防災士の学びからそのL〜31 
                 (
平成28年12月17日)  
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 自主防災活動や子どもの安全管理などをもっと学習するために防災士の学びをして資格を取ることにした。
 10月中旬に防災士教本が届き、1ケ月の自宅学習とレポート提出があった。11月19日・20日の新潟県庁での正味6時間×2日間の講義を受け、試験を受けて資格取得になった。たぶん大丈夫合格したと思う。
 防災士の学びは資格取得のためもあったが、とてもためになったので、そのまとめをしたいと思う。
 防災士教本は31項目あり、それぞれ面白かった。試験も終わったので再度学習し直し、項目ごとに自分の感じたことを簡単にまとめておきたいと思う。 

13、緊急救助技術を身につける
 止血法についてだが、動脈止血を習いすぎたように私は思う。多少の出血はきれいな布などで直接圧迫止血が良いように思う。また血液感染などを考えると、プラスチック手袋を常備しておくことも必要である。プラスチック手袋はおにぎりを握ったり、祭りなどの食事を作る時にも使用するので便利である。
 打撲の時にプラスチック手袋に氷を入れて、水を入れ、冷やしてあげるのにも使えて便利である。
 

14、防災訓練
 防災士取得研修会の上村講師が『タコ合戦は防災訓練では』との話をされていた。防災訓練と名をうたなくても地域のみんなが集まる機会を作り、その中で防災的な要素を取り入れることが大切と私は思ってやっている。
 夏祭りに訓練用消火器で射的遊びをしている。指導は消防団である。上手く放水して的に当たったらご褒美がもらえるもので、子どもたちが300人ほど参加している。子どもが来れば若い親も参加する。『ぜひ訓練してください』と話して100人くらいの大人や役員も訓練に参加してご褒美をもらっている。
 

15、地震のしくみと被害
 地球には大きなプレートで14ケ位あるそうだ。北アメリカプレート・ユーラシアプレート・太平洋プレート・フィリピン海プレートの境界に日本はある。プレート間の沈み込み等で地震は起きるので、日本が地震国であることは良く分かった。
 日本の国土面積は地球上の400分の1だが、地震や火山のエネルギーの10分の1が日本列島やその周辺にあるという。こうした環境にあることを自覚して、自然を制圧するのではなく、自然と共生していく道を見つけることが大切と感じた。地震も身近な対象と考えて対処が必要と思う。日常活動と地震に対する対策を上手く見つける手法を探りたいと思う。

16、津波のしくみと被害
 海溝型の地震や津波地震があるという。津波による被害は、太平洋側に被害が大きいことと地震発生から津波までの時間が30分くらいかかるという。日本海側は比較の問題であるが被害が太平洋側に比べ小さいが津波の襲ってくる時間が5分から10分とはやいことがあるという。
 私も東松島市に2011年4月11日に炊き出しに出かけたが、津波の力のすごさをみてびっくりした。
 
◇東松島市2011

17、火山噴火のしくみと被害
 火山の活動は中長期的に見て、17〜19世紀に3億?以上の噴火が1世紀に5〜6回あったという。20世紀には1929年北海道駒ヶ岳噴火以来3億?以上の噴火がなく、異常に少ないという。確率論的に21世紀に大きな噴火が起きる可能性が高いという。またマグネチュード9・0以上の地震が発生した後は地震活動も活発化するという。
 このように考えると日本の火山は活動期に入ってきたと考えて、十分な注意と配慮が必要と考えられるという。
 大きな噴火があれば気候にも大きな影響があるわけで、比較的火山が多くない新潟県でも注意が必要であると思った。

18、風水害と対策
 風水害は地震のように全く突然にやってくるのではなくて、2〜3日の余裕があることが多い。タイムランを作っておいて、やってくる前の準備を考えておくことが大切とわかった。
 水害は堤防の決壊などによる外水氾濫だけでなく、海抜が低い所で排水困難の大量の雨が降り、排水が間に合わず、内水氾濫とのこともあり、貴重なものを1階に置かないことも大切とのことがわかった。新潟市でも平成108月には大豪雨を経験している。マンホールが跳ね上げられたり、私の職場の近くでも床上浸水になったところもあった。 

   19、土砂災害と対策
 新潟市でも土砂災害があることを知っておくことも必要であることを学んだ。平成10年8月の大豪雨では新潟市内でもがけ崩れなどがあり、越後線も通行止めになりました。また、当日厚生労働省の児童劇巡回事業を予定していましたが、危険なので中止をしました。

