第15回 CGアニメコンテストの外伝ビデオ収録作品の感想です。作者名は敬称略です。
作品感想のページについての補足もご覧ください。 私個人の主観的な評価点を付けたページは別に用意しました。
人間の歩き方がぎこちないなど、 まだ、何もかもに慣れていないという感じの作品なんだけど、 現状、自分が3DCGソフトを使ってできる技術的に易しい表現をうまく組み合わせて、 楽しめる作品にうまくまとめている点に感心。 次々にテンポよくネタが続いていい感じ。 ソフトに慣れてきて、出来ることが増えてきた時が楽しみ。
ところで、猫の動き、たしかに、こういう感じでのそのそ歩く猫もいるんだけど、 もうちょっと面白い動きをする時のものを参考にした方がいいと思う。
前回の初心者部門の映像感がいい感じだったけど、 相変わらずの芸風でなんだかとても嬉しい。 ネタのわりに、少々話を引っぱりすぎな気もするが、 セリフとかもよく整理できてる。
そもそも、3DCG技術を使う必要もないようなネタなんだけど、 きっと実写だったらつまんないんだろうなー。 ちょっとぎこちない3DCGキャラの動きが逆に作品を面白くしているんだと思う。
それにしても、おっさんのモデリングがいいなぁ。 おっさん3Dはイイよ。みんな作品に美少女ばっかり出してないで、 おっさんをもっと出そうよ(オマエがやれよと、言われそう)。
作風のせいか、技術的にこうすべきと思うことはあんまりないんだけど、 口パクの形状変化があまりにも単純なのが、 少々目立っちゃった感じ。字幕を使っているせいもあるかも。 男しか出てないから、やっぱ、本人なり、友人なりで、 吹き替えた方が良かった気がする。
この芸風で、も少し、いろいろネタを続けてやると、 ジワジワ効いてきてさらにいい感じになりそうだけど、 人物モデリングが表情豊かに作り込めてるし、 今後はもっと映像に勢いのある作品に期待したいところ。
とにかく面白い。こういうのこそ、みんなで楽しんでナンボのものだよな。 謎のモンスターのコミカルでキビキビした動きが楽しいし、 女の子がモンスターに変身した直後のぷるぷる震える動き、 その後の楽しげな生き生きとした動きが最高。 ちょっと風変わりなシェイディングも、この作品に合ってる。 文句なしの出来。
いい感じにヌルい作品。なんだか、このみょーな作風のせいで、 選外になっちゃった面もあると思うんだけど、 この作品の良さはそこにあると思うんだよなぁ。
それにしても、敵の超ひも理論ロボには大爆笑。こういう名付け方大好きだなぁ。 プルプルと危なげに震えるのがいい感じ。
ただ、その後、スペード5側も普通にロボ出して(このシーン自体は、 格納庫より大きなのが出てきて爆笑なのだが)、戦っちゃう展開は、 少々普通過ぎて物足りない。どうしても、こういうアホ系の作品では、 敵と戦って、最後にロボ戦というパターンに陥りやすい気もする。 ロボ戦は確かに映像的なインパクトを出しやすいが、自主制作映像の世界では、 昔っから、あまりにやる人が多いので、慢性的に飽きられてるネタでもある。
アホ演出全般はいい感じなだけに、ロボ戦ではない新しい方向性を模索して欲しい気がした (アホ系以外にイケてるものを作りたいんだったら、 是非やってください。笑)。
そういえば、制作者チェックしてたら、 メカデザインにミクロ科の高田和成氏の名前も。 他の作品制作者などともつながりがあるようだし、 いい人脈があるなぁとうらやましく思った。
まー、時々は、こういうのもアリだろうな。 でも、想像以上に会場の反響が大きかったな。
なんちゅうか、こういうネタが、大いに笑いが取れてしまう事には、 いろんな意味で、ちょっとは心配した方がいいのかなーと思う一方で、 あんまり小難しく批評するよりも、 こうやって映像で笑いとばしてしまった方が方向性としてはいいとも思ったり、 いろいろ考えさせられる(←普通に楽しめよ。オマエ…)。
