発想の転換・柏崎の研修に向けて(2016年6月20日) □ホーム
児童健全育成指導士 田中 純一
子どもの仕事をしているといろいろと子どもから学ぶことがある。子どもから学び、また放送大学院等で学んだことをまとめてみたい。
@ 感情を込めて叱る
人間にとって感情は行動のおおもとであることがわかってきたという。子どもが危険なことをしたときはしっかりと感情を込めて叱らなければ伝わらない。しかし感情はコントロールされることが必要である。脳科学者茂木健一郎さんの『何のために叱るのか?それは褒めるためである』との言葉が大切と私は思っている。(やってみて効果のあるのを適応する。アブダクション=仮説証明法を使うことも必要。)
A 始める前に美しく
『来た時よりも美しく』は小学生には通用しない。『始める前に美しく』が良い。安全管理からも大切である。
B 利己主義と利他主義
動物は自分のために生きているから利己主義は間違いではない。しかし、利他主義も人間には必要である。利己主義と利他主義が一致する活動を提案していくことが必要である。(多重知能理論の観点)
C 健全育成は環境整備
子ども達は環境の中で自ら育つ要素もある。汚い環境では健全育成は望めない。何よりも環境整備をしっかりやることが子どもの健全育成の基本である。(安全管理上、ダブルチェックとハインリッヒの法則とトリアージは覚えておくとよい)
D 働くこと学ぶこと遊ぶこと
日本人の考え方は全ての活動の中に働き・学び・遊びが包含されている。環境整備も子どもたちと一緒の活動の中に位置づけることも必要である。働き・遊び・学びのメリハリが必要である。働くとは人のために動くとの国字である。
E 学ぶとは思考しないで物事が出来るようになること
学ぶの和語の語源は『まねぶ』であり、真似をするとの意味である。真摯に学ぶことで思考しないでも活動できるように訓練することが必要である。人間は認知的倹約家である。
F 理解するはunderstand
理解するとは英語ではunderstand(=下側に立つ)である。理解したかったら、理解したいものの下から見てみることが必要である。(鳥の眼・虫の眼・仲間の眼)
G ほとんどのことは思考しないで行われている
人間は認知的倹約家なのでたいていのことは思考しないでオートマチックに活動している。『何を考えているの?』等の質問は無駄なことも多い。
H 平らなところは走り、縁石に上り、石を投げるのは本能
進化心理学的には人間はほぼ1万年前の地球環境に適応しているという。
I 定かでない君
さっきのことは忘れた、次のことはわからない、今のことは定かでない。定かでない今を定かに。
J 臨床の知・科学の知
科学の知は客観性・普遍性・論理性に裏付けられているが、臨床の知は主観性・個別性・宇宙性が問題となる。生きていくことは主観性・個別性・宇宙性が大切となることが多い。
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