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男の子・女の子の違いを考える 詳細トップ ■ツーパワー・スリーパワー






 

 最近はなんでも男女同権・男も女もさん付けで呼び、男女混合名簿など同じ扱いをするのが世の風潮であるようだ。けれど遊びの現場で実際の子どもを見ていると男の子と女の子はずいぶん違う。その違いを無視すると子どもをうまく指導できないことが多い。男の子と女の子の違いを明らかにし、指導方法の手法を考えてみたい。

       男の子と女の子の違い
 男の子は個人的に怒っても問題はない。男は他人のことなぞ考えていない。『ともやん。ボールを強く蹴らないでちょうだい。』としかってもあまり問題はない。しかし女の子に同じことをやったら、『なんで私ばかり叱られるの。チョーむかつく。』と頬を膨らませてうらみに思う。ほめるときも一緒だ。男の子を『ともやん。よくゴミを拾ってくれたね。ありがとう』と言っても他の男の子はひがまない。そんなこと聞こえていないことのほうが多い。けれど女の子は幅広くアンテナを伸ばしているから、『ともちゃん。よくゴミを拾ってくれたね。ありがとう』といったら、『なんでともばかりほめられるの。みんなでともをシカトしよう。』ということになる。叱り方・ほめ方を男と女とでは変える必要がある。


 男の子のおやつの時間は3分・女の子は30分。おやつの食べる時間の違いはすごい。男の子はおやつをはやく食べ終わり、外で遊びたいから、口の中におやつを詰め込んでもぐもぐ言いながらごちそうさまをする。女の子はおやつを食べることが遊びの一つだから、おやつを食べながら30分以上しゃべりまくる。


 折紙でパクパクや飛行機を作る。男の子はいくつも作ったり、作った折り紙を外に飛ばしに行ったりと忙しい。女の子は作ったパクパクや飛行機の色塗りに専念し、うまく色がぬれるともったいなくて飛行機を飛ばさないで飾っておく。


 男の子はダンスの練習を嫌う。15分が限度だ。女の子は3時間でも踊りつづける。
 男の子は一番が好きだ。学校から戻ってきてカウンターでサインをするときに一番だと大喜び。一番になりたくて、犬のように駆けてセンターに戻ってくる。女の子はサインが一番などということで喜ばない。下手に喜ぶと仲間にいじめられる。


 男の子は靴や服やランドセルをよく間違えて他人のものを持っていく。女の子のランドセルにはいくつかお人形などがついているから、間違えることは少ない。
 男の子と女の子はこんな風にとても違う。違う以上は指導の手法も変えるべきだと私は考えている。


     男の子と女の子の違いをいかした指導の手法
 おやつは基本的に各自いただきます、ご馳走様にしている。おやつ自体が遊びの女の子と栄養補給でしかない男の子ではおやつの意味が基本的に違うからである。男の子は食べた後にきちんと口の中をもぐもぐさせないでごちそうさまをしたら、自由に遊びにいけるようにおやつの時間を5分で終るように配慮してやろう。女の子は30分でおやつが終わるように声をかけよう。こぼさない限り、おしゃべりは良いことにしよう。おやつを一緒に食べながら彼女らの話を聞いていると、学校の秘密・家庭の秘密・男の子が叱られたことなどなど何でも情報を手に入れることができる。男の子に学校の様子を聞いても「べつに」といわれるだけだけれどね。


 ドッジボールやゲームや活動をするときは男女は一緒のチームを作らないようにする。小学生時代は保育園時代とは違い、男女が離れたがる時期である。無理に一緒に遊ばせようとするとケンカを始める。離れたいときは離しておけば良い。児童館・児童クラブのようにとくに活動が決められていないところでは、何をやっても良いのだから、男女混合の班を無理して作る必要はない。けれどチームは別だがゲームは一緒の方が良い。男女対抗のドッジやフットベースをやったり、工作をやるけれど一緒の場所で同時並行にやるのが良い。お互いに男の子はどんなものが好きで、女の子はどんなものが好きかを理解しあう。みんなで昼食つくりをしたときのことである。女の子8人1組で3グループ位、男の子7人1組で3グループくらいを作った。一人200円で1グループ1400円から1600円持たせ、買い物をして作ることになった。女の子はジュース・ケーキ・サンドイッチ・果物の組み合わせが多かった。男の子は1グループは焼きそば・1グループはカップラーメン・1グループは炊き込みごはんであった。それで男の子のグループと女の子のグループが交換して喜んで食べていた。


 私は子どもを呼ぶときに3女とか5女と呼んでいる。3年女子が3女で同様に5年女子が5女である。1女〜6女までがいるが、中学生になってくるグループもいて、旧6女といったらおばんみたいで嫌とのこと7女・8女・9女となった。女の子は一人一人を叱ると恨まれる。ほめるとほめた子がシカトされる。そこで団体としてほめ、団体として叱るためには3女という言い方はとても使えるのです。『3女もっとしっかり掃除をせよ。』『4女は草集めだぞ』とかいいます。これに準じて1男(いちだん)から6男(ろくだん)までありますが、中学生になると男の子はバラバラになるので7男とか8男とはいいません。必要ないからです。


 こんな風に小学生の男女別々に行動させておくと、たまにてつなぎ鬼などで男女交互に捕まえることとか、フォークダンスで男女交互に手をつながせたりすると、嫌そうなポーズをしますが内心とても喜んでいます。てつなぎ鬼は普通は男の子は男を捕まえ、男がいなくなると女の子を仕方なく捕まえることが多いのですが、暗くすると男の子と女の子が仲良く手をつないで手つなぎ鬼をします。夕方から夜にかけての時間帯は暗いこともあり、そんな時間帯なのだと思っています。


 折紙や工作の指導においてはみんなに一斉にやることは全体の3分の1以下におさえるようにしている。紙飛行機を作るときも、15分はみんなでやる。あとの色塗り、飛ばす練習、2機3機を作る等の時間を30分くらいは確保しよう。そうすれば子ども達は飛行機作りを自分の遊びにしてくれる。45分指導し、終わったとたん『先生、終わった遊びに行っていい。』と聞かれることがないようにしよう。遊びの指導の指導のつもりだったのにね。
 女の子と男の子の違いを考え、楽しく遊ぶ経験をさせたいものです。
    


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