一番うまいなと思ったのは、解説文字が段々増えていくところ。 早送りを開始するタイミングも絶妙。 過去応募作品への皮肉の描写と、そうでもない笑いを取る演出と入り混じってたのが、 ちょっと気になったが、まぁ、あんまり皮肉だけでも、ちょっとしつこいから、 ちょうどいいバランスになったかな。
それにしても、最初の字幕は笑ったな。物語前の長い説明とかは、 未だに多いよなー。それも、宇宙対戦モノは似たようなものが多い。 必要あるかどうかは、確かによく考えた方がいいよねー。 もっとプライベートな上映目的のものには入れても、 今まで、あまりに似たような事が繰り返されているDoGAコンテスト応募のものは、 アレンジするという手もあるし。
継続して同じ芸風の作品を作り続けていることは、 凄いと思うし、歌もしっかり付いて、 作品の洗練度も年々増しているんだけど、 自分の名前をスタッフとして延々字幕に入れたりするなど、 既存アニメオープニングのスタイル踏襲に頼りすぎた演出という感じが強い。 番組提供ナレーションのネタも、さんざん多くの人によって、 やり尽くされているし(金築氏が、それを知らないわけもないし)、 映像の流れも、敵が現れ、ロボット変形で倒すというお決まりのパターン。 もうちょっと「おや」と思う展開がないと少々辛い。
ただ、奥さんが包丁を振りかざすシーンや、 自らの手を使って、パーツを合体させるというシーンなど (これはゴーゴーファイブのネタを参考にしたのかな)、 細かく観ると面白い部分は色々あった。
ゲーム画面っぽい演出は、イマドキっぽくていいのかも。 そもそも、喋ってるのに字幕も入ってるのもイマドキだなぁ。
で、「なー」と驚いたままいきなり終わる演出には笑った。 「なー」のシーンは結構長いけど、ちょっとずつ変えて、 勢いがあっていい感じ。 キャラクターは少々ラフすぎる気もするが、動きやカットワークはメリハリが良く、 観やすかった。
しかし、こうも簡単に死んじゃう的、演出は、自主制作作品ならではかな。 時々やるのは効果があるが、あんまり、日頃から、 そういう刺激的演出に頼らない方がいいと私は思うのだが。
それと、ちょっと、一瞬のBGMとか効果音に少々ハラハラ。
実はWebでも観たことのあった作品。
シンプルな絵柄だけど、登場人物のキャラクターデザインがどれもいい感じ。 映像もテンポがいいし、背景も含め、省略の仕方がうまい。 Flashをかなり使いこなしていると感じる。 別府とか、温泉とか、場面設定も面白そうなんだけど、 別府の人には見せにくい作品だなぁ。
巨大ロボットを目の前にして、変身アイテムかと思いきや、 意外なものを出してきたり、その後も病院ネタアイテム連発で、 よくあるロボット対決モノとはいうものの、色々と工夫が多く飽きない。
最後の電気ショック、馬乗り自体が迫力あるし、 窓ガラスが壊れたり、ロボットの部品が吹っ飛んだり、 演出的にいいものを選んでると思う。 背景作画等、描き込みが多く、迫力がある。 コンピューターを使っても、手描きの味が生きている。 複数で分担したわりに、作画もなかなか揃ってると思う。
ただ、バトルシーンは、音楽をBGMに延々とやってしまい、 少々メリハリが足りなかったかも。 ロボットと遭遇したシーンも少々唐突だった。
とにかく、実写合成が綺麗に出来てて驚き。 宇宙人とかも、実写映像になかなか馴染んでいる。
ただ、ビル街が映像のメインということや、カメラの性能もあってか、 全体的に少々色鮮やかさが足りない感じ。 ちょっと色鮮やかなシーンを、いくつか挿入してみるともっと良かったかも知れない。 あと、男がUFOに吸い込まれていくシーンの真横から撮ったカットが、 が少々手抜きっぽく感じた。 全般的にあまりに巧いのでその部分だけ目立っちゃってる面もあるが。
実写シーンでは、何かとめんどくさいであろう真上からのカメラズームもあったり、 丁寧だなと思う。
物語の方はオチも含め、少々こじんまりとしているけど、でも、 実際の建物を見知っている人間なら、さらに面白いだろうなと思う。 こういうCG実写合成系では、いかにも学生っぽい人物が出てくる作品が多い気がするが、 この作品は、いい感じにおっさんぽい人が出ているのが良かった。 それと、なんか、スーツ姿の方が、リアリティが出るなぁと感じた。