20、火災と防火対策
 燃焼のための3要素=@熱エネルギーA可燃物B酸素がある。酸素は生存の為に必要。木造家屋の日本は可燃物がある。@の熱エネルギーを上手くコントロールすることが必要と感じた。
 地震や大火災を考えると日除け地としても公園は大切である。公園愛護の活動は地震対策・青少年健全育成対策そして防火対策にもなると思う。

 21、災害状況の発信と入手
 災害情報の入手にラジオが有効であるとの学習をした。ラジオを買わなくても、スマホの無料アプリをダウンロードすれば、ラジオが聴けることがわかり聴いているが便利である。
 災害用伝言ダイヤル(171)は毎月1日・15日に体験できるという。体験の無いことはいざという時に利用できない。防災士の学習を通じて、日常的に体験をしておくことが大切との一貫した考えに共感している。災害時用の機器も日常の祭りや公園整備などでも活用して、利用方法に熟知するマンパワーを高めておくことも必要であることを学んだ。
 国立研究開発法人情報通信研究機構が無償で提供している『Voice Tra』という翻訳ソフトも便利である。外国人がいてもすぐに翻訳して話すことが出来る。私は『トラフ』などのわからない言葉を英語で『Voice Tra』で検索して『溝』のような意味だと日本語で理解することが出来るようになった。防災用語だけではなくてカタカナ表記の言葉の本来的な意味を知るのにも便利なソフトである。
 スマホ充電・ラジオ充電などが出来るインバーダーの発電機を平成29年度に購入して、情報入手のためのハード面の確保をしたい。
 

 22、災害と流言・風評
 パニック(恐怖による混乱で被害が逆に拡大すること)が起きる要因として@差し迫った危険が存在すると認識できているA脱出の可能性があるB脱出路等に制約があるC正常なコミュニケーションが欠けているなどの4つの条件が全部そろう時に起きるという。パニックを起こさせないためには@〜Cの条件のいずれかを防ぐことが大切である。
 日頃から日常的なコミュニケーションを大切にしておいて、いざという時の判断パターンをある程度想定しておくことが必要であるだろう。パニックに陥る可能性が自らの中にあることを自覚して、余裕を持った行動をするためには、平常時における想定がとても大切と私は思う。
 また流言・風評なども出てくることを想定しておけば、惑わされることも少なくなるように思う。

 23、公的機関による予報・警報
 スマホなどで緊急地震速報がメールで来るので便利ですね。柏崎の出かけた時に洪水注意報のメールが入りました。誰も注意をしません。後で聴いたら、避難訓練のためのメールで、自治体が訓練メールであることを付記していなかったとのことでした。地元の人はわかっていたとのことでしたが、私たちは知らなかったのでびっくりしました。地域内にいる人にみんなメールが来ることがわかりました。
 予測できるものは予測できるシステムがどんどんできているようです。気象庁の防災情報をアクセスすれば降雨・竜巻・雷などのナウキャストがある。スマホやパソコンですぐに状況把握が出来る。地震などの停電時のことを考えてインバーダー発電機を常備しておいて、リチウム電池やスマホの充電・ラジオ体操ラジオなどに使いたいと思っている。 

  24、地震に関する知見・情報
 高度成長期時代の日本はあまり地震の活動期ではなかったとのことだった。最近は地震の活動期に入ったとのこと。いつどこでどのような地震が起きるかはいろいろな研究や予測がなされるにしても十分ということはありえない。常に地震が起きることを前提にして防災減災対策を講じておくことが必要である。
 私自身も自宅を購入した時は地震保険に加入していなかった。10年程前から加入している。保険だけでなくて地域で隣保相愛相互扶助する体制を作っていこうと思う。また、個人の権利のみを主張していく風潮から、みんなで助け合いの方向にとなるようにと頑張りたいと思っている。

 25、被害想定とハザードマップ
 カタカナ表示が多くて自然とそれになじんでしまっている。けれど原語の意味がわからないこともある。ハザードも私にとってはその一つです。
hazardとは 主な意味 危険、冒険、偶然、運、運任せ、障害地域、ハザード』とネットの英和辞典に出ていました。
 ハザードマップを作る場合に被害想定をする前にどのような災害を考えるのかと想定する必要性があります。ある程度の起こりうる災害を想定しないとハザードマップは作ることが出来ないからです。同時に災害は想定内にとどまることがないわけです。想定外に災害が発生することを考えると、ハザードマップを利用するがハザードマップにこだわらないことが必要と強く感じました。また災害からの避難方法も地震などで取り合えす平島公園に逃げる、様子を見て次のことを考えるなどの手法と大水の時は垂直非難を考えるなど様々な方法や手段を考えておくことも必要と感じました。
『大いなる自然の営みに畏敬の念を持ち、行政に委ねることなく、自らの命を守ることに主体的であれ』

