Microsoft Visual C++ の使い方(その1)


 まず、Windows95、Windows98 を使っている人向けに、Visual C++ の使い方を説明します。初めに書いておきますが、前ページで 4.0(ヴァージョン)以上と断りました。このページを書いている段階で、4.0、4.2、5.0、6.0 の各ヴァージョンが少なくとも存在していますが、初歩的にはどれもかわりは無いと思います。ただ、僕は、4.0 を正式に使っているので、これを基に説明していきます。その他のヴァージョンをお使いの方は多少、メニュー等が違うかも知れませんが、あしからず。

 Windows3.1 には Visual C++ 2.0 がありますが、こちらは 5.0、6.0以上に違いがあると思います。何とか違いは吸収して下さい。MS-DOS をお使いの方は、Microsoft C と言うのがあります。こちらは普通にセットアップすれば「cl」コマンドでコンパイル出来るようです。「cl ファイル名」で実行できます。

 それでは、Visual C++(以降、VC++)の初歩的な使い方を説明していきたいと思います。

 まず、用語の説明。プログラム自体はコード、そのコードを書いたファイルをソースファイル(プログラムの基(source)のファイルの意)と言います。

 VC++ を使ってソースファイルをコンパイルするとプログラムが出来上がる訳ですが、VC++ ではコンパイルする課程で、いろいろなファイルが出来ます。後々、コンパイルしてみると分かるのですが、そのために、プログラム毎にフォルダを作って、一つのプログラムに関連するファイルはすべてそのフォルダ以降に保存するようにします。そのため、プログラムを作成する毎にフォルダを作るように癖を付けましょう。また、コンパイルの課程で出来るファイルで中間ファイルと呼ばれる物があります。このファイルは通常、サイズが大きくなりハードディスクの容量を食うのでわざわざ取っておく必要がありません。そのような、消しても良いファイルも後ろで説明します。と、この段落に書いたことはすべて、実は自動的に VC++ がしてくれます。コンパイラがプログラムの作成環境も整えてくれるわけです。ただ、そうする必要があると言うことは念頭に置いておきましょう。

 それでは、実際に VC++ を立ち上げて下さい。っと、まだ、インストールをしていない人はインストールして下さい。CD−ROMをいれて、エクスプローラから「Setup.exe」(仕様環境によっては「.exe」が無い場合も有)をダブルクリックし(若しくは自動再生)あとは画面の指示に従って下さい。

 立ち上がったら、以降に進んで下さい。

 まず、簡単なプログラムを作成し(現段階で意味が分からなくても可)実際にコンパイルして出来上がったアプリケーションを実行したいと思います。とりあえず、これから作るプログラムの保存先、例えば「My Documents」フォルダ内に「MyProgram」等のフォルダを作って下さい。このフォルダ内にいくつものプログラムを保存していくとします。

 VC++ に戻って実際にプログラムを作ります。 [ファイル]-[新規作成]を選択して下さい。


ファイル−新規作成

 プロジェクトワークスペースを選択して下さい。


ファイル−新規作成

 タイプ(プロジェクトの種類)として「MFC AppWizerd(exe)」「MFC AppWizerd(dll)」「Application」「Dynamic-Link Library」等が表示されているところに「Console Application」を探してマウスで選択して下さい。位置(保存先)に先ほど作成したフォルダを指定して下さい(4.0 では「参照」ボタンがあるのでこれを使ってしてすると簡単です)。そして、プロジェクトワークスペースに「test」と入力して下さい。この段階で先ほど指定したフォルダの下に、さらにフォルダを作るように自動的に設定されてます。


プロジェクトワークスペース

 画像の場合、「B:\My Documents\MyProgram\」から「B:\My Documents\MyProgram\test」に変わっています。これから作るプログラムはこの「test」フォルダ内にすべて保存されるわけです。

 そしてもう一度、ファイルの新規作成で今度は「テキストファイル」を指定します。VC++ 5.0 では確か、「C++ ソースファイル」か、「C ソースファイル」等になっていたような気がします。この作業で新たに現れた画面にプログラムを書いていきます。次のプログラムを書いて下さい。


テキストファイル

5,6行目の最後にはセミコロン ";" が付いています。すべて半角です。「#include」「return」は青い文字に変わっていると思います。次に、[ファイル]-[名前を付けて保存]でこのソースファイルを保存します。

名前を付けて保存

ファイル名は「test.c」にしましょう。フォルダは自動的に先の「test」フォルダになっていると思います。


名前を付けて保存−ダイアログ

次にプログラムを書いたウィンドウの余白で右クリックをするとポップアップウィンドウが現れるので(若しくは通常のメニューの [挿入]-[プロジェクトにファイルを挿入] からでもOK)、[プロジェクトへファイルの挿入]-[test] を選択して下さい。


プロジェクトにファイルを挿入

ここまでの操作でコンパイルできる状況が整ったので実際にコンパイルしてみます。

 [ビルド]-[コンパイル]メニューでコンパイルを実行します。実行するともう一つウィンドウが現れ、プログラムに間違いがないと次のような表示になります。


コンパイル成功

プログラム中に間違いがあると次のような表示になります。これは4行目の最後にセミコロンが無い場合です。


コンパイル失敗

つぎに「ビルド」と言う作業をします。ビルドの意味は後々、説明するとして、この段階ではコンパイルの後に必要な作業とでも覚えておいて下さい。[ビルド]-[ビルド]メニューでビルドします。


ビルド

 以上の作業でアプリケーションが出来ているはずです。ちょっと、長くなったので、ここで次のページに移ります。


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