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    Dナポレオン(平成30年11月10日・平成30年11月24日加筆・11月25日修正)
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トランプゲーム・Dナポレオン

 児童健全育成指導士 田中 純一

 特定非営利法人ディンプルアイランドさんから教えてもらったものです。私流に少し変化をさせてみました。ナポレオンは学生時代に楽しく遊びました。4人か5人でやって、副官を指名するものです。3人から4人の他人の気持ちを推理する意味では小学生には難しいトランプゲームでした。ディンプルさんのナポレオンは一人の相手の気持ちを推理するだけですむので簡単で面白いと思いました。ネットで検索してみたのですが、出ていなかったので、ディンプルさんのものを基本として新しく作ってみました。ディンプルのと本当のナポレオンとは」違いとの意味で differenceのDナポレオンとしました。

 〇トランプはジョーカー1枚を含めて53枚を使用する。

 〇遊ぶ人数は4人(ツーパワー・スリーパワーの手法を使えば10人以上でも出来る)
※7人とか10人でも1グループを2人・3人・3人・2人の4グループでやることも出来る。2人組3人組(ツーパワー・スリーパワー)でもやる回数は同じ1回であるが、判断する係り・祈る係りなどを作ると、勝てば2倍・3倍楽しくなり、負けても悔しさは半減するものである。これを私はツーパワー・スリーパワーの手法として提案している。この手法は他のトランプゲームだけではなく、ドッジボール・野球・ミニオニムなどにも使える。

〇53枚のトランプをしっかりと切り、左隣の人にどこから配るかをカットしてもらう。その後に4枚セットを5つに分ける。グループの代表者がじゃんけんをして、勝ったグループから4枚セットのカードをとる。一番負けた人も二択できる。ジャンケンで一番負けた人は33枚の山の一番上の一枚を開く。このカードは開くだけ、チェンジも攻撃も出来ない。33枚を1枚減らして32枚にすることで公平性を保つためである。

※カットを入れるのは公正さを保つため、カードを切る人と配り始める順番を決める人を別の人にするためである。参加グループの代表がじゃんけんをして、勝ったグループから4枚のカードのどれかをとるのは、カードを配布する人がすべてを決定するのではなく、じゃんけんの要素を取り入れることで運の要因が加味され、勝負への極端なこだわりを少なくするためである。

             

 写真1 4枚ずつ5つに分け、残りの33枚は山にしておく。  

 〇4枚のカードを真ん中に王様を置きピラミッド形とする。王様には王様バッジを置く。王様バッジの代わりにDキャッスルに入れるのも良い。王様は最後まで変更できない。ジョーカーは王様に出来ない

             

 写真2 裏返しに置くのであるが、一番強いAを王様にし、残ったカードで周囲を作ってみたものである。最初のカードの良し悪しの影響が多いので、配られて後にジャンケンで勝った人から4枚のカードをとれるようにする。写真3は王様バッジを載せないでDキャッスルの中に王様を入れた様子です。

〇一番負けた人が33枚の山の中から1枚を開いてみんなに見せる。次に一番勝った人から時計回りとする。
 まず4枚の残ったカードを上から1枚開き、誰かを攻撃する。残った山にどんなカードが入っていたかの楽しみがある。
 2<3<4<5<6<7<8<9<10<JQKA<ジョーカー
 の順で強いが、ジョーカーは2に負ける。

            
 写真3 4つのグループがそれぞれ自分の王様を決め、Dキャッスルの中に王様を入れる。残った4枚と32枚の山と1枚が開かれている様子です。

 〇攻撃する人はカードを見せ、伏せてある任意の相手のグループのカードの上に示す。

〇攻撃された人は自分のカードが負けていればそのカードを捨てる。同じカードなら一緒に捨てる。勝った人は負けた人に『ありがとうございます』とお礼を言う。

 〇攻撃された人は自分のカードが勝っているときはカードを見せないで『ごめんなさい。私が勝ちです。』と言い、攻撃した人はそのカードを捨てる。(負けていたり、同じカードなどに見せないで勝ちを宣言するインチキはダメである。)

 〇攻撃は最初の4枚だけは1回限りである。2回目からは1枚のカードで勝てばもう一回、また勝てばもう一回出来る。(合計で3回まで)

〇開いたカードはみんながわかるように開いておく。とくにジョーカー・A・K・Q・J及び2は何枚残っているかをわかりやすくしておく。
          
 写真4 ジョーカー・A・Kは1枚ずつ出ておりQと2は2枚出ていることがわかります。また左のチームは守りが1枚・右は守りが2枚に減っています。

 〇4枚のカードがなくなったら、カードの山からカードを引く。このカードを自分で見て自分の上・左・右のカードと変更しても良い。変更したカードは捨てる。カード変更しなければ攻撃することが出来る。

 〇自分の上のカードが負けたりあいこでなくなったら左・右のカードを上に持っていく。

 〇カードの山を引く順番になった時、引いたカードは左・右にカードがなければ補充することが出来る。補充しないで攻撃に使うことも出来る。

 〇カードの山がなくなったら、自分の任意の上・右・左のカードで攻撃する。上のカードを使ったら、左か右のカードを上に持っていく。

 〇攻撃によって1枚となり王様が攻撃されて負けたらその時点でそのグループの負けとなる。

 〇王様が攻撃をすることは出来ない。

 〇全員が王様しかなくなったら、一斉にめくり、一番大きなカードを持っていた人の勝ちとなる。

〇ゲームが終了してまたやる時は参加者みんなが強いカードと弱いカードがよく混ざるようにする。その後にカードをしっかりと切る。

〇何回かやる場合は1位4点・2位が3点・3位が2点・4位が1点と点数をつける。1位が二人の場合は4点が二人・次は3位で2点、4位が1点である。2位が二人なら4点・3点・3点・1点、2位が3人なら4点・3点・3点・3点、3位が二人なら4点・3点・2点・2点とする。

※放課後児童クラブは小学校高学年まで受け入れることになった。狭い場所でたくさんの子ども達の健全育成をしなかればならないことが多い。トランプ遊びなどを上手く活用して、楽しく、過ごせるようにと私は思っています。ディンプルナポレオンもその一つになって欲しいと思います。
 自分の気持ちだけでなくて、相手が何を考えているかを学ぶことも小学校2年生くらいからは知り、高学年には定着させたいものです。またルールが少し複雑ですが、ルールを守って遊ぶことの楽しさをと思います。ディンプルナポレオンは大人が遊んでも楽しいものです。ユニバーサル的なゲームですので、大人も子どもも遊べます。土曜日などにじっくりと支援員と子ども達と楽しんでクラブ全体や家庭にも普及させたらよいなあと思います。
※『ありがとうございました。』『ごめんなさい。私が勝ちました。』などしっかりとしたお礼を言えることは大切である。古来、『三つ心・六つ躾・九つ言葉・十二文・十五理』と言って数え年で三つまで(満二歳まで)は愛情深く育て、六つまで(保育園年少・年中・年長まで)はしっかりと躾け、九つまで(小学校低学年まで)はきちんとした言葉づかいが大切と言われている。小学校低学年の内に乱暴な言い方ではなくて、きちんとした話し言葉を活動の中で支援員や大人が見本となってやることが必要である。また十二文とは小学校高学年では自分を客観視して文章的に表現できることを意味する。十五理とは基本的な条理を理解していくことであるようだ。



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