零戦は確かに兵器として作られ、その高性能ゆえに軍部が開戦を決断したともいわれます。大戦末期には特攻機として味方の兵士の命さえも奪っていきました。
しかし、それゆえに太平洋戦争の過ちや悲劇をある意味で一番象徴している戦闘機とも言え、日本人のみならずかつての敵であったアメリカ人をも引き付けているのではないでしょうか?
また、兵器というのは当時の軍事的、政治的情勢とは密接に関わっており、戦争を理解するには、どうしてこのような戦闘機を作ったのかを考えるとよくわかります。例えば、零戦は後続距離の長さも特徴の一つで、そこから当時の軍部が中国大陸、太平洋のさらに奥地への侵攻をいかに考えていたかがわかります。
現在広島には原爆資料館と呉市海事博物館があります。原爆の悲惨な記録と大和・零戦という兵器の展示が同居しているわけです。しかしどちらも平和を願うというコンセプトはかわりがありません。戦争は過った行為であり、決して起こしてはなりません。大和・零戦という当時の日本では考えられない技術力を再認識し、もしこの技術が別の分野にむけられていたら、と考えてみてはいかがでしょうか。実際に、戦後日本の復興に軍事技術の民生への転化が大いに役立ったのは事実なのです。
しかし、戦前はその技術力の裏側に低い生産性、基礎技術力の不足があり、それを認識できないままに戦争を始めてしまった当時の軍部・政府の判断力の低さがありました。そしてそれが最後には多くの国に戦火を広げ、日本を敗戦へと導いたのです。
私を含めて戦後世代の方々が平和への願いを考える時、かつての過ちを貴重な経験として役立ててみては如何でしょうか。
1995年の函館と竜ヶ崎の航空ショーのビデオ、ご希望の方がおられましたら、実費のみでダビングいたします。
1995年に”Fly As Friends”と言う、P51 Mustangとのペアフライトがありました。かつては敵同士だった日米を代表する戦闘機が今は友人として大空を飛ぶことで平和を実感することができました。この航空ショーの映像をご希望の方はまずはメールでご連絡下さい。その際にダビング方法をお伝え致します。オリジナルテープの保存の為、DVDデッキのHDにダビングしたものをDVDにダビングします。料金は頂いておりません。暇を見てやりますので、2週間程の猶予を頂いています。 メールはここです。
また、このフライトを見た!という人からのメールもお待ちしています。1978年はやや堅苦しい雰囲気のイベントでしたが、零戦のフライト中はBGMなしで行われ、純粋に零戦の爆音のみが聞かれました。しかし当時うっかりして音声トラックのない8ミリフィルムを使用したためにこの音がとれなかったのが残念です。そういうわけで、こちらは8ミリフィルムなのでダビングできません。
- 北海道(函館)のフライトは幸か不幸か、会場の音響設備の不調でBGMが一部しか流ず、かえって零戦の音がよく入っています。(子供との会話などが少し入っています)。時間は約1時間20分です。
- 竜ヶ崎のフライトは音響設備が好調で、会場での解説やBGMが流れています。しかも最後の飛行のためか、エンジンも好調とのことで離陸時にパイロットがはりきっていました。この日零戦が飛び立ったのを見て、一緒に行った父は思わず涙が出てきたそうです。時間は約1時間10分です。
零戦のエンジン音はバタバタといった感じで、いかにも日本の軽自動車のような音でした。一方、Mustangはさすがロールスロイスエンジンなので(?)、グオーンという高級車のような音でした。
いつの日かあらゆる紛争地での対立がなくなり、かつての争いがこの航空ショーのように歴史の一部として語られる日がくることを願って止みません。
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