五ヶ所湾の奥深く、小屋のある小さな入り江に舫ったのは五時をまわっていた。
すでに他の三艇は到着しており、ボヘミアンの渡邉さんは優雅にジントニックのグラスを傾けながらくつろいでいる。
なんて静かな所なんだろう・・・・。風見がほとんど動かない。
ウグイスの鳴声がする中、みんながそれぞれの船の上で今日のセーリングを思い出している。
風は強すぎず、フルセールで走ってちょうどだった。みんな日に焼けて
最高のクルージングを満喫した表情でニコニコ笑っている。
思えば今朝、的矢湾を出てセールを上げた頃はまだ昨晩のアルコールが残っていてフラフラとしていたのを思い出す。
なんだか徹夜明けのようなだるさで頭ももうろうとしながら走っていた。
布施田水道の手前あたりから網が見え始め、必死で地雷原を避けながらルートを探していた。
時々入ってくるブローを逃がすようにセールをトリムする。布施田水道入り口からは、チャートとにらめっこ。
こんな時に限ってGPSもデプスもパンクするとは!基本にかえってセーリングしろっちゅうことか。。
知らないうちに二日酔いのだるさは消え、一生懸命セーリングに集中している。湾に入ってからも
網や筏や浅瀬に近づいてないか、波の状態が変化していないか、注意しながらデッドスローで進入する。。。。
見えた!ボヘミアンのマストだ!
今日も懲りずに酒を飲み、冗談を言い、小さな入り江に笑い声が響き渡る。
明日は、テンダーで入り江をあちこち見に行こうか。そして上陸して探検してみようか。
ディンギーで風と遊ぶのもいい。釣り糸には何か大物でもかかるだろうか。
みんな子どものように遊ぶことだろう。そして、遊び疲れて酔っ払って眠ることだろう。
それにしてもいろいろな人たちと出会えたクルージング。民宿磯和のご夫婦。五ヶ所のお隣さんの並原さん、
一緒にバーベキュウを楽しんだ三村さんご夫妻。。。何て自然に生き、人に優しい顔しているんだろう。
こんな静かな海を見て暮らしていると誰でも皆こんな素敵な顔になるのかな。
自分もこんな風に年を重ねられるといいな。初めて来た五ヶ所の奥の小さな入り江。
きっと、また来年も来ることだろう、ただし奥さんを連れて!
初めての五ヶ所湾(フレデリカ寺島投稿)
自分の艇が帆走している写真は自分では撮れない、貴重品!     バックの一艇はセールの型からして、ボヘミアン。
仲間とのクルーズは舫いロープを取って貰えるので楽チンです。   海面の静かな事、隣のボヘミアンからハワイアンが流れます。
やっぱ!ビールだね寛ぎの必需品、ボヘミアンへ行けば必ず飲める。毎晩「酒池」有り「肉林」無し!酒量はなべさんに負けません。
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知っている人は知っている、投稿者の寺島君は、自分の妻を「奥さん」と呼んでいるのです、変わっています
KITTEN
Bohemian
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