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■自治会活動の活性化への試案2020年4月1日
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自治会活動活性化への試案(令和2年4月1日)

平島一丁目自治会会長 田中 純一

初めに

私は1994年(平成6年)に平島自治会が4分割されて、平島一丁目自治会が創立されたときに副会長兼会計として自治会運営に43歳から関係をしてきた。2年間会計をして、自治会費の年度一括納入(一戸建て4000円・貸家3000円)を実施した。1996年(平成8年)〜2001年(平成13年)まで会計監査をやりました。翌2002年(平成14年)〜2010年(平成22年)まで会長兼会計をやっていました。この時から会長3人制度にして会長兼代表・会長兼総務・会長兼会計が同一の謝金で同一の権限を持つことにしました。2011年(平成23年)より会長兼代表となり、現在に至っています。自治会活動は26年間となっています。
 自治会活動に長く関係したのは、平島一丁目自治会内に、児童遊園でもある平島公園があり、1994年より新潟市より平島公園の児童厚生員に任命されて、平島公園管理の任にあたったからです。当時、私は有明児童センターという屋内型児童厚生施設の職員で児童厚生員でした。平島公園は屋外型の児童厚生施設である児童遊園で児童厚生員を置くことになっています。児童遊園である平島公園を子ども達の健全育成と地域の活性化の拠点にしたいとの思いがあったので、自治会活動を継続したものです。私も現在は69歳でこれからは若い人たちに自治会活動を任せて、平島公園の環境整備と地域つくりに専念したい思いがあります。
 平島公園環境整備のために自治会活動に関与し続けたのですが、この26年間で自治会活性化のための試みをやってみたので、まとめてみたいと思います。

1、    会長3人体制

 平成14年に会長兼総務になったときに、会長3人にしました。会長兼代表・会長兼総務・会長兼会計の三役です。それまでは副会長が二人でその一人が会計を兼務するとのものでした。副会長は基本が会長を補佐するのが役目です。会長が自分勝手なことをしたら諌めることが出来ますが、会長権限と言われると難しいものです。また平島一丁目自治会の仕事は会計と総務がたいていのことはやっていて、会長は名誉職みたいな面もありました。そこで会長3人を同じ謝金(年間7万円)とし、同等の権限としました。新しい提案があるならば、3人で相談して一致しない場合は2対1で決定し、役員会に提案することにしました。敬老の集いに高齢者へのお祝いを1万円にしないかとの提案を2対1で否決したりしました。また5千円のお祝い金を無くして、敬老の集いを平島公園で誰でも参加できるようなものにするなどの決定も2対1で決めて、役員会と総会の承認で実施しています。
 西区役所との関係では会長3人なのですが、会長兼代表が区役所への届け出となっています。

2、    事務処理の効率化

 自治会の班長の仕事が結構多忙なことは自治会費集金・各種募金などにあります。私は平島一丁目自治会発足の最初の2年間(平成6年・7年)は副会長兼会計をしていました。自治会費集金・社会福祉協議会社費・日赤社費・赤い羽根募金・保護司会募金・年末助け合い募金などで百円玉を数えるのに苦労をしました。そこで自治会費を年四千円・三千円とし、年度一括徴収にしました。また年度途中に転居の場合は返戻金制度で対応することにしました。各種募金等は新潟市の古紙回収奨励金をもって充てることとし、各世帯で古紙回収への協力をお願いしました。また古紙回収個所をきれいにしました。
 平島一丁目自治会は440のうち200位がマンション・アパートなどで回覧が回りにくい自治会です。そこで必要なものは全て440枚印刷をして、基本が班長によるポストインとしました。

