２００３年7月1日（火）

５時に奄美大島の名瀬港を出港、徳之島の亀徳港を目指す、沖に出た６時５５分、直ぐ横を私の後から出港して来た、Aラインの

「あかつき丸」が追い越して行きます、待ってましたTVで聞けないプロの海の気象情報を聞こうと、早速国際VHF１６チャンネルで

呼び出し、７２チャンネルで聞く、「２～３日はトカラ列島近辺は北西の風強く波も３メートル強が続く、しかし沖縄は明日から、

独特の季節風が終わり、静かな海になる筈」との事、、気持ち良く親切に答えてくれた。毎日こんな状態が以後、徳之島、

沖永良部島、世論島と続くかと考えると一晩だけ我慢すれば、穏やかな沖縄の綺麗な海が大歓迎か？沖縄直行をっと、

ちらりと考えが頭をかすめる。その時大きな波がドオ～ス～ン！バア～ンの音、グースネックのマスト側の支え金属が割れて

飛んで行った。揺れが激しく安定の為メインセールを揚げようとしてたが、余りに揺れが激しくタイミングを見計らっていたのが

幸いした、お陰でメインセールを破らずに済んだ、ラッキー！踏ん切りがついた、機走で沖縄の伊江島まで１４５マイルだぃ、

直行に決～めた！もしエンジンが駄目になっても、まだジブセールが健在だし、トライスルも有る、大丈夫！！

早く着けばそれだけグースネックの修理期間に余裕が持てるし、メールで会おうと申し出が有った、沖永良部島の平山氏には

悪いが、この航海記を読んで頂ければ理解して貰えると思う。もっとも、帰りに寄れるかもしれないし。

取り替えたオートパイロットは素晴らしい性能で、４メートル強の波も、３０ノットを越す強風もものともせず、きちっと正確に方位を

キープする、新しくて良いのは何も、畳と女房だけじゃない！オートパイロットも、やはり改良型の新品は良いねえ～！

だが、只では無い、お金が要る。「お金で幸せは買え無いが、不都合と不幸は避け易い！！」

時々大きな波が来ると、船がしゃくってプロペラが宙に舞い上がり、空気を掻く空転が度々有り、少々大丈夫かなあ～？

とその時歴史は動いたじゃないが、どう言う不都合が起きるか？又、それに対して対処方法を、シュミレーションしながら走る。

荒れてスプレーが酷い、体が潮でベタベタ、「しおべたドリンク」駄洒落を考えながらも、「チオビタドリンク」を飲みながら走る。

徳之島の予名間埼を南東５マイルに、２２時半沖永良部島の田皆崎を南東に見て通過。

２日（水）

００時に鹿児島県の与論島の西端、茶花の町と思われる光芒が南南東に見える、同時に沖縄県の伊平屋島の田名御崎の

灯台が、南南西に２０マイルも先から見える。あれだけ強かった風も、高かった波も、嘘のように静かになって来た。

４時には沖縄本島の最北端の辺戸岬１３マイル南東と田名御崎６マイル弱を北西に見る位置に来て、

丁度左右に一直線に並びました。５時半夜明けです、内地より少し遅いですね、朝日に照らされた伊江島のシンボル「城山」

通称「タッチュウ」が勇壮にそそり立って南西の方角で舳先の正面に見えます。もう直ぐ伊江水道で、

島の東の珊瑚礁の渕を示す、東方位標識を見つければ一安心です。

青い空には、太陽と共に入道雲がモクモクと湧き上がって来だしました。海の色はこれでもかって云う位青く澄み、エメラルド、サファイヤ、ヒスイ等色々と、女性の好きな宝石に似て、太陽光を波が角度を変えながら反射してキラキラと輝き色の海です。沖縄へ来たんだ！着いたんだ！実感！簡単に飛行機で来る沖縄の海とは何故か？感動が違う。

