萌え燃えシスターズ 作品解説4


ビル爆発

ビル爆発

う〜ん、爆発シーンは難しいなぁ。多くの人がいい爆発やってて、 多くの視聴者がその映像に慣れているので、ヘタなのやると それが気になるだろうから、あまりやりたくなかった。 でも作品の構成上必要なのでやむをえず・・(苦笑)。
結果、やっぱ、ヘタなのになったなぁ。うううむ。まぁ、私にしては上々か。

(技術解説)Imagineは多彩なTextureが扱えることもあり、 うまく使いこなせば、LightWaveにも匹敵するような、かなりいい爆発 映像が作れるんじゃないかと思う。
今回は、爆発煙のオブジェクトに対し、Dirt Textureで濃淡を出し、 Fakely Textureで外形をぼかし、 ABBoost Texture(サードパーティのTexture)で明るさを強調した。 また、Spike Effectで煙の外形を微妙に動かしている。 (Spikeはあんまり派手に使うと、変な形になっちゃうので、 軽く使っているだけだが)。 他のTexture(特にフラクタル系)を利用するとか、 本格的に形状変形とかに挑戦するとか、 まだまだ、爆発に使えそうな機能はいくらでもある。 あとは、やはりタイミングの問題か。



ヘナ最大のピンチ

ヘナ最大のピンチ

ここのシーンって、作った本人が考えていた以上に うまくできたなぁとは思う。但し、女の子の動きはいまいちだ。 なんか直せば直すほど、変になってしまった。

(技術解説) 煙、炎は平面オブジェクトにProcedural Textureを マッピングしたものを利用。 ヘナの足の血まで、Procedural Textureを使っている。
一方、人物の方は大苦戦。左の女の子のオブジェクトは ほんと、にわか作りだったんで、スカートなどを始め、 問題点だらけで、座らせるのも大苦戦。ヘナも、座らせるのに 向いた構造には必ずしもなってなくて、スカートなどを 中心にかなり破綻した。おまけに、ヘナの人体がスカートと一体 管理なのが災いし、キーフレームを付けるのに失敗しちゃうと、 容易に直せないというトラブルに見舞われ、直せば直すほど、 どつぼにはまっていくといった状況に陥った。特に、 Group State Editは、動きを作ってしまった後の部分修正が 非常に難しい。
他のソフトに比べ、Imagineを使用する場合は、特に、 後でどう動かすかを十分考えて、オブジェクトの構造を設計する 必要があると思う。



I.S.A.マトイアタック2

壁を壊し登場のI.S.A.

これも作ってから思ったが、タイミングが悪かった。壁の破片落下 速度の遅さに比べ、可児子の登場速度が速すぎた。
でも、パーティクルを使用した、壁破壊のシーンは、結構うまくいったと 思う。それにしても、誰かが何かを突き、その突いたものが壊れると いったように、2つ以上の物体が影響するようなアニメーションは、 位置合わせが難しく、考えていた以上に難易度が高いなぁと思う。

(技術解説) Imagineのパーティクルや、形状や、その向きやらも ちゃんと細かく設定できるので、壁を突き破るといった表現にも うまく利用できた。崩壊にはこれもShredder Effectを使用。



うれし泣きのヘナ

うれし泣きのヘナ

ポリゴン人物を泣かすって難しいねぇ。



4人揃ってポーズ

4人揃ってポーズ

大苦戦の最終シーン。数度やり直した末、結局、不満の残るシーン になってしまった。今もどうしたら良かったのかいい考えが浮かばない。 しかたないので隠しキャラを・・(笑)。

(技術解説) 4体+1を動かすのを同時にやろうとしたが、Imagine+Pentium Pro の環境ではもう限界という感じ。メモリは不足しなかったが、 もう処理が遅すぎて、まともに、編集ができない。それを軽くする ためにLayerとか用意されてるが、これを使っても、まだあんまり 取り回しが良くない。特に、ヘナが可児子の肩を借りているのが、 難しさに拍車をかけた。そういうわけで、もう少し動かすつもり・・ というか動かしてみたのだが、うまくできなかった。
どう動かすかのイメージが頭にあまりうかばなかったのも問題だった。 他のシーンでは、頭に浮かばない分を、試行錯誤でなんとかカバー したが、このシーンは試行錯誤がするにはデータが重過ぎた。
やっぱり、複雑なBonesが入っている人物が、4体もいるというのが問題。Bonesのないオブジェクトを別に作っておき、 それを仮に入れておいて、モーションデザインをやり、あとで Bones入りのに差し替えるとか、そういう方法などを使うことを 考えた方がいいと思った。
但し、差し替えるオブジェクトは、必ず、骨組みのグループ関係が 同じでなければならないので、それを作ること自体も、 手間のかかる作業と言える。
ところで、ヘナの包帯の部分も実はProcedural Textureの ConcreteとRibbsを使用。 もうなんでもTextureでできるなぁって感じ(笑)。



謎のマッチ売りの女(違うってば)

謎の女

この謎の女は誰なんだろうか。謎は残ったが、その謎は決して、 明かされることはない・・・っておいおい。大体の予想は つくと思うが。
ちなみに、このシーンは、当初のコンテ(絵コンテは作ってなくて、 文字で書いたコンテのみ)にはなく、依頼した音楽が出来てきたのを 聞いてから、思いついて作ったカット。だからやや強引。
本当は、可児子ちゃんが放火したものだったとかというひどい結末を 考えてたんだけど、なんか作ってる間に情が移っちゃって、 できなくなっちゃった(苦笑)。絵的にも、あまりいい構図が 思いつかなかったし。ううむ〜。 そういえば、マッチの文字がとっても読みにくくなってしまい、 大変反省している。音楽のタイミングはわりとうまく合ったなぁ。


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Last Modified on Monday, 20-Aug-2007 18:09:14 JST