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  2014年に作った折り紙を紹介したいと思います。

■いろいろな折り紙にチャレンジしました(2014年12月15日)

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□2014年私の活動 □2014年折り紙活動  □2014年カプラ活動 △2014年環境美化他
◇カプラ活動の基本  □カプラは楽し  ◇カプラのかまくら   □2014年私の考えたこと
 2014年は子どもたちに学んでいろいろな折り紙にチャレンジしました。イオンラウンジや・キッズポート・学生さんの授業・山形県の児童厚生員の研修会・カプラ研究会・保育園でのワークショップなどなどで新作にチャレンジして、その反応で修正し、子どもたちが喜ぶものを考えてみました。
 ルート116の11月号には改良型倒立折り紙を掲載していただきました。2015年1月号にはトッピューン飛行機が掲載されます。折り紙は日本の伝統文化なので広げていきたいと思っています。またカプラ研究会の五十嵐暁浩さんに作図をお願いしました。とても上手く作図してくださり、有難いと思っています。
 折り紙で思っていることは、『折れ線を折り目正しく折ることは折り目正しい生活に通じる』との話です。誰かに聴いたのですが出所は明らかではありません。知っている人がいたら教えてください。それにしても素晴らしい名言だと思います。

 次に心がけていることは、子どもたちが喜ぶように、『折り紙を動くものにする』ことです。子どもたちは動くものが好きです。きれいなものではなくて、動くものを作ることが折り紙の活動のモチベーションを高めることになると思います。
  □改良型倒立折紙
 改良型倒立折り紙はその前にびっくり倒立折り紙があり、その前の前に倒立折紙そしてその前に原型となる旧新潟福祉医療専門学校のN先生から教えてもらったおこんばんわ(原作者はカタコトとの名前だと思います)試行錯誤の結果、倒立する・色が変えてあるとの違ったものが出来ました。これは子どもたちが喜ぶように変形していったものです。
 
       
 改良型の前は色替えがありませんでした  裏の色を出すことで子どもにもわかりやすくしました

 動くことと色替えをするとのことで飛行機つくりも少し変化させました。トッピューン飛行機からトッピューンS飛行機です。なんでだかはわからないのですが、裏の色を出すと変化して、子どもは喜ぶものです。また微妙な羽の反り具合が上手く飛ばせるコツですね。
 □トッピューンS飛行機
        
 トッピューン飛行機では裏の白が出ていませんでした トッピューンS飛行機は前が白く出てます

 動くものに折り紙を変化させるということは、折るときに遊びが必要と気づいたのは2014年12月になったからのことです。鶴の小物入れを変化させて、プラテノドンを作ったのですが、動きがギクシャクです。300位折っていたら、アバウトに折った方が動きが良くなることに気づきました。そこで動きのあるものを作るときは遊びとして、少しずらして折っておくことが必要であるとわかりました。
 △よく羽ばたくプラテノドン
        
 あえてずらして隙間を作り、遊びを提供するとスムーズに羽ばたくようになる。

 ずらしたり(スライドさせたり)することで裏地を見せることが、折り紙に変化を生むことを再認識しました。二色兜は普通の兜をスライドさせただけなのですが、複雑そうに見えます。5月に向けて普及させたいなあと思っています。最近では100円ショップで、両面折り紙が80枚108円で売られています。これらを利用していろいろな折り紙を子どもにさせたいと思います。月々の子どもたちからいただくクラブ活動費で対応できますし、児童館でも安ければ上手くやれますね。また必ずしも折り紙でなくても、コンビニ等で要らなくなったチラシを貰ってきてカールなどで正方形に裁断すれば良いと思います。
 子どもたちにチラシから正方形の折り紙を作る作業をさせることも、『働き・学び・遊び』のメリハリをつけ、利他的行為を大切にする習慣のために私は必要と思います。
 ☆二色兜
       