伊江港には、これから一週間以上お世話になる「YYYリゾート」の副支配人の福地氏とマリンチーフの古田氏が早朝から

舫いを取るべく岸壁で手を振って「こっちこっち」と出迎えて呉れました。

遂に往路の目的地の伊江島に７時４５分、両氏のお手伝いで無事舫い終わりました。ありがとうサンガリア！

YYYイエリゾートホテルへ直行！早速生ビールで乾杯、乾杯又乾杯で結局朝から３杯も飲んでしまいました。

福地氏は生まれも育ちも沖縄地元の人、彼の話すところによると梅雨が終わって直ぐ、「カーチ」と言って南西の風が何週間か

吹き荒れ、海も波が高いのだそうです、今日からカーチも終わり、穏やかな海になるそうです。沖縄へ来るならカーチが

終わった頃に、トカラ列島入りして来れば良いのでしょうね。勉強不足でした反省！しかしもう遅い！

飲んでから、直ぐ部屋に入り濡れた服を脱ぎすて、部屋のバスルームのは狭くて駄目だっとばかりに、

廊下を走って浴場へそれっ！しかし廊下で掃除中のメイドのおばさんにチラッと見られてしまいました、まあ～良いかっ！で、

どっぼ～ん！朝からは誰も入って来ず一人占めで、手足を十分伸ばし、広々とした気持ちの良い風呂でした、

又天国の幸せを実感。風呂なんかは日常では余りにも当たり前の事で、天国だとか、幸せだとかは実感できないでしょう、

今回のクルーズは特に、女房も含め人間関係で色々と幸せ、嬉しい、感動の実感を経験しました。

男は家族を養う能力が無くなった時、存在理由が亡くなる！しかし、　　　　　　放し飼い状態で飼って頂いている私は幸福です。

長丁場の航海直後は、何と言っても冷た～い生ビールと、タップリのお湯が有る風呂ですね～！

結果として予定通り到着した事と、暖かい出迎えに、満足満足！今、こうしてエアコンの効いた部屋で、

エアコン壊れた？エア来んの！駄洒落を創作活動に励む、ポセイドンアドベンチャ～の親戚のポセイドンアホレンジャ～です。

後、グースネックの部品が外国製で日本に有りませんので、何処かの鉄工所で特別に創って頂く様、副支配人の福地氏に

手配方をお願い、何処か？の総理大臣と一緒で丸投げ！相撲や柔道に、こんな技が有ったっけ？

３日（木）

朝９時に食事のモーニングコールで起き、ホテルの車を借り船に行って全部ハッチを開き船内の風通しを良くし、

臭くなると駄目なので面倒でしたが、一杯になった２袋のゴミ袋を捨てるべくホテルへ持って来ました。午前中は写真の整理と

航海記の整理で時間をつぶす。フライング水野氏は今朝、枕崎港を出港しトカラ方面へ向かうも、波風強く山川港へ入り

温泉へ行くとの事、相変わらずのノンビリ＆マイペースに感心。旧オートパイロットの壊れた部品を、三河ヨットへ注文ここ

伊江リゾートに送って貰う様手配。これで鹿児島行きの際、新型オートパイロットが壊れても、バックアップが有るから大丈夫！

今朝見たらグースネックも、壊れた残骸と相手方の部品が外してあったので、今頃は図面を引いている頃でしょう、

これも順調な様です。窓の外は相変わらず、入道雲が湧き上がり複数の青緑がかった綺麗な海が、

太陽に波が反射しキラキラと輝いてます。庭やプールサイドには、南国の華ハイビスカスや、ブーゲンビリヤが咲き乱れ、

芝生はあくまで深～い緑一色、我が家の庭みたいに雑草生えていたり、剥げた所は有りません。

今日一日は海に入らず汗まみれになって船の点検でもゆっくりマイペースでやろう、部屋から出たら何もしなくても

どうせ汗だらけになるんだから、長時間荒波に叩かれても頑張って、我侭オーナーの私を守る為に疲れているかも？やはり、

ボルト発見、何処の？探す事暫く福地氏が発見、ブームバングのボルトが抜けてました。

外来者の為に？冷房が効き過ぎで、南国らしくのサービス過剰です、外は３２度しかも湿度は相当に高そうですが。

明日は新谷氏初め女房達約２０名が飛行機で来るので、皆との付き合いが有るので、今晩の内にリゾートの

福地副支配人夫婦＆スタッフと計８名で、寿司屋「楓　℡　０９８０－４９－５３３３」へ呑みに行く。泡盛が次から次に空き、

大盛り上がりの末に、２次会に行こうって事になり、スナック「ピエロ　℡　０９８０－４９－５９０９」へ全員集合。

誰だ～あ！明日７時に起きて、空港へ迎えに行くから１２時迄に帰るって言っていた奴はあ～！

結局はお開きになり、自分の部屋へ辿り着いたのは、午前３時を軽～く過ぎていました。

４日（金）

眠い眠いで７時モーニングコールで起こされ？起こして頂き、慌てて和定食を胃袋に叩き込み空港へ行く、

途中モノレールの試運転を見かける、来月８月１０日に開通だそうです、沖縄には鉄道が無かったので、特に那覇市内は

車の渋滞が酷くこれで少しは解消に役立つのだろうか？私の予想では市内の極短い営業区間なので、駄目でしょう。

新谷先生方一行は飛行機２機に分乗して来るそうで、先着の女性軍と、後着の人を待つ間生ビールを飲む。

昨日の？正確には早朝迄の泡盛が、まだ残っているので、良く効くビールだ。全員を出迎え後国際通りの市場の２階の

「ツバメ食堂 ℡　０９８－８６７－８６９６」へ行き、やし蟹、伊勢海老」等のご馳走で、又生ビールで乾杯後、

泡盛で真昼間から盛り上がる。その後早速お土産の買い物？おい！おい！今沖縄へ着いたところですヨ！

明日位から、女房達と海に出ようかなあ～っと考えながら。出港して以来、２週間強パンツ一枚も洗濯をした事が有りません、

だって私は洗濯、掃除、整理整頓とか、面倒な事は大嫌いですから。女房は早速、私の溜まった洗濯物をゴソゴソと洗濯機を

相手に格闘中です。ご褒美に夕方には、腹一杯泡盛を飲ませて上げました。しかし私は昨日からの酒と空港の昼の酒で、

ぼお～と！マイペースの私ゃ、駄洒落のネタが無いので寝た。

亭主が相手しないなら、泡盛が有るとばかりに女房は未だ飲んでいた様です、よく飲むよなあ～！感心します。