◆初対面はなんと麻雀クラブ 昭和29年入社した時、他の会社では 新入社員に対して 社長の訓示とかがあるのが普通であったが我々の時には 全く無かったのは前述した通りである。ゆえに入社当時は社長の顔は知らず初めてご対面したのは麻雀クラブでお相手した時だった。終了するまでポン チー 、つもった 振り込んだ 千点とか 満貫とかそんな会話だけで他におしゃべりした記憶は全く無い。社長のお相手しただけで もう 「コチンコチンのガクガク」で 冷や汗 脂汗で 早く終る事だけで精一杯、 社長がどんな方であったか 観察するなんてとんでもない。おかげで散々の負け!しかし後日 「良く負けてくれた、社長が俺より下手がいるとご機嫌であった」と聞いてがっくりした事を覚えている。これが私と安井社長の初対面でした。 ◆社長の経歴と写真 社史をひもどけば 詳細にその経歴を知る事が出来るがこれからの記述の参考の為に 社長の略歴を記すと 明治41年4月 おやじさんが「安井ミシン商会」を設立 当時9歳だった正義さんはこの頃から仕事場にたった。 昭和9年1月 日本ミシン製造株式会社設立 昭和25年 社長に就任 昭和50年 会長職 平成2年8月 86歳の生涯を終えられました。合掌 ◆安井社長の写真 昭和35年自宅にお伺いした時に私が撮りました若かりし頃?の社長の写真をお見せします。いまとなっては貴重な一枚ですね〜。無断転載禁止でございますよ。 ![]() ◆人生最大の師 私の新入社員の時から退職するまでこの素晴らしい「安井社長」を長と仰ぐ事が出来たのは誠に幸運でありました。入社以来退職するまで色々の部門の上司の薫陶を得ましたが 後にも先にもこの「安井正義」さんという人に会えたのは私の人生の最大の喜びであり 安井さんはわが生涯の最良の師でもありました。 大正、昭和一桁生まれの社員の間では非公式の場ではみんな社長の事を 「安井さん」ではなく親しみを込めて 「正やん・・・まさやん」と呼んでいた。お酒が入ると 先輩諸氏から 「まさやん」に どやされた・叱られた話は良く聞かされたが 誰一人 それを恨む人は居なかった。昭和二桁の後半の社員が安井社長にたいする不満でも言おうものなら、先輩から「てめ〜〜え、何を文句言うんか ばかもん!」と逆に一喝されるのが常だった。 厳しい社長だったが 逆にその厳しさの中に温情が溢れているのを皆が理解してそれだけ慕われて尊敬されていました。 そんな社長の思い出話をご披露します。
平成20年5月1日 |