 最初からスライドさせておくと出来上がりが複雑になります。

 2015年度からは小学校高学年も放課後児童クラブ対象児童となる。それでさえ狭くて窮屈な場所に4年以上が入ってくることは大変です。早急にハード面ソフト面での解決策を市町村だけでなく、国家レベルで対処が必要と私は考えていますし、働きかけもやっていますし、今後とも提案をしたいと思っています。
 同時に,とりあえず、やれることもやらねばなりません。一つの手法として、ユニバーサル的な折り紙であるくすだまユニットを実施してみました。くすだまユニットは3枚でのダイアモンドユニット・6枚での立方体ユニット・12枚でのくすだまユニット・30枚くすだまユニット・90枚のくすだまユニットがあります。一つの基本ユニットは同じですが、3枚6枚ユニットなら年長組から小学校2年生くらいまでが出来ます。12枚なら小学校3年生4年生・30枚なら5年生6年生が作れます。90枚は大人でも難しく、私もまだ作れません。くすだまユニットはいろいろな学年が出来るユニバーサル的な活動です。
 □くすだまユニット
       
 ダイアモンドユニットは年長組でも作れました 30枚くすだまユニットは高学年向けですね

 私は子どもたちや学生さんや研修会などでいろいろな活動を紹介しています。それは同時に一緒にやる人から学んでいることです。テーチング イズ ラーニングと言いますが、子どもも含めて教えながら、下側に立って理解しているようにしています。理解するはunderstandですから、文字通りやっています。
 子どもをunderstandしているといろいろなことを教えられます。ユニット折り紙を教えていたら、子どもが面白いものを作りました。そのままでは普遍化出来ないので、分解をして、作り方を簡略化しました。結果的に基本ユニットを2枚くっつけて2枚組ゲジゲジ2次ユニットを作ると発展することがわかりました。
       
 基本ユニットは上記の写真です(2枚)  この基本ユニットを2枚合わせて2次ユニットを作ります
 2枚ゲジゲジ2次ユニットは基本ユニットと襞が出ているだけで基本的には変わりません。そこで3枚のダイアモンドユニットや6枚サイコロユニット・12枚くすだまユニット・30枚くすだまユニットの基本ユニットを2枚組ゲジゲジ2次ユニットにしていくとたくさんのいろいろなものが出来ることになります。
 □4枚ダイアモンドユニット
 □サイコロユニット変形
     

 同じように子どもが作ったものを分解して、誰でもが作れるようにしたのが南万代すてき小物入れです。これは3枚ゲジゲジ2次ユニットを4枚作って組み合わせていくものです。また右の写真は30枚くすだまユニットの基本ユニットを2枚組ゲジゲジ2次ユニットにして60枚くすだまユニットにしたものです。
  □南万代すてき小物入れ
        

 小学校低学年でも作れることも私にとっては必要なことです。3枚ユニットコマはとても良いユニットコマなのですが、外側部分が勲章折りが必要で低学年には難しい。そこで、3枚目を奴さん折りにすると同時に、裏側に折り返すようにしました。すると黒とか茶色など濃い色も子どもたちの人気になりました。2014年の8月にホームページにアップデートしました。
  □3枚色替えユニットコマ
      
 左が伝統折り紙コマユニットです。 右が外側を奴さん折りにして裏を出るようにしたものです

 保育園の未満児と年少児以上は折り紙活動においても大きな違いがあります。未満児は変化を大きくしてやらないと理解出来ないことが多いようです。未満児にも少しわかってもらえるかなと思って色替えだまし帆かけ船を作ってみました。だまし帆かけ船は、帆を持っていて、眼をつむらせ、その間に帆が船首となるようにするものです。でも船首も帆も船尾も同じ形なので、何が変わったかわからないようです。そこで船首と帆の部分を両面折紙の裏側が出るようにしました。
 これで3歳児はとても喜んでくれます。でも未満児はやはり難しいようです。でも普通のだまし船よりも少しわかってくれるようです。ピアジェのいう乳児期の感覚運動期と幼児期の前操作期の違いがあるのかもしれませんね。同時に日本で昔から言われている数えで『三つ心・六つ躾・九つ言葉』との発達段階に応じた子どもとの対応が必要なことと関連があるように私は思います。だまし船で何が行われたかを理解できない時期から、帆先と船首が交代したことをびっくりする時期・その仕組みに気づく時期とでは対応が違ってくるのではと思います。
  □色替わり帆かけだまし船
      
 色替わり帆かけだまし船には、同じ作り方から、船首と帆を赤くするやり方と船尾だけを赤くするやり方があります。この変化には小学生もびっくりしてくれるので私は嬉しく思います。またこの変化がわかるということも発達段階が違うことによるものでしょう。
 一般的に子どもはみんな同じみたいな考え方や子どもは純真みたいな発想では上手くいかないことも現場では多々ありますね。