語が 作れないということであろうか。
それにしても、あのマスゲームの映像とか良かったなぁ。あれが、うまく物語的に リンクしていればなぁ。非常に惜しい。
この作品の感想を述べるのは非常に難しい。 なにやら、この作品、ファンが多いようなのだが、私自身は、何が面白いのか よくわからない。いや、私がわからないだけなのかもしれないけど。 途中の沖縄音楽の演出もピンとこないし…。
その辺りは、技術的問題じゃなく、好みとかの問題だという気がする。
でも、キャラクターが生き生きしているとは思うし、 作品の構成も、しっかりできていると思う。
いや、本人は恐らく、かっこいい戦闘シーンとかを無計画につないじゃったら、 結果こうなったということなのかもしれないから、それはそれで仕方ないのかもしれないけど、 審査側があんまり高く評価しちゃうのはどうかと思う。
技術的に高いと評しているが、物語的要素がほとんどなく、メリハリも弱い、 ミッション遂行シーンが延々続いていて、そのミッション自体、 いったい何をしているのかさえわからないのだから、 何を表現すべきか等の非技術的問題以前に、技術的にも問題だと思う。
他の作品でも書いたことなのだが、これだけの規模の映像を作るのに投じた努力を、 もう少し物語に作る努力に注げないものなのかなぁと思う。
うむむ、私はどっちかというと、前作の方が全体のバランスやら、物語の出来もいいと思うのだが、 どういうわけか、今回の作品の方が評判がいいという。 自分の作品評価感覚は一般感覚とそんなにずれているのだろうか。 やっぱ、声が入っていることが大きく評価されているのかな。 登場人物の数も増えて、確かに豪華だし。 …というわけでいくつか思ったこと。