iNTERNET magazine 1月号の「Google徹底解剖」は非常に面白い。
しかし、その中で、どうしても気になることがあったので、書いておくことにする。
「Google Hacks」の日本語版でも同じ間違いをしているのだが、Google の期間指定での検索オプション daterange: で指定する数値は「ユリウス暦」ではなく「ユリウス日」(正確には「ユリウス通日」)である。
「ユリウス暦」というのは、「グレゴリオ暦」が使われる前に西欧で使われていた暦で、ローマ帝国の皇帝ユリウス・カエサル(ジュリアス・シーザー、Julius Caesar)が制定した暦(およびその改訂版)を指す。一方、daterenge: で指定する数値は、『紀元前4713年1月1日世界時正午を基点とした通日』(紀元前4713年1月1日から数えて何日目)か、という値で、これは一般に「ユリウス日」と呼ばれる。で、「ユリウス日」のユリウスはジュリアス・シーザーのことではなく、「ユリウス日」の提案者スカリゲルが自分の父親の名前ユリウスにちなんでつけたものである。「ユリウス」という名前が含まれるので非常に紛らわしいが、両者はきちんと区別すべきである。
ちなみに、今日(グレゴリオ暦 2003年12月8日)の「ユリウス日」は 2452982日 である。したがって、2003年12月1日から2003年12月8日をターゲットにする場合は
daterange: 2452975-2452982
と指定する。
任意の日のユリウス日を知りたい場合は、当方の提供する「今日は何の日?」を使ってみてください。
http://www.na.rim.or.jp/~tsupo/koyomi/tamo.cgi?y=年&m=月&d=日
例えば、2003年12月3日のユリウス日を知りたい場合は、
http://www.na.rim.or.jp/~tsupo/koyomi/tamo.cgi?y=2003&m=12&d=3
を実行してください。
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Last Modified: Friday, 18-Apr-2008 05:27:41 JST