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元気に遊ぼう 群れ遊びの時代 詳細トップ■ツーパワー・スリーパワー






 

 保育園の年中児位から始まって小学校の3年生位までの4歳〜8歳位までの子どもは群れ遊びを好む時代と私は考えています。昼間はお母さん・お父さんよりも仲間が大事な時代のようです。この時期はとにかく一緒に群れていれば楽しいのです。子どもの時(とき)のスピードが大人と違うことにもよりますが、今けんかしたと思うとすぐにまた群れてしまいます。いやなら近寄らなければよいのにね。でもそう思うのは大人の考えで、子どもはけんかをして群れて遊びたい時代なのです。このことをわかっているとずいぶん子どもへの対応が楽になります。小学生1年生の子どもが 『先生。ともやんが私を蹴飛ばした。叱ってね。』と言ってきたら私は 『よーしわかった。私の大好きなあなたをいじめるともやん。殺しておくからね。』とすぐに答えます。そうすると子どもは 『言いつけたからね』といって、ともやんと一緒に遊び始めるのです。そんなもんと思っていればけっこう子どもへの対応が楽になります。


 群れ遊びを好む時代の子どもたちは群れてさえいればけっこう心の安定が図られるようです。ところが最近では親の兄弟姉妹数の減少から親族が少なくなり、いとこの数が減少し、また地域での人間関係が希薄化し、核家族化となり、交通事情の悪化で空き地がなくなりしかも治安の悪化で公園でさえ安心できない場所となりました。学校週休二日制も悪い影響を与え始めています。この結果子ども達の群れ遊び経験が少なくなり、病的な状況の子どもが増加してきました。すぐに切れてしまう子ども・内気でみんなと遊べない子ども・我慢の出来ない子ども・粗暴な子ども等です。大人になって閉じこもってへんなオタクになってしまう人もいるようです。群れ遊びの時代に群れる経験を充分にしないと心の病になるようです。


 群れて遊ぶことの下手な子どもは群れて遊びたくないのではなく、みんなと遊びたいニーズが強すぎて遊べないことがあります。うまく遊べなくてはいけない。負けてはいけない。かっこよくなくてはいけない。馬鹿にされたくない。などの思いがとても強すぎるのです。ですから遊びの中に負けても良い、かっこよくなくて良い、誰も馬鹿にしない、失敗しても良いという環境を作ることがだいじだと思います。児童館・児童クラブの職員の仕事とはこうした環境作りをすることにあると思います。 ツーパワー・スリーパワーの遊び・名前のいらない遊び・表現遊びを取り入れる・体性感覚を使って異年齢を一緒に遊ばせるなどの手法は子どもが群れ遊びやすくするための手法です。もうひとつ私が大事だと考えているのは、検定表を作らないことだと思います。児童館・児童クラブの職員の中には縄跳び検定表・一輪車検定表・けんだま検定表などやたらに検定表を作り、子どもの競争心をあおる人がいます。この結果やっと一輪車にのれた子どもが喜んでいても 『やっとのれたの?遅いわね。私なんかもう8級で後ろのりもできるよ』などと言う子どもがいて、はじめて一輪車にのれた感動を共有できなくなってしまいます。学校の忘れ物シールや本読みシールも一緒と私は思うのですが、いじめの一つの原因になっているように思います。評価の必要のない児童館・児童クラブでは検定表はやめたらと思います。


 異年齢を一緒に遊ばせることは、群れ遊びの苦手な子どもに有意義です。というのは同年齢はどうしてもライバルになるからです。年が違っていれば、相撲を取って負けても悔しくないし、同年齢の小学校1年生に負ける相撲の弱い子どもでも、年中児位なら勝てます。勝ったり負けたりすることで遊びが楽しくなるのです。
 いろいろな手法を使って一日最低30分子どもが自分の意志で思い切って身体を使って群れ遊び時間を作ることは猿の仲間である人間の子どもには有意義であると感じています。ラストタイムプレーといって、午後5時20分位から30分位缶けり・ドッジボール・フットベース・鬼ごっこ・怪盗ルタンを探せ・手つなぎ鬼・ジャンケン陣取り・フォークダンス・運動表現折紙遊びなどをやっていますが、子どもは元気です。

   

  
 


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