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集団ジャンケン陣取りゲームは楽しいよ 詳細トップ
■ツーパワー・スリーパワー






 

 少子化のため、おじさん・おばさん・いとこの数の少ない子ども達が増えてきた。兄弟姉妹数の減少より、いとこの数の減少と群れ遊びの空間が少なくなったことのほうが心配である。年長児〜小学校3年生位までの群れ遊びを好む時代をうまく通過できないで、みんなと遊びたいけど遊べない子どもが増えている。またすぐに切れてしまう子どもも多い。サッカーなどをしていてもイージーシュートをミスるときつい「入れろやな。そのくらい」などという言葉が飛ぶ。そして「俺やめる」とやめてしまうことも多い。ゲームや遊びが持続しない。こうした子どもの増加の中で、いくつかの遊びやゲームの中での手法を考えることが必要になってきた。

       集団ジャンケン陣取りゲームのルールについて
 1.20人の子どもでジャンケン陣取りをする場合で考えてみよう。20人を男の子のチーム8人と女の子のチーム12人になったとする。男の子のチームの中にaグループ3人・bグループ3人・cグループ2人の3グループを作る。女の子のチームはdグループ4人・eグループ4人・fグループ4人の3グループを作る。


 2.男の子の陣地と女の子の陣地を作り、その間に平均台・マット・跳び箱などをおき、そこを通って相手の陣地にグループが一緒にむかう。陣地から陣地へは外の場合線引きで線を引いてぐるぐる回るようにすることもできる。室内でもマットなどを置かないで、ドッジボールやバスケットの線を利用することも可能である。ただ低学年や年長児にはマットででんぐり返り、跳び箱を跳び、平均台を歩き、相手の平均台を歩き、跳び箱を跳び相手陣地にいくというほうにやったほうがわかりやすい。


 3.男の子のaグループと女の子のdグループが同時に陣地よりスタートする。aの先頭とdの先頭がぶつかったところで止まる。それぞれの代表が1回ジャンケンをする。負けたほうが自分の陣地に戻る。仮にdが負けたとするとaはさらに進む。女の子のグループからはeグループの4人が出てくる。またぶつかったら止まる。またまたaが勝ったとするとaはさらに進む。fグループの4人が出てくる。ぶつかったところでジャンケン。またaが勝つ。女の子の陣地からまたdグループの4人が出てくる。今度はdが勝つ。男の子のbグループの3人が出てくる。このようにゲームを続けて、相手の陣地に突入したら、突入したチームの勝ちとなり、また最初から始める。



 私の子ども時代は肉弾陣取りゲームが盛んであった。方形ドッジボールの線を利用し、相手を引っ張ったり、押したりしてはじき出し、相手チームの宝物を力で奪うものであった。でも最近の子どもの遊びには導入としてきつすぎる。3学期になると1年生も慣れてこの肉弾陣取りもできるようになるが。Sケンも一緒かな。


 身体のぶつかり合いを減らし、ジャンケンにしたこと。その代わり運動量の確保のためにマット・跳び箱・平均台を置いた。また負けるとすぐに遊びを止める子どもが多いので、グループを作り、何人かの子どもが一緒に動くようにした。「集団ジャンケン陣取りもみんなで負ければ怖くない」といった感じで遊びを持続できるからである。また一人一人でジャンケンをやると回ってくる回数が少なく、運動量が足りない。遊びを援助する立場からはできるだけ多くの子どもを一緒に能率的に教えるにはグループを作らせたほうが便利である。


 障害等があり、よくルールの分からない子どもや途中参加者にも遊びながらルールーを理解してもらえる。乳幼児等が仲間になってもグループとしてデメリットがない。とにかくなんでも一緒にやりたがる群れ遊びを好む時代の子どもには使える手法である。


 援助の手法として「貯金さ」の原則を使っている。最初簡単にルールを説明し、とにかく始める。次のルール確認のためにちょっとストップし、きちんと説明し、さっと再開するのである。この頭が「ちょきんさ」である。遊びの貯金をしていくこと掛詞にした。勝ち負けにこだわり、「お前のお陰で負けたねか」などというとちょっとストップしてきちんと仲良く遊ぶことの大事さを教え、さっと再開するのである。「ちょきんさ」を3〜4回やると子ども達でできるようになるものだ。


 集団ジャンケン陣取りゲームの副産物としてグループで待っている間に話題が弾み、仲間作りが助長される。待っている間にジャンケン手遊びをする子どもも出てきて、集団ジャンケン陣取りゲームの中に同時並行で違う遊びが出てくることとなる。


 少子化の中で子どもの人間関係が希薄化している。少しでも子どもたちの群れ遊ぶことができる仲間つくりの手法をこれからも考えていきたいと思っている。


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