発明BOYカニパン - 感想 第1話〜第6話


第1話「なるぞ!超発明家!!」

脚本 やまざき大志 絵コンテ 石踊 宏 演出 石踊 宏

あらすじ

発明家になりたいカニパン。

インターフェースロボト「キッド」を連れて、 発明家免許をとるために、推薦人のナッツさんを 探して、デバッグ本部へ行くが、ナッツは不在。 その時、ロボト暴走事件が発生、現場に向かうデバッグ チーム(ガラム、マサラ、キーマ)に付いていくカニパンとキッド。

デバッグチームは暴走ロボトケンタを追跡し、 その動きを止めようとするが失敗。 カニパンのアイディアで、なんとか、キッドが 暴走ロボトケンタに乗ることに成功し、スイッチを 停止し、事件は解決したかに見えたが、ロボトは再暴走!

キッドの運命は!

感想

脚本★★★★☆ 作画★★★☆

とにかく、タイトル「発明BOYカニパン」というのが 気になって、あまりたいして期待せずに観たのだけど、 異常に面白くて衝撃を受けた第一話。

作品の世界感や登場人物がほぼ把握できるうまい脚本。

特に、デバグチームの暴走ロボト捕獲作戦の描写が スピード感があってかっこよかった(でも、 これ以降、マサラとガラムって無能丸出しな回が多いけど。笑)。 世の中の色々なロボットアニメ等より、作戦遂行の描写が 緻密なんだもんなぁ。

それにしても、三頭身キャラ、他の人は抵抗あるん だろうな。私は第一話で慣れちゃった(笑)。 ミルクの声には、この時はまだ慣れてなかったん だけど、今はもう病み付き(笑)。

補足情報

この回、やきそば(声:井上佳子)がしゃべっているが、 この回以降、一度もやきそばは声を発していない。 理由は謎だ。

それと、デバグチーム、運転席に居たキーマ(声: 北出浩二)もめったにしゃべることがない。 この次しゃべるのは第13回である。

今回のキッド

カッパパーツ ★★★☆

カニパンを乗せて海を渡る。かわい〜。


第2話「止めろ!暴走ロボト!!」

脚本 山口亮太 絵コンテ 石踊 宏 演出 石踊 宏

あらすじ

暴走したケンタに乗ったキッドを追うカニパン。 ようやくカニパンはケンタの背中に乗るが、暴走を 止める手段がない。

そこに、デバグ隊長ナッツが登場。カニパンとキッドを 救出し、一緒にロボトを追う。

モンシロ町の防災用緊急プログラムも起動。 そのプログラムのせいで、時間をかけてセットした 髪にドリンクをかぶり、激怒するミルク。 怒って外に出るが、カニパンの発明した巨大電磁石 に引き寄せられピンチ。スパイダーパーツ付きキッドに 助けられる。

無事暴走を止め、カニパンはめでたくC級発明家 免許を得るのだった。

感想

脚本★★★★ 作画★★★☆

第一話に続いて、テンポのよい傑作。

緻密なメカ描写にくらくらする。 カニパンの乗るジェットボード、足でスイッチを 入れるとこ。ナッツのバイクからキャッチネット が出すシーンなど。

ビルをハンマの付いたロボトがなぐって沈め、 危険を回避するという防災用緊急プログラムの アイディアも秀逸。

最後の発明家協会の審査シーンも登場キャラが豊富で 見ごたえがある(このあたり、無名声優を大量に 使っているカニパンだからこそできる贅沢)。 審査のコンセプトもすばらしい。 (このあたり、ロボコンの影響かな)

それとやっぱナッツさんが最高。 カニパンに名前を呼ばれて、「あ〜ら、私って有名人」 バイクを見ての「あ〜あ、全損じゃない」などの セリフが楽しい。 こんなに面白くてよいのだろうか。

今回のキッド

スパイダーパーツ ★★★

網が出てくるなど機能性も高い。


第3話「クジラが出てきた日」

脚本 山口亮太 絵コンテ 角田利隆 演出 角田利隆

あらすじ

学校に行くのはいやだと、イゴールと一緒に ドライブにでかけたミルク。 道路をクジラロボトがふさいでいて、先に進めない。

怒りながら様子を見に行くと、そこにはカニパン達がいた。 口論をしているうちに、ミルク、カニパン、キッドは うっかりクジラロボトの中に落ちてしまう。

駆けつけたデバグ隊。キリンロボトのクレーンも 通用せず、ハンマーロボトもリハビリ中。 エレックカンパニーのロボトも高すぎる。 しかたなく、爆破しようと思っていたら、カニパン達が クジラロボト内にいることを知る。

一方、クジラロボト内のカニパン達は、 タコロボトに襲われる。 おまけにゴーグルが降りてきて、授業が始まるはで大騒ぎ。 雷パーツでなんとか危機を回避する。 そして、道をふさいでいたクジラは、カニパンの アイディアで、お天気ロボトで雪を降らし、 凍ったところで、クジラロボトを住民の力で海に 押しだして解決した。

しかし、タコロボトを傷つけたカニパンの得点は 0点、ランクアップはナシだった。

感想

脚本 ★★★★☆ 作画 ★★★★

みんなの力で解決というとこがとても微笑ましい傑作。 それに、ロボトを傷つけるたのが0点という理由が とてもいい。暴力シーンの多いアニメが多い中、 あくまでも暴力を否定するカニパンの方向性は 高く評価すべきだ。

わがままミルクが、最後にはクジラロボトを一緒に 押すことになるという描写がすばらしかった。

それと、やっぱ特筆すべきは、あのゴーグルを かけた状態で、タコロボトの回転モップに襲われる シーンだなぁ。なんとマニアックな(笑)。

ところで、チェックしなおしてみると、イゴールの セリフに「お父上と昼食会」というのがあったけど、 第4話で、父の手紙を心待ちにしているエピソード とやや整合性が悪いかもしれない。

他にも各キャラのセリフが楽しい。 山口亮太は面白いセリフを書くのがうまい。

ナッツ「あたしベランダに洗濯物だしっぱなしだ」

ナルト「すぐ飛ぶんですねぇ」(ミルクが飛んだとき)

ミルク「C級なんて、アンテナの立ってない携帯電話 みたいなものよ。つまり・・・」
カニパン、キッド「話にならない」

などなど。

そういえば、今回、秘書が初登場。この頃は大変地味な 秘書がこの先、大ブレークするとは誰も予想しなかった ことだろう。

今回のキッド

(悪人撃退)雷パーツ ★★☆

ううむ、頭に乗せてるだけのシンプルさ。 でも結構デザインがいいね。


第4話「郵便ロボトのなやみ」

脚本 西園 悟 絵コンテ 福島一三 演出 奥村吉昭

あらすじ

カニパンの世界では、普通メールと言ったら、 電子メールのこと。紙のメールを書く人間は少なくなった。 郵便局の手紙は、ダイレクトメールばかり。 嘆く郵便ロボトのクロヤーギとシロヤーギ。 その郵便ロボトに目をつけたガラシー、 シロヤーギを暴走させる。

暴走したシロヤーギは、カニパンの0点のテスト、 ナッツの給料の支払いに使うIDカード、 ミルクが大切にしていたお父さんからの 手紙などを、奪い去り、郵便局に立てこもる。 怒ったナッツ達は、郵便局に入ろうとするが、 緊急警備システムのせいで入れない。

カニパン達は、暴走を止めるために、 シロヤーギに心のこもった手紙を書くことにする。 しかし、どれもこれも面白くない手紙で、シロヤーギは 満足しない。

仕方なく、カニパンとキッドは小包の中に入って、 郵便局内に潜入するが、冷凍庫に閉じ込められる。 そこにシュウ博士が持ってきたカニパンが昔書いた 手紙が届く。それに感動したシロヤーギの暴走は止まり、 無事解決するが、ミルクの手紙だけは見つからない。 泣き出すミルクだが、実は、ミルクの手紙は シロヤーギが別にしておいたのだ。

カニパンは0点のテストをシュウ博士に みせなかったということで今回も発明家審査は0点だった。

感想

脚本 ★★★★☆ 作画 ★★☆

シロヤーギとクロヤーギのキャラクターデザインが とてもいいし、ギャグのテンポも最高。

シロヤーギはクロヤーギの手紙を読まずに食べるし、 ナッツさんは昔、ラブレターが添削されたことを 思い出して暴走するし、もう笑いまくり。

残念なのは作画。ロボトの作画は問題ないが、 人物の作画が辛かった。今回、重要な役どころのミルクや やたらと笑わせてくれるナッツの作画が厳しいのが特に残念。 でも、ナッツ、いいポーズの絵が多くてよかった。 特にお尻のほこりを払うシーンがいい。 これで作画が良ければさらに燃え〜なのに。