3、    地域の祭りなどの開催と防災活動

 2016年12月26日に私は防災士資格を取得した。防災士の学習の中で「祭りは防災活動ではないか」との長岡技術科学大学の上村先生の話が面白かった。私も地域の祭り等は防災訓練を兼ねてやるのが良いと考えている。
 夏祭りには訓練用水消火器を使って、射的遊びをして、景品がもらえるようにしている。子ども達に人気で250人くらいの子どもがやる。子どもにはお母さん・お父さん・おじいちゃん・おばあちゃんも来るので、150人くらいの大人も水消火器での訓練をすることが出来る。テントを張ったり、音響設備も自家発電機などを使用してやるのは防災訓練を兼ねている。秋の敬老の集いで芋煮会をやっているが、プロパンガスで400食のいも煮を作っている。またプロパンのガス炊飯器でご飯を炊いている。要援護者にはいも煮の配達をしている。敬老芋煮会は同時に防災訓練となり、地域の仲間作りに貢献している。
 祭りを開催するのに打ち合わせだけの会議は基本的には開催していない。その代わりに毎月2回実施される平島公園環境整備の時に、ちょっとした連絡調整をしている。また、なかよし会はなかよし会で独自に活動している。同様に小針一丁目子ども会・新潟八輝会・青山翔龍会・フリーマーケット・平島一丁目自治会・マジックバルーンショー・平島消防団・平島公園クラブ・平島二丁目自治会・平島自治会等々はそれぞれの組織が独自に自主的に活動している。自治会執行部としては平島公園の地割りをしている。開催を繰り返す中で問題点は修正し、良い点は伸ばしていくようにしている。


     

 

4、    自治会役員体制

 平島一丁目自治会の役員は平成20年(2008年)ころより基本的に立候補制にしています。自治会員の中でやってくれそうな人に立候補をお願いして、立候補者の中から誰が何の役をするかを決めています。なお立候補案内の文書は各役員の謝金額を明示し(現在の状況は1で書いた通り)全戸に文書を配布して募っています。
 令和2年度は会長3人・会計監査2人・環境衛生部5人・健全育成部6人・防災部4人の20人の役員と班長が30班28人(複数の班で一人の班長がいるので)体制となっています。令和2年度より防災部の新設に伴い、防災士を取得した高校生以上を役員にすることにしました。若い力が自治会活動に貢献してくれることを期待しています。令和3年度には防災士を取得する予定の高校生も自治会役員と考えています。防災を兼ねての祭り等で積極的に協力してくれていた小学生中学生が高校生になって防災士として自治会役員をやるシステムになってきました。
 小学校には平島一丁目なかよし会との子ども会の組織があります。平成22年(2010年)からはなかよし会の代表になるとオートマチックに自治会の役員になってもらうようにしました。平島一丁目自治会から平島一丁目なかよし会に年額12万円の助成金が出ています。12万円は平島公園夏祭り等でも使われています。この点からもなかよし会の代表が自治会役員であることは有意義でした。なお、なかよし会代表は1年間、平島一丁目役員は2年間が任期ですので、前年の代表の人は引き続き自治会役員をやってもらい、新しい役員のお手伝いをする体制にしました。もちろんそのまま役員を続けて立候補をお願いしています。このことで平島一丁目自治会は子育て中のお母さんたちを役員の仲間に入れることが出来るシステムとなりました。
     
 夏には花火会などを自治会行事で計画しています。この時に若いお父さんたちのお手伝いをお願いしています。このお父さんたちにも役員をやってもらうようにしています。
 高校生・若い世代・中年・高齢者といろいろな世代が多数役員になる体制をこれからも構築していきたいと思っています。

5、    環境美化活動

 自治会活動は新潟市西区役所広報誌によると*防犯灯の維持管理*地域美化活動(側溝清掃、公園の草取り、花壇の手入れ等美化)*行政や地域自治会の文書配布*ゴミステーションの管理こどもの見守り活動などがあげられています。
 平島一丁目自治会では環境美化活動を軸に自治会活動を考えています。自治会内の環境美化を図ることは子ども達の健全育成と見守りに役立ちます。花の水やりをしていれば子どもの見守りと同時に防犯対策にもなります。月に2回公園清掃や花植え活動をしていますが、仲間作りになるとともに防犯灯が切れていたとか不法投棄があったとかの情報交換にもなっています。自治会内と平島公園をきれいにしておくことで換気がよく、草花がきれいで、広い屋外で過ごせる空間の確保にもなります。高齢者が散歩に出てもうれしくなるものです。 これからもきれいな街つくりにつとめ、環境美化活動が広がっていくことをと思っています。

