モザイク七並べ
      (令和2年1月19日)
             □ホームトップ
   
 子どもの活動における公平客観性・偶然新奇性・主体性・戦略思考性について     (令和212日)                       児童健全育成指導士 田中純一

 子ども達との活動(ゲーム・折り紙・工作・カプラ・スポーツなどなど)において、どのような原則的な考え方を持ってやったらば、子ども自身が楽しみ、トラブルが少なくなり、異年齢が一緒に遊べるかの手法を私は開発している。いくつかのポイントがわかってきたようなのでまとめておきたい。
1、      活動をやる時に、活動のルールやきまりがみんなに客観的に理解されていることが大切である。ルールを特定の人が勝手に決定して、自分の良いようにやるのはトラブルのもとである。また、チーム分けなども公平性が必要である。勝ちたいがために自分のチームだけを強くするのではみんなが楽しく活動することが出来ない。
2、      活動は偶然性があるものが良い。ドッジボールのチーム分けもジャンケンとか「神様の言うとおり」みたいな感じで偶然の要素を入れることが必要である。トランプのカードを配る場合でもしっかりカットしておくことが偶然性を保障する。また、どのカードが来るかはわからないのでいつも新奇である。新しくて物珍しい要素は活動には必要である。偶然性新奇性とはギャンブル性のあることだ。ギャンブル的な要素はゲームの味付けに必要である。
3、      活動をやる時は主体的な関わりになるように働きかけることが必要である。トランプのカードをカットする時に全員にカットさせることが主体的な関わりとなる。プロステクト理論によれば、人間は自分自身の選択に価値を見出すのである。トランプを4人でやるにしても5枚の山を作り、ジャンケンで勝った人から山を選択していく。一番負けた人にも2択が出来るというのが大切である。
4、      活動は公平客観性・偶然新奇性・主体性であるが、同時に勝つために戦略思考的な要素が含まれるのが良い。トランプゲームなどは最初に手に入れたカードによって勝ち負けに強い影響がある。しかし、与えられた条件の中でいろいろな戦略を練り、思考を深めることで勝てないまでも引き分けに持ち込むなどが大切となる。
 公平客観性・偶然新奇性・主体性・戦略思考性を取り入れた活動を実施することは、グループワークの考え方も大切となる。トランプ・将棋・オニムなどのゲームもボール遊びなども

ウィキペディアより
 プロスペクト理論(プロスペクトりろん、英: Prospect theory)は、不確実性下における意思決定モデルの一つ。選択の結果得られる利益もしくは被る損害および、それら確率が既知の状況下において、人がどのような選択をするか記述するモデルである。
 行動経済学における代表的な成果としてよく知られている。 期待効用仮説に対して、心理学に基づく現実的な理論として、1979年にダニエル・カーネマンとエイモス・トベルスキーによって展開された カーネマンは2002年、ノーベル経済学賞を受賞している。

 活動に公平客観性、偶然新奇性、主体性、戦略思考性を
トランプ「モザイク七並べ」について

 七並べを公平客観性、偶然新奇性、主体性、戦略思考性を加味したゲーム「モザイク七並べ」に変更してみた。
・ジョーカーを1枚入れて53枚のカードを使う。
・人数を4人(もしくは4グループ)とする。
・53枚のカードを切りたい人全員によく切ってもらう。次に左隣の人にカットしてもらってから1枚目のカードを場にさらす。
・次に時計回りに1枚ずつ5つの山に5回配布し、また一枚を場にさらす。


・また一枚ずつ5つの山に配布し、残った1枚を場にさらす。10枚の山が5つ出来て、3枚のカードが場にさらされている。
・ジャンケンをして勝った人から順番に5つの山の中から選択していく。一番負けた人も二択が出来る。
・一つの山は伏せたまま七を持っている人がまず七を出す。
ダイヤの7を出した人から時計回りに出していくことにする。ダイヤの7が出ていない(伏せた山にある)場合はハート・クローバー・スペードの7を出した人から始める。7がみんな伏せた山の中にあるなら、最初にジャンケンで勝った人から時計回りで始める。
伏せた山のカードと最初にさらした3枚のカードを七並べの順序で開いて並べる。

・一番に出せる人からカードを出せる場所に出していく。普通の七並べのように出せるカードがあってもパスすることは出来ません。出せない場合はパスをしますが、パスの回数に制限はありません。

・出せるカードが多数ある場合どのカードを出すかは自由です。

・ジョーカーは、自分の無いカードで誰かが一枚出してくれたら自分のカードが出せるときにカードを指定して出します。指定されたカードを出した人はジョーカーをもらっても良いし、もらわなくても良い。ただし最後まで使わないでジョーカーを持っていると負けとなる。


ハートの4まで出されていて、さらされたものでハートの2がある。自分の番でハートの1があるのなら、ジョーカーでハートの3を指定して出してもらうことが出来る。
・時計回りで出していき、自分の持ち札が最初に無くなった人が勝ちとなります。パスが無いのでジョーカーを使いきれなかった人がいたならば、その人が最後になります。

・故意にカードを出せるのに出さない場合はルール違反となります。故意でない場合は教えてあげましょう。

・「モザイク七並べ」は虫食い状のモザイクになっているので、計画を立ててカードを出すことやジョーカーがある場合は使い切る方法を考える必要性があります。またジョーカーをもらうかいらないかを考えて選択することも大切になります。普通の七並べに比べて戦略思考的なものとなると同時に最初から7以外のカードがさらされているのでよく考えてゲームをすることが必要となります。


 


□スマホ版トップ