それと、郵便物が逆流したときのナッツのリアクションが やや不自然だったかなぁ。

それにしても、今回、カニパン、まともな発明全然 しとらんじゃん。テストの件がなくても、B級に 昇格できんて(笑)。

補足情報

今回の作画はYoung Woo Production。今後も この作画には悩まされることになる。ううむ。

今回のキッド

ペンギンパーツ ★★

これって単なるコスプレじゃん(笑) カニパンを足にはさむのがかわいいけど。


第5話「もえるベストセラー」

脚本 吉田玲子 絵コンテ 石山タカ明 演出 多田俊介

あらすじ

ちまたに起こるボヤ騒ぎ。その原因はシーパラダイスの 太陽ロボトサンライト一号だった。

サンライト一号は、ベストセラーの 「フラダンスのロボト」が読みたかったのだ。 近づくと本が燃える。目を閉じれば太陽の光は 消えるがそれでは本が読めない。サンライト一号は 図書館の人に相談することにした。

それを追跡するデバグとカニパン達。 このままでは図書館の本が燃えてしまう。 カニパンは、小説を朗読して、 サンライト一号をおびきよせることにした。

もう少しで読み終わるところで、ナムルの用意した なかよし回路のない消火ロボトに消火されてしまう。 最後の部分を聞いた後、サンライト一号は落下し 壊れてしまう。

カニパンはサンライト一号を修理し、 また、朗読用ロボトも作ってもらう。 そして、その努力が認められ、カニパンは B級発明家の資格を得るのだった。

感想

脚本 ★★★ 作画 ★★★☆

全体的にはユニークで面白い話だったが、 後半、サンライト一号が墜落するまでのシーンに やや間延び感があり、なんか、話もつながりも 不自然な気がした。

ミルクが水を飲むシーンとか、なんかいいし、 フラダンスのロボトの本の内容とかが妙で面白い。 それから、今回のナッツは妙にいろっぽかった。 特に、ガラムとマサラに、推理小説の結末を 教えてしまうシーンの表情がよかった。

今回のキッド

しろくまパーツ ★★★☆

冷風がでるシーンでのキッドの「しろくま〜」 という声がラブリー


第6話「灼熱のパーツアップ!」

脚本 山口亮太 絵コンテ 吉川浩司 演出 松浦錠平

あらすじ

タピオカの家はパン屋さん。パン焼きロボトの フォカッチャがおいしいパンを焼いている。 でも、最近調子がおかしい。

カニパンに、フォカッチャの調子を観てもらうと、 どうやらチップが古くなっているようだ。 そこで、カニパンは、 タピオカが買ってきた謎のチップをつけることにする。 突如、暴走を始めるフォカッチャ。

一方、ミルクも、エネルギーパウを満載した飛行船ロボトに、 同じチップを取り付けてしまい、こっちも暴走して、 ミルクとミルクの父マロンを乗せて、 ふらふらと飛んでいってしまう。このままでは、 墜落して、飛行船が大爆発してしまう。

カニパンは耐熱装備カメパーツを装備したキッドで、 フォカッチャの暴走チップを取り除く作戦にでるが、 キッドのパウが切れて動かなくなってしまう。

ナッツに殴られて自分が思い上がっていたことに気づいたカニパン。 キッドを救出し、今度は、フォカッチャを挑発して 大きなパンを作らせる。 飛行船ロボトは、大きなパンの上に着地し、 ミルクとマロンは無事助かる。

カニパンは、キッドを危険にさらした上、 食べ物を粗末にした罪で、B級免許を剥奪され、 C級免許からやり直すことになったのだった。

感想

脚本 ★★★★ 作画 ★★★☆

どう考えても、膨らんだパンにうまく飛行船 ロボトを着地できたのは無理があるとは 思うが、話を少々無理にしても、 パンに挟まれた飛行船ロボトをホットドックに なぞった演出は捨て難かったと思うので、 これはこれでいいと思う。

ナッツがカニパンを殴り、A級免許を見せる シーンがかっこよかった。 「いきなよ」とかいうセリフもかっこい〜。

発明家の誓いというのもいいなぁ。全文知りたい。

今回はめずらしくタピオカの出番が多かった。 この頃は、ミルクより、タピオカの方が かわいいので人気があったが、だんだん 皆がミルクのとりこになっていくのである(皆って 誰だ?笑)。

ピースサインを出すハンマーロボトにピースサインを 返すミルクがラブリー。

今回のキッド

耐熱装備カメパーツ ★★★

ひっくり返ると起き上がれなくなる演出がナイス・・ って同じ演出を後の回でも見るなぁ。それも脚本家も 同じ(笑)。


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