     

 

6、    他団体との協力

 自治会活動は単独自治会だけで出来るものではない。防災士の資格取得の時も防災のためには外国人でも他の地域の人でも災害時には受け入れることが必要と学んだ。日常活動でも近隣の団体と上手く連携していくことが必要である。
 防災訓練では西警察小新交番・西消防署小針派出所・西区役所総務課安全安心係などの行政機関と協力するほか、お隣の平島2丁目自治会や民生児童委員の方々と協力してやっている。また万が一の事故に備えて西区役所地域課の補助金を活用して平島公園クラブを組織し、「みらい」との保険に中心メンバーが100人ほど加入している。
 小針中学校のボランティア委員会のメンバーが年に一回平島公園の草取りのお手伝いをしてくれる。新潟市西区公園愛護連絡協議会との花苗等の頒布会を秋に実施している。多数の他団体と協力してやっているが、それぞれの団体に基本的には任せているので、会議はあまりしない。基本的な合意だけで後は臨機応変にと考えている。ボランティア委員会の人数が20名になればそれなりのことを40名になれば40名なりの活動をと思っている。
 他団体との協力は無理をしないでやれる範囲でやることが良いのではないかと考えている。

7、    市役所の補助金等の考え方

 平島一丁目自治会の自治会費は年に150万円くらいである。(運転資金として40万円を充てて190万円)新潟市や社会福祉協議会等の補助金が概ね160万円で合計年350万円位の予算となっている。自治会費の収入項目と支出項目をリンクさせて、使途が明らかになるようにしている。西区役所地域課からの自治会事務委託手数料が40万円くらいであるが、それは会長3名・役員17名・班長28名の謝金40万円とリンクされている。平島公園維持管理費は建設課の補助金18万円と自治会持ち出し12万円で30万円となっている。

 

団体助成金

事務費

環境衛生費

自治会活動費

合計

自治会費

20万円

40万円

10万円

120万円

190万円

補助金助成金

20万円

40万円

60万円

40万円

160万円

合計

40万円

80万円

70万円

160万円

350万円

 補助金や助成金は自治会事務委託手数料・街灯電気料補助金・トイレ委託手数料・除雪補助金・公園管理助成金など100万円くらいは、どの自治会でも補助や助成を受けている。集団資源回収・緑化花購入・環境美化補助・敬老の集い補助・防災訓練補助などの60万円は別個に補助申請をしてやっている。区役所の補助及び社会福祉協議会の年末助け合い助成金を活用しての自走式芝刈り機購入や自家発電機の購入も適時実施し、備品を揃えている。またこれ以外にイオンの幸せの黄色のレシートによるお菓子やチョコレートなどを公園整備に使っている。
 平島公園は災害時の第一避難場所にもなっているので、災害時に1日か2日を過ごせるように物置、テント、非常食、非常水、プロパンガス、ガス炊飯器、寸胴鍋などを整備し、公園整備の日常活動で活用している。今後、防災基地を兼ねた電気・水回り・ガス・冷房のない自治会館建設を考えて積み立てを始めている。電気は自家発電、ガスはプロパンガス、水は非常水、冷房は最初から換気を考えたものとする、暖房は乾電池での反射式灯油ストーブである。日常活動ではトイレは公園内にあるし、水もあるので自治会館として十分に機能すると考えている。

 終わりに

 時代はどんどん変容していく。状況環境に依存しながら、すべての活動は良い方向に改革していくことが必要であろう。私は現状に不平不満批判ばかりしていないで、現状の中に肯定的な面を見つけてそれを伸ばしていく現状肯定変革派でありたいと思っている。
 自治会活動活性化の試案もその一つである。他の自治会の活動や自治会活動以外の活動からも学び、安全安心きれいで住みやすい街つくりをと思っています。


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