作者コメントの「恥ずかしい事を恥ずかし気もなく」がうまく実現できてる。 まず兄弟の演技(特に弟)が素晴らしい。 アクションを含め、これだけいい演技だからこそ面白い作品で、 当初フルCGでやろうと考えていたようだけど、それよりも、 面白いものになってると思う。 両手バットでボールをリフトさせるシーンとか、ボールから出るフレアの感じとか、 あと、クライマックスで強く叩いた後に、一瞬停まってるボールが、 一気に加速するモーションとか、ボールアクションの演出も見事。
構成は少々あっさりして物足りなかったかも。兄がやられた後に、 何かオチがあっても良かったかも。
とにかく力作。人物もメカも背景も、とにかく気合いを入れて作っていると感心。
物語の方も、人間になろうと葛藤している雰囲気のアンドロイドVilliが、 なかなか面白く描かれていると思う。 中でも、父を助けなかったことを責めるシーンで、「命令されなかったから」 と答えるシーンが、なかなか印象的。
映像の方も細かいところまで作り込んであり、物語もよく整理されており、 個人でここまで出来てることには驚きを禁じ得ないが、 宇宙とか、アンドロイドの女の子という題材は、 3DCGという技術を使ったものに限っても、結構よく使われているものなので、 そういうよく使われている設定で、話を作る場合は、 デザインや物語や演出などで、作家の強い個性を感じさせるものなどがないと、 どうしても、インパクトが薄くなってしまう。 この作品はどれもその辺りがオーソドックスすぎた感があり、 制作に費やした膨大な努力のわりに損をしている気がする。
動きでは、Villiが敵ロボットに両足を掴まれ、吊り上げられている時に、 腰を起こしていたのは、ちょっと人間っぽくなくて気になった。 だらりと振り回させた方がいいように思った。 アンドロイドだから…という考えもあるかもしれないが、あの時点では、 サイボーグかもしれないという所なので、あそこは、人間っぽくして、 後でアンドロイドの正体を現すという方が良かったかも。
あとは、アンドロイドVilliと、人間ナオとの描き分けがもっと欲しかった感じ。 Villiが眼球をふるわせている印象的なシーンがあったので、 ああいう人間にはないような演出をもっと効果的に生かすと良かったのかも。
なんか否定的な意見ばかり書いてしまったが、本当に力作である。
一つの場所、一種類の3台のロボット、人と、謎の動物、それだけで、 7分という規模は少々大きすぎた感じ。物語も基本的にはバトルして、 倒すだけの話だし、内容の薄さが否めない。 他のシーンやキャラ、物語を入れることを考えた方が良かったかもしれない。
ギャグ顔を大胆に使ったことは面白いが、一瞬だけ使うとかの方が、 メリハリが良かったと思う。 最後の主人公のニヤリとした表情は良かった。 謎の生物も頬をふくらませながら食べるシーンとか、コミカルで良かった。 アクションシーンもスローモーションを効果的に使ったり、メリハリがあった。
ジャンヌの顔がどうにもこうにも思い切りのよい恐い顔なのがいい感じ。 アクションシーンは、上下もうまく使った、テンポがいい映像。 最初、ジャンヌの全身を映さずに、段々見せていくという演出もうまい。
基本的に戦ってるだけという映像なのだが、 「損な役回りはいつも俺だな」と言ってすぐやられるシーンとか、 ちょっとコミカルだし、 最後の名前を言ってENDというまとめかたも綺麗。
まぁ、あまりにストレートな内容なんで、 もうひとひねりあると面白いと思うが…。
日本の作品からもネタを持ってきてるようなのに、 日本人のやり方とは、なんか違う感じに使われているところに、 この作品の面白さがある気がする。 日本語を使っているのは、マトリックスからの影響も強いようだが。
雷っぽい表現は、やっぱり、DoGA Lシリーズで作られた作品の影響を受けてるのかな。
女の子キャラの登場シーンに少々唐突な印象を受ける。 光る針金状の翼はユニーク。それとビルの色合いが綺麗。
