案山子作品解説


DoGA主催の第9回アマチュア CGAコンテスト入選作品「案山子」の 作品解説です。
映像は入選作品集ビデオに収録されています。

作品はImagine for Windowsで制作されています。作品制作を開始した時 にはまだベータ版だったこともあり、コンテスト締め切りまでに完成 できそうにないと思ってましたが、Windows版Imagineが意外と安定 動作するものだったので、なんとか完成しました。
なお、番外編もあります。


タイトル

タイトル画面

作品内ではこの文字の溝の深さがだんだん深くなっていきながら、 文字が現れてくるようになっているのだが、フェードインと 重なった効果なんでわかりにくくなっている。



カット1

公園俯瞰

公園全景から、なげられた石へのアップへと、カメラの移動が急激なため、 秒30フレームでも動きがややギクシャクしている気がする。
木の葉はImagineのパーティクル機能を使って表現した。わりと手間をかけず に作っている。



カット2

石跳びする瑞穂ちゃん

瑞穂ちゃんの動きにはImagineのStates機能を使用。
パラメーター指定で、ジャンプする時には減速、着地するときには 加速をかけるなど、重力の考慮もしているが、どうも月の重力程度 しかないような気がする(笑)。

なお、足がすべったりしないように微妙に位置調整したり、瑞穂 ちゃんが登場するカットは、そうでないカットの何倍も手間が かかっている。いやはや人間は難しい。



カット3

石跳びする瑞穂ちゃん(俯瞰)

この角度が個人的には好き。なお、動きは上のカットのものを そのまま流用した。
影の部分は、マイナス値の光源を使って表現した。レイトレーシングモード で作品を作るのは時間がかかりすぎて断念したのだ。

なお、光源をマイナス値にするのは、Windows版で初めてできるようになった ようだ。私はこれを偶然発見した(笑)。昔、DOS版やAmiga版で試したときは だめだったのだ。



カット4

風で帽子が吹き飛ばされる

木の葉の動きはパーティクルアニメーションを使用。ただし、 制作時間があまりなかったこともあり、あまり動きなどを十分試行錯誤 しなかったので、あまり面白味のない動きになっている気がする。
今はちょっと高速なマシンを使っているので、もう少し、パーティクル アニメーションについても可能性を探っていきたいと思う。



カット5

帽子を追う瑞穂ちゃん

走る動きはわりと気に入っているが、小さくてほんの一瞬なので ちょっとむなしい。足が地面を滑らないように位置あわせとか 丁寧にしているというのに・・(笑)。



カット6

引っかかる帽子

オブジェクト同士が関係する動きを作るときは位置あわせが 難しいですねぇ。実は、電灯のオブジェクトが少し 帽子を突き抜けてしまった(笑)。
ひっかかったあとくるくる回る帽子の表現に注目。



カット7

しょぼくれる瑞穂ちゃん

なんか動きがよくないんですよね。どうしたらいいもんか。
結局、人間は手が重要なんだけど、めちゃくちゃポリゴン数を 使ってしまうこともあり、どうしてもそのあたりの表現が不十分に なるんですよね。



カット8

案山子ロボ出現&変形

モーションの動きには加速・減速値を与えているので、なんか それっぽく仕上がったと思う。



カット9

当惑する瑞穂ちゃん

逆光な感じが結構気に入っているんですが・・。
ここでは、目をぱちくりさせる動きが手間がかかった。本当は形状変形でまぶたを 動かしたかったが、とても難しそうだったので、結局、まぶたのオブジェクトを 作って上下させた。うまく目の上に収まらせるのが結構やっかいだった。



カット10

ジャンプ台完成

ここのジャンプ板が現れる時の効果音がなかなか決まらず苦戦。 効果音CD-ROMと波形編集ソフトで、わりといい仕上がりになった。



カット11

瑞穂ちゃん歩く

一番苦戦したカット。当初、CGAコンテストに応募した時とカットを 差し替えてるし・・・。足が地面にめり込まないように動きを 決めるのに苦戦。そのため、当初、1サイクル4つのキーフレームで 動きを決めていたのを、6つのキーフレームに変更。キーフレーム増やした せいで、腕の振りがぎくしゃくしてしまった気がするし。



カット12

立体案山子を跳ぶ

制作時間節約のため、ポーズとかは、前のカットを流用してしまった。
もうちょっと力強いジャンプがほしかったかなぁ。う〜む、う〜む。



カット13

2回転宙返り

帽子をつかんだ後の2回転宙返り。やっぱ、この時も帽子をうまく つかむ位置あわせに苦戦。
ともかく自分自身は、この2回転宙返りのシーンは一番気に入っている。



カット14

着地成功後の瑞穂ちゃん

口をあける部分はオブジェクトの形状変形を利用。Imagineでは Statesを用いたとき、Bonesによる変形と形状変形とは同時に 実現できないので、ここでは2つのObjects間でのモーフィング を使って動かしている(ってなにわかりにくい説明してるんだろ>俺)。
ともかくも今後も人物キャラが動くと同時に、顔の表情を変えるとかという 動きは技術的に難しい面が多く、課題は残されたのだった(なに言ってるの やら)。

そうそう、着地成功した部分だけは、瑞穂ちゃんの両手の指が動く。 瑞穂ちゃんオブジェクトには、指にもちゃんと関節が埋め込まれているん だけど、めんどくさくてあまり指をあまり動かしてないんだよねぇ。



カット15

りんごを置いて去る瑞穂ちゃん

ここの歩くシーンは1サイクル4キーフレームで制作した。 おかげで、足がちょっと地面にめり込んでいる。
りんごのマッピングはImagineのMountain Top(山の頂上の雪を表現 するなどに使うために用意されている)というテクスチャーを 使用した。想像以上にリアルな感じが出た。



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Last Modified on Monday, 20-Aug-2007 18:02:54 JST