AGA(男性型脱毛症)とは
AGA(男性型脱毛症)は成人男性の脱毛症です。遺伝や男性ホルモンの影響によって思春期以降に額の生え際や頭頂部のどちらか一方または両方の髪の毛が薄くなる状態です。
AGA(男性型脱毛症)は進行性で放置すると頭髪は段々と減り続けて薄くなります。そのため早めの対応が必要です。
AGA(男性型脱毛症)の原因
DHT(ジヒドロテストステロン)
髪の毛の成長と脱毛にはサイクルがあります。DHTは成長期を短くして髪の毛が成長する前に抜けてしまいます。成長の悪い細くて短い髪の毛が増えると頭全体の髪の毛が薄く見えてきます。
日常生活での注意
禁煙
タバコは毛根への血流を悪化させて栄養が届きにくくなります。健康のためにも禁煙しましょう。
また喫煙はニコチン切れのストレスを生じるために更に髪の毛に悪影響をもたらします。喫煙のストレス解消効果は実はニコチン切れのストレスを喫煙によって解消するものであり、本来のストレスに更にニコチン切れのストレスが加わるものです。ストレス対策としても禁煙は有効です。
食事
髪の毛の主成分はケラチンというたんぱく質です。そこでたんぱく質を多く含む食材(肉類、魚類、海草類、大豆を原料にした食材)をとり、なおかつバランスのとれた食事がよいでしょう。
ただし、持病によってはたんぱく質の制限が必要な病気もあります。慢性的な病気で通院中の方は主治医に確認してください。
ストレス
ストレスは食欲の低下により上記のようなバランスのよい食事がとれなくなったり、不眠になるなど髪の毛にも好ましくありません。ストレスの解消に努めましょう。
プロペシア
作用
この薬は脱毛の原因になるDHTの合成を阻害してAGA(男性型脱毛症)の進行を遅くします。DHTはテストステロンから5α-還元酵素によって産生されます。プロペシアはこの5α-還元酵素を阻害してDHT産生を抑制します。
効果は早ければ3ヶ月で現れますが、通常は6ヶ月後に効果を確認します。
副作用など
肝機能障害の副作用が出ることがあるので肝機能障害の方には原則として使用できません。
男性不妊症、勃起機能不全、精液の質や量の変化があります。性欲が減退することもあります。
乳房が膨らんだり、痛むことがあります。
うつ症状が出ることがあります。
その他:アレルギー症状、くちびるの腫れなど。
前立腺がんの検診を受ける場合は実施する医師に本剤を服用していることをお知らせ下さい。プロペシアは前立腺がんの検査であるPSAの値を約50%低下させます。従って測定した値の2倍を目安として評価する必要があります。
費用
保険診療ではありませんので全て自費になります。
診察料
初診:2500円
再診:1100円
お薬代
当院では処方箋を発行します。お薬代も自費診療なので薬局によって費用が異なります。基本的に使用する1日分の1mg錠を一月分でおよそ7000円前後です。詳しくは薬局でお聞きください。
リンク
MSD:プロペシアを販売する会社です。AGAについての情報が
AGA-newsに掲載されています。