正直言って、この作品が伝えたいものが何かよく解らなかったが、 作品コメントを読むと、老人が過去に銃で人を殺した悲しみや苦しみ、 恐怖などを伝えたかったのだろうか。 もう少し、何かが、はっきり解るような絵が時々欲しかったように思った。
そもそも、作品内に何人の人物が居たのかもよくわからないのが、 気になった。 そして、作品の終わりの部分が、余韻不足に突然終わったような感じがした。
映像の中では、銃の練習用の人型の的が踊り出すシーンが印象的だった。 絵画的な3D表現も面白い。壁や建物の質感がいい感じ。 音楽も作品世界に良く合っていると感じる。
まず、淡い色使いが綺麗。 一つ一つの絵をオーバーラップさせながら丁寧につなぐことにより、 作品全体の動きに柔らかさを与えている。
手描き直方体(長方形)の集まりで表現された霧(?)の表現や、 段々崩壊していく城の表現も柔らかくて面白い。
途中回想シーンらしきものが入っているが、 何を回想しているのか、よくわからなかった。 (作者コメントを読むと少し解ってくる)
でも、それ以外の作品全体の流れは、観ていて受け入れやすく、 何を伝えたいのか直接は解らなくとも、 なんとなく伝わってくるような感じ。
シンプルな作画ながら、犬が生き生きと描かれていると感じる。 穴の中から出てきた手に引っぱられそうになるシーンが特に印象深い。
作者コメントによれば、奥に潜んでいるものを見て欲しいとあるが、 ちょっとそれが何かはよくわからなかった。 穴から何かが出てくるということで不安のようなものを伝えたかったのか? それともお金に何か意味を込めたかったのか。
とにかく、印象的なのは主人公の動き。 歩く時に、時々、残像を残したり、 前後に素早くジャンピングするような表現(うーん、なんて言ったらいいんだ…) がとても面白い。音楽にもよく合っている。
セルシェイダーを使った画像も、太めのエッジが入ってて、 見やすくていい感じ。
物語構成的には、主人公が、やっとのことで危険から回避するとか、 選択に葛藤するとか、もう少し盛り上がりのあるクライマックスシーン等があると、 良かったかもしれない。ただし、物語とかを考えずに、 絵を見ているだけでも、楽しい作品だとも思う。
部屋にある小物のモデリングが丁寧。 主人公はローポリなのだが、シャツはしっかりした布の表現ができていて、 そのギャップが面白いと感じた。 それと、スピーカーが大音量を鳴らす映像表現が、シンプルだけど解りやすくていい感じ。液体の表現も丁寧だなと感じた。
主人公の狂気ぶりはよく表現できていると思ったが、 騒音源のBGMが延々流れている中で、ドラマが繰り広げられているので、 メリハリが不足しがちで、観る側にタイミングよく、 主人公の異常行動の面白さを与えられなかった感じがした。
それにうるさいからと言って、 いきなり壁にモノを投げるのでは、その行動に同感して貰えない。 まずは、電話をかけるなり、隣人宅を訪問するなりの、 道理にかなう行動をした後、それでも効果がないからと、 段々、狂気に走っていくという展開にした方が話の収まりがよくなるのではないか。
ローレゾのゲームキャラクターを3Dで表現するという発想がユニークだし、 とても面白い映像感を出している。 しかし、そのアイディアを作品として効果的にまとめ切れてない印象を感じた。 丁寧にモデリングされた3DCGキャラは、無理に入れることもなかった気がする。
複雑に動くオブジェクトとその影との対比を楽しめた。 違う形や配置のものが、同じ影を投影する所が面白い。 それに加えて、光ではなく、黒い影を色に分解するという発想にも驚く。
私は中盤のいくつもの直方体の集まりが影を作るシーンが、 特に面白かった。
まず、DoGA L3という3DCGソフトもこういう使い方があるんだなと感心。 ディック・ブルーナのミッフィーのアニメーションとか、 ねんどアニメのタルピーとかの影響を受けてるのかな。 正方形の画面を回しながら、次の画面へつないでいくという映像感が気持ちいい。 効果音の使い方もいい感じ。
魚にえさやってるシーンで猫の声がして、猫の映像につなぐという部分とか、 字幕を正方形で押し出している映像とか面白い。
作品構成的にも、小さな盛り上がりもあり、よく出来ていると感じた。 もう少し映像の流れが早い方が良かったかも。
暖色系の色使いがいい感じ。母(?)のキャラも適度に濃くて、 生き生きとしていて面白い。 そして、食べられてしまった後に、体の中から息子の健康を確認しているところなど、 その内容もなかなか奇抜で面白い。 でも、それを映像として観た時、全体的にちょっとインパクトが弱いと感じた。 それは、まず、全体的にテンポが良すぎて、間が足りないためではないかと思う。 それと、母の健気さを強調するような感情表現がもうちょっと欲しかったかも。
街の絵とかなかなか丁寧に描き込まれているし、 キャラクターデザインも魅力的。 アクションシーンも豊富に描かれていてとにかく力作だなと思う。 街の中に現れた魔法陣の映像などが迫力がある (まぁ、最近多くのアニメでよく使われる表現ではあるが)
そもそも、セリフなしで、作品を構成し、観客に内容を把握してもらうこと自体、 大変難しい事だと思うのだが、この作品の場合は、それに加えて、 色々と絞り込めてないので、観客は内容を一層つかみにくくなってしまうと思う。
多分、この作品の背景に、作者自身が色々考えて構築した確固とした世界があり、 各登場人物それぞれにいろんな世界があり、そのできるだけのものを、 一つの作品に詰め込んでみたかった気持ちが伝わってくるのだが、 あまり詰め込むとピンぼけになってしまう。 映像作品としてまとめる時には、思い切って絞り込むことを考えた方がいいと思う。
まず、主人公が誰かはっきりさせる必要があると感じる、 それ以外のキャラクターの描写は、もっと省略した方がいいと思う。 主人公が決まれば、物語の方も、絞り込めていくと思う。
おもいっきりデフォルメされた低等身キャラであるが、 こういうシリアス作品に使っても、結構悪くなくて、 むしろ新鮮味があって面白かった。
思い切って、FLASHで扱いやすい映像を横向き中心にして、 その中で、多くのキャラを登場させ動かすことにより、 多くの人達が戦い死んでいく戦場の迫力が出ている。
ロシア側(だと思うけど)の女性がキャラデザもいい感じで、 印象的だが、彼女絡みのドラマ描写に少々丁寧さが足りなかった感じがする。 どちらがどっちの軍なのかもわかりにくいのも気になる。 それもあって、物語の流れがつかみにくかった。
地獄の描写等、相変わらずインパクトがある作品。 内容はかなり過激でシュールなところもあるが、カットの間が良く、 作品自体は見やすい。音楽もよく合っている。
前作の場合、女装する息子に逆上する父親の描写が見事だったが、 今回は、なんか、作品全体がセンセーショナルな描写ばかりになっていて、 人間描写が足りなかったと思う。いろんな刺激的描写を使うの自体は否定しないが、 そこに人間ドラマを描かないと、 単に過激が売りだけという印象をもたれてしまう気がする。
延々バトルシーンが続くかなり長い作品なんだけど、 戦いに区切りと流れがあるので、内容的には飽きない作りになっていると感心。 物語も、あまり風呂敷を広げすぎず、整理できていると思う。
DoGA-L3でよくぞここまでというより、もはや、この作品に至っては、 DoGAシリーズを使った独特の映像感が面白さが出ているな。
中でも、巨大ロボットが、艦隊をバッサバッサと切りまくるシーンが猛烈に迫力がある。 よくまあ、こんな映像感出せたもんだ。イデオンより、マクロスより強そうだ。
DoGAシリーズの映像感も面白いけど、もうちょっと緻密なモデリングとテクスチャーと、 エフェクトでこの作品を観てみたかった気もするが、 もし今後も作品制作をするのなら、次は、宇宙戦ネタじゃないものを、 やって欲しい気も。
あとは、バトルの迫力に比べると、登場人物のドラマが今ひとつの出来。 でも、確かに、両方手が回るわけないよねぇ。