26、避難と避難行動
 防災教育の今までは「過去にこんな恐ろしいことがあった」との「脅かしの防災教育」であったり、ハザードマップに従うような「知識の防災教育が多かった。これからは災害から自分の命を自分で守るという『姿勢の防災教育』が大切とのことだった。
 そのための原則として『@想定にとらわれないAその状況下で最善を尽くせB率先避難者たれ』とのことだった。
 避難訓練というとマニュアル化していて、マニュアル通りにやることが、マニュアルにこだわってかえって上手くいかないことが多い。逆に避難訓練や防災訓練のあり方を変えていくことの必要性を感じる。提案としてはやって楽しい避難訓練みたいなものである。楽しいということは不真面目ということではない。真面目にやるのだが楽しく出来るものを開発していきたいと私は思う。
 避難所設営訓練がディキャンプと兼ねたり、花火大会と消火訓練を一緒にやる、街探検&ゴミ拾いを兼ねて徒歩での津波から高所避難体験にするなど考えてみたいと思っている。
 

 27、都市防災
 都市は川の近くや海の近くに多く、人口が集積しているので、災害に対して脆弱性があることを前提に考える必要性がある。私の住んでいる新潟市西区平島一丁目も昔は田んぼであった。旧平島村の人たちは洪水等に強い場所に家を建てているが、新しく住宅になったところは元水田だから、地震などで水が出てくる可能性も高いようだ。海抜マイナス地帯でもある。
 都市は便利である分、危険性や脆弱性があると考えておくことが一番大切であると思う。

28、災害と危機管理
 災害時と平常時、非常時と日常時、戦時と平時とは違った対応になる。危機管理とは災害時であり、非常時であり、戦時などである。しかしながら、危機において的確に対応できる組織は、普段からきちんと日常的な業務を行っている組織であると言われている。
 危機管理時の運営と日常活動時の運営のあり方を災害時でないときでも考えておく必要性があると私は思う。私は自治会で自主防災活動を実施しているが、自治会の日常活動運営と災害時の危機管理運営のミックスをすることが必要であると思う。自治会活動で花火会をやり、運営の中核となる部隊として若いお父さんたちを組織する。また小学生や未就学児を持つお母さんたちや中高校生も自治会運営にフリーマーケットなどで参加する。こうした運営において基本的に自己責任の原則を貫いておくことが危機管理にも対応できる一つの要因ではないかと思う。

29、企業防災と事業継続計画
 BCP(Business Continuty Plan=事業継続計画)との考え方があることを初めて知った。考えてみれば仕事も生活の中で重要な要素である。災害などで自宅も自分も無事でも会社がやられてしまったら大変です。防災というと個人の活動を考えてしまうけれど、企業防災と仕事(いろいろな意味で)が継続されるように災害を含めて考えておくことが、必要なことがわかった。

30、災害と損害保険
 災害はやってこない方が良い。しかし天災だから来るかもしれない。やはり保険に加入しておくことは必要であると思う。私も1984年に分譲住宅を購入した。1981年以降なので既存不適格ではないが、地震保険に加入している。購入時は25年の火災保険だけだったが、後で地震保険を追加した。
 保険制度も上手く利用して、万が一に備えておくことが必要であると思う。

 31、地域の復旧と復興
 災害後の復旧復興は災害前の地域のコミュニティのあり方にも大きな影響があることを学習した。復旧がスムーズに行われかつ新しい方向性を見出すためには日常的な自治会活動や企業活動の中にある程度の現状への問題意識や方向性などを見極めておく必要性もあるようだ。また復興のための公的支援を上手く活用するのを地域住民であるから、現場の智慧を発揮できるシステムを自治会活動などで作っておくことが必要であると感じた。


 自助・共助を大切にして、日頃の自治会活動の中に防災活動を積極的に取り入れて、子ども達の笑い声があふれる地域つくりをしていきたいと思っています。

□防災士1
□防災士2
□自主防災メニュー
□2003年ドラえもんの消防自動車
◇中越地震2004
◇中越栖吉2004・12
◇2005年春自主防災
◇2005年夏祭り&自主防災
□2011年本音の春祭り(自主防災も兼ね)
◇東松島市2011
★南相馬へのワークショップ2012
□2016年ふゆまつり(濃煙体験・防災楽習迷路など)
□防災活動と防